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【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.92)総合問題20

コンクリート診断士 問題と解説Vol.92

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【問441_PC橋梁】

 ポストテンション方式PC橋梁に生じた変状の対策に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)桁の側面にシースに沿って生じた白色の析出物を伴うひび割れの対策には、シース内の空隙の発生を抑制するため、ノンブリーディングタイプのグラウトを採用する。
(2)桁の側面にシースに沿って生じた白色の析出物を伴うひび割れの対策には、PCグラウトの充填性を向上させるため、シースけいを小さくする。
(3)桁の側面にシースに沿って生じた白色の析出物を伴うひび割れの対策には、PCグラウトの流入量を管理するため、グラウト流量計を導入する。
(4)桁の側面にシースに沿って生じた白色の析出物を伴うひび割れの対策には、床版面からの雨水等の侵入を防止するため、定着位置を桁端部へ変更する。
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正解(2)

(1)〇:問題のとおりです。シース内の空隙の発生を抑制するため、ノンブリーディングタイプのグラウトを採用し、シース内に雨水等が侵入しないよう対策します。
(2)×:誤りです。シース径を小さくすると、グラウトの充填性が低下します。
(3)〇:問題のとおりです。グラウト流量計でPCグラウトの流入量を管理することで、適切に充填されているかを確認します。補修において不良部分を斫り取りポリマーセメントモルタルを充てんします。
(4)〇:問題のとおりです。シースの先端である定着位置からは、雨水等の侵入がしやすいため、定着位置を桁端部へ変更し、雨水等の侵入を防止します。

【問442_T桁橋】

 長期的な使用が予定されている幹線道路の沿岸部にある鉄筋コンクリート造T桁橋に生じた、劣化の対策に関する次の記述のうち、適当なものはどれか
(1)比較的大きい範囲で、梁下部のコンクリートが剥落し、腐食した鉄筋があらわになっていたので、外ケーブル工法で対策した。
(2)比較的大きい範囲で、梁下部のコンクリートが剥落し、腐食した鉄筋があらわになっていたので、鋼板接着工法で対策した。
(3)比較的大きい範囲で、梁下部のコンクリートが剥落し、腐食した鉄筋があらわになっていたので、電気防食工法で対策した。
(4)比較的大きい範囲で、梁下部のコンクリートが剥落し、腐食した鉄筋があらわになっていたので、かけ替えで対策した。
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正解(4)

(1)×:誤りです。外ケーブル工法はコンクリートの劣化や鉄筋の腐食の進行を抑制できません。
(2)×:誤りです。鋼板接着工法は鋼板の重量が増加します。鉄筋腐食が激しく、耐力が低下している桁に対しては、鋼板の重量を増やすことになるため、適当ではありません。
(3)×:誤りです。鉄筋の腐食により鉄筋の断面欠損が生じており、耐力が低下していることが考えられるため、電気防食だけではなく、他の補強が必要です。
(4)〇:問題のとおりです。長期的な使用が考えられている、幹線道路であることから、劣化期の桁は、架け替えが適当と判断できます。

【問443_補修】

 RC造機械基礎の劣化に対する補修方法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか
(1)機械稼働時に1000℃程度の高温になる機械基礎のひび割れを樹脂注入で補修し、鉄筋の腐食は見られなかったため、ケイ酸ナトリウムを主成分とする表面含浸材による、表面改質を行うこととした。
(2)機械稼働時に1000℃程度の高温になる機械基礎のひび割れを樹脂注入で補修し、、鉄筋の腐食は見られなかったため、流電陽極方式による電気防食を行うこととした。
(3)機械稼働時に、000℃程度の高温になる機械基礎のひび割れを樹脂注入で補修し、、鉄筋の腐食は見られなかったため、ポリウレア樹脂による表面被覆を行うこととした。
(4)機械稼働時に1000℃程度の高温になる機械基礎のひび割れを樹脂注入で補修し、、鉄筋の腐食は見られなかったため、炭酸カリウムを電解液とする再アルカリ化を行うこととした。
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正解(4)

(1)×:誤りです。ケイ酸ナトリウムを主成分とする表面含浸材は、高熱に耐えられないため、不適当です。
(2)×:誤りです。鉄筋腐食は発生していないため、電気防食は不適当です。
(3)×:誤りです。ポリウレア樹脂は、高熱に耐えられないため、不適当です。
(4)〇:問題のとおりです。受熱温度が500℃を超えていることから、水酸化ナトリウムの熱分解により、アルカリ性が低下し、中性化していることが推察されます。アルカリ性の復元が必要であり、再アルカリ化工法は適当です。

【問444_疲労】

 道路橋の、鉄筋コンクリート床版の疲労に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)床版では、乾燥収縮によるひび割れが生じ輪荷重の繰り返しや、浸透水の影響を受けて曲げひび割れが発生する。
(2)床版では、ひび割れの進展に伴い、押し抜きせん断に対する耐力が低下し、最終的には疲労により押し抜きせん断破壊する。
(3)床版の最終的な疲労による、押し抜きせん断破壊の予防対策として、床版の防水と剛性向上を目的とした、FRP接着工法が有効である。
(4)床版の疲労夜破壊を防止するために、防水層は、上面増厚した新しいコンクリートの上面に設置し、その上に舗装を施工する。
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正解(3)

(1)〇:問題のとおりです。床版では、乾燥収縮によるひび割れが生じ、輪荷重の繰り返しや浸透水の影響を受けて、曲げひび割れが発生します。
(2)〇:問題のとおりです。床版では、ひび割れの進展に伴い、押し抜きせん断に対する耐力が低下し最終的には疲労により、押し抜きせん断破壊します。
(3)×:誤りです。FRP接着工法では、剛性は向上しません。床版上面増厚工法などの対策が必要です。
(4)〇:問題のとおりです。防水層は、上面増厚した新しいコンクリートの上面に設置し、その上に舗装を施工します。

【問445_疲労】

 ひび割れの補修に関する次の記述のうち、適当なものはどれか
(1)庇の先端に、幅2mmのひび割れが生じていたので、コンクリート片の剥落防止を目的として、ポリマーセメントモルタルを用いたUカット充填工法を施した。
(2)手摺支柱の柱頭部に、幅0.1mmのひび割れが生じていたので、コンクリート片の剥落防止を目的として、セメント系注入材を用いた、低圧注入工法を施した。
(3)壁開口部の入隅に、幅0.15mmのひび割れが生じていたので、漏水の防止を目的として、エポキシ樹脂系注入材を用いた低圧注入工法を施した。
(4)柱状部に、幅2mmのひび割れが生じていたので、構造性能の回復を目的として、可とう性エポキシ樹脂を用いたUカット充填工法を施した。
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正解(3)

(1)×:誤りです。ポリマーセメントモルタルを用いた、Uカット充填工法は、ひび割れの補修工法であり、剥落防止には適しません。
(2)×:誤りです。セメント系注入材は、ひび割れ補修工法であり、剥落防止には適しません。
(3)〇:問題のとおりです。エポキシ樹脂系注入材を用いた低圧注入工法は、漏水の防止に適しています。
(4)×:誤りです。可とう性エポキシ樹脂を用いたUカット充填工法は、外部からの水分の侵入を防ぐことはできますが、構造性能の回復には適しません。
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