WES試験対策(1級) 問題と解説 No.261~265
このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。
【No.261】 溶接継手の残留応力
溶接継手の残留応力に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)平板の突き合わせ溶接継手で、引張残留応力が最も大きいのは、溶接始終端での溶接線方向の残留応力である。
(2)平板の突き合わせ溶接継手で、最大引張残留応力は、軟鋼平板では、降伏応力程度の大きさとなる。
(3)薄肉円筒の周溶接部では、周方向の残留応力は、圧縮の残留応力となる。
(4)薄肉円筒の周溶接部では、軸方向の残留応力は、円筒外表面、内表面ともに引張の残留応力となる。
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誤っている選択肢は (1)、(3)、(4)
【解説】
(1)誤り。最大の引張残留応力は、溶接線中央部での溶接線方向に発生します。中央部は拘束が大きく、溶接金属の収縮が最も強く作用するためです。
(2)正しい。軟鋼では、溶接部が高温から急冷される際に収縮が拘束され、材料は降伏点付近まで塑性変形します。そのため、残留応力は降伏応力程度まで達することが一般的です。
(3)誤り。薄肉円筒の周溶接では、周方向には引張の残留応力が発生します。溶接金属の収縮が円周方向に働き、外側へ引っ張る力が残るためです。
(4)誤り。軸方向の残留応力は、外表面では圧縮、内表面では引張となります。溶接部の収縮により、外側は押し縮められ、内側は引き伸ばされるためです。
【No.262】 溶接継手の残留応力
溶接継手の残留応力に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)T継手すみ肉溶接部の、接戦方向の残留応力は、圧縮の残留応力となる。
(2)完全溶け込み溶接T継手の許容荷重は、のど厚×有効溶接長さ×許容せん断応力で求める。
(3)すみ肉溶接T継手の許容荷重を求める際、脚長を√2で割ったものをのど厚とする。
(4)すみ肉溶接T継手の許容荷重を求める際、合計有効長さは、すみ肉溶接の長さを合計したものを1.5倍する。
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誤っている選択肢は (1)、(2)、(4)
【解説】
(1)誤り。T継手のすみ肉溶接では、接戦方向(溶接線に沿う方向)に引張残留応力が発生します。溶接金属の収縮が溶接線方向に強く働くためです。
(2)誤り。完全溶け込み溶接では、溶接部は母材と同等の引張強さを持つため、許容荷重は「のど厚×有効溶接長さ×許容引張応力」で求めます。
(3)正しい。等脚すみ肉溶接では、のど厚は脚長を√2で割った値となります。これはすみ肉形状が直角二等辺三角形であることに基づく幾何学的関係です。
(4)誤り。合計有効長さは、すみ肉溶接の実際の長さを単純に合計したものです。1.5倍する規定はありません。
【No.263】 溶接継手の強度
溶接継手の強度に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)すみ肉溶接T継手の許容荷重は、のど厚×有効溶接長さ×許容せん断応力で求める。
(2)JIS Z 3422-1:2003で規定されている、板の突き合わせ溶接の継手に要求される試験に、目視試験がある。
(3)JIS Z 3422-1:2003で規定されている、板の突き合わせ溶接の継手に要求される試験に、超音波探傷試験がある。
(4)JIS Z 3422-1:2003で規定されている、板の突き合わせ溶接の継手に要求される試験に、衝撃試験がある。
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誤っている選択肢は 無し
【解説】
(1)正しい。すみ肉溶接はせん断力に対して設計されるため、許容荷重は「のど厚×有効溶接長さ×許容せん断応力」で求めます。
(2)正しい。目視試験は最も基本的な検査で、外観欠陥(割れ、アンダーカット、余盛不良など)を確認するために必須とされています。
(3)正しい。超音波探傷試験は内部欠陥(割れ、融合不良、ブローホールなど)を検出するために規定されている重要な非破壊検査です。
(4)正しい。衝撃試験は溶接部の靭性を確認するために行われます。特に低温環境で使用される構造物では重要な評価項目です。
【No.264】 溶接の試験
溶接の試験に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)JIS Z 3422-1:2003で規定されている、板の突き合わせ溶接の継手に要求される試験に、硬さ試験がある。
(2)完全溶け込みの突き合わせ継手開先溶接に行う、裏ハツリ作業の留意点として、初層溶接部はすべて除去しないことが挙げられる。
(3)完全溶け込みの突き合わせ継手開先溶接に行う、裏ハツリ作業の留意点として、裏ハツリにより形成される開先形状は、V形で裏表面が狭い形状とする。
(4)完全溶け込みの突き合わせ継手開先溶接に行う、裏ハツリ作業の留意点として、hらは釣り部に残渣が残っていないことを確認する。
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誤っている選択肢は (2)、(3)
【解説】
(1)正しい。硬さ試験は溶接金属および熱影響部の硬さを測定し、過度な硬化や割れの危険性を評価するために行われます。
(2)誤り。裏ハツリでは、初層溶接金属を完全に除去し、欠陥のない健全な金属面を出すことが重要です。初層を残すと未溶着やスラグ巻き込みの原因になります。
(3)誤り。裏ハツリ後の開先は、裏側が広くなるように加工し、再溶接時に十分な溶け込みが得られる形状とするのが適切です。裏側が狭い形状は溶け込み不足の原因になります。
(4)正しい。裏ハツリ後にスラグや酸化物が残っていると、再溶接時に欠陥の原因となります。清掃と確認は非常に重要です。
【No.265】 裏ハツリ
裏ハツリに関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)完全溶け込みの突き合わせ継手開先溶接に行う、裏ハツリ作業の留意点として、耳栓や防じんマスクの着用といった安全対策がある。
(2)完全溶け込みの突き合わせ継手開先溶接に行う、裏ハツリ方法に、エアアークガウジングがある。
(3)完全溶け込みの突き合わせ継手開先溶接に行う、裏ハツリ方法に、レーザガウジングがある。
(4)完全溶け込みの突き合わせ継手開先溶接に行う、裏ハツリ方法に、プラズマガウジングがある。
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誤っている選択肢は (3)
【解説】
(1)正しい。裏ハツリ作業は騒音・粉じんが多く発生するため、耳栓・防じんマスク・保護具の着用が必須です。安全衛生上の重要なポイントです。
(2)正しい。エアアークガウジングは、炭素電極と圧縮空気を用いて金属を除去する一般的な裏ハツリ方法です。作業性が高く広く使用されています。
(3)誤り。レーザガウジングは一般的な裏ハツリ方法としては使用されていません。裏ハツリにはエアアーク、プラズマ、機械加工などが用いられます。
(4)正しい。プラズマガウジングはプラズマアークを利用して金属を除去する方法で、精度が高く、裏ハツリにも使用されます。
