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【骨材の粗粒率】計算方法と計算例(わかりやすく解説)

粗粒率とは?

粗粒率とは、(80mm)、40mm、20mm、10mm、5mm、2.5m、1.2mm、0.6mm、0.3mm、0.15mmの各ふるいに留まる、骨材の質量百分率の総和を100で割った値です。

ふるいの寸法は、\(80mm×\frac{1}{2}=40mm\)、\(40mm×\frac{1}{2}=20mm\)、\(20mm×\frac{1}{2}=10mm\)・・・と半分になっていくので覚えやすいですね。(2.5mmの次が1.25mmではなく、1.2mmなのが若干気になりますが・・・。)

(80mm)である理由は、80mmの骨材を使うことはほとんどないためです。まれに、土木のダム建設では80mmを入れて計算する場合がありますが、建築では80mmを入れずに40mm以下の骨材を対象として計算します。

『静岡県交通基盤部』の資料によると、ダム建設の際には最大骨材寸法80mmというコンクリートが使われるそうです。しかし、それ以外のダム建設の資料をいくつか確認したところ、粗骨材の最大寸法は40mmであったため、80mmを入れるのは一般的ではないと考えます。

粗粒率の求め方

粗粒率を求めるための式は、以下のように表します。

$$粗粒率=\frac{(X_{80})+X_{40}+X_{20}+X_{10}+X_{5}+X_{2.5}+X_{1.2}+X_{0.6}+X_{0.3}+X_{0.15}}{100}$$

(X80)(%):80mmのふるいに留まった骨材の質量百分率
X40(%):40mmのふるいに留まった骨材の質量百分率
X20(%):20mmのふるいに留まった骨材の重量百分率
・・・
X0.15(%):0.15mmのふるいに留まった骨材の重量百分率

質量百分率の求め方(要注意!)

 各ふるいに留まる質量百分率は、そのふるいより大きい寸法のふるいに溜まった分も含まれることに注意してください。(下の方に計算例があるので、そちらで確認を!)

「ふるいに留まった骨材の質量百分率」とは、例えば骨材全部の質量(mall)が100gで、最も目の大きな40mmのふるいに留まった骨材の質量(m40)が20g、次に大きい20mmのふるいに溜まった骨材の質量(m20)が10gの場合、以下のような計算になります。
$$X_{40}=\frac{m_{40}}{m_{all}}=\frac{20}{100}=20(%)$$
$$X_{20}=\frac{m_{40}+m_{20}}{m_{all}}=\frac{20+10}{100}=20+10=30(%)$$
ということになります。

粗粒率の計算例

例を見てみましょう、分かりやすいように骨材寸法が大きいほうに偏った①と小さいほうに偏った②を比較します。ここで、骨材の寸法は40mm以下を対象として比較しました。

ふるいの寸法(mm) 40 20 10 5 2.5 1.2 0.6 0.3
①質量百分率 20 45 75 100 100 100 100 100
②質量百分率 0 0 0 0 20 45 75 100

①大きいほうの計算
$$\frac{20+45+75+100×6}{100}=7.4$$
②小さいほうの計算
$$\frac{0×4+20+45+75+100×2}{100}=3.4$$

なお、上の表では、0.15mmの欄は、計算を簡単にするためにあえて省略しました。これは、0.3mmのふるいで100%になっている場合、0.15mmのふるいでも当然100%になるためです。計算では0.15mmの分も省かないで計算しないと、値が1.0小さく出てきますので注意が必要です。

まとめ

このページでは、計算例とともに粗粒率の考え方についてまとめました。計算例①と②の比較により、大きい骨材が多いほど、粗粒率は高くなるということがわかりました。

粗粒率についてマスターできましたか?今回の記事は以上です。何かのお役に立てれば幸いです。

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