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【コンクリート診断士記述式問題B対策】キーワード②劣化の種類と補修方法

<劣化の種類と補修方法>

外部、塩害環境、ダブル配筋で断面が薄い突出部(庇、パラペットなど):鉄筋沿いに腐食が発生し、表面コンクリートの剥落の可能性
→上面には塗膜防水、庇下面には繊維シート貼り付けで剥落防止、目地部はポリマーセメントモルタルで補修

かぶり不足、中性化
→コンクリート部分をはつり取り、鉄筋に防錆処理後、断面修復材による補修

外壁からの漏水防止、内部鉄筋の腐食防止、コールドジョイント、開口部隅角部の貫通した収縮ひび割れ:Uカットシール

セパレータ部の点状ひび割れ:エポキシ樹脂

季節変動による温度変化でひび割れ幅が変動する場合(0.2mm以上):可とう性エポキシ樹脂の注入

外壁全体の防水、美観の確保:表面仕上げ材を用いた全面塗装

一般屋外環境下、ひび割れ幅0.3mm:JCIひび割れ調査、補修・補強指針ひび割れ「小」今後20年の耐久性は確保される

圧縮強度の簡易測定:反発硬度法

中性化深さの簡易測定:ドリル法
→中性化進行部分については、鉄筋をはつり出し腐食の確認

鉄筋位置、配筋の確認:電磁波レーダー法

中性化の防止:表面被覆工法による腐食因子の侵入を抑制し耐久性向上

<アルカリシリカ反応の判定>

骨材の反応性の有無の確認:コンクリートコアのモルタル分を希塩酸で溶解し、骨材を取り出し、化学法により判定する

析出物がアルカリシリカゲルかどうかの確認:酢酸ウラニル蛍光法により判定する

残存膨張量の確認:コア供試体の残存膨張量の確認により、今後の膨張量を予測する

コンクリート中への水分、飛来塩分の侵入遮断:ひび割れに対する注入工法、断面補修、表面被覆工法

<調査・補修に必要な観点>

調査:可能な限り簡易に、非破壊で調査することが望ましい。はつる場合も、中性化の判定のみであればドリル法を採用する。強度の判定であれば、反発硬度法を用いる。どうしてもコアを採取しなければならない場合も、ソフトコアリングの採用を視野に入れ、躯体損傷を小さく、コア採取箇所の補修が最小限で済むように計画する。
非破壊検査や、最低限のコア採取では結果にばらつきが大きく生じることに注意しなければならない。コンクリート構造物の供用期間を可能な限り長くするためには、詳細な調査が必要である。

補修:コンクリート構造物の使用用途に留意する必要がある。例えば商業施設では、連日多くの一般人が訪れるため、不具合の発生が人的被害に直結するかを念頭に補修方法の立案をしなければならない。また、供用期間が長い場合には、現状調査による損傷度の調査を行い、すぐに大規模な補修を行うか、軽微な補修を行い経過観察を行うか、中長期的なLCCを念頭に置いて補修方法の立案を行うことが必要である。

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