すみません、種類が多すぎて書ききれません。
軽く100種類以上のホップがビール用として生産されているようです。インターネットで検索すると様々な種類のホップが生産されていることがわかります。 産地と、特徴によってホップの種類は大きく分類されていますので、ざっくりと分類してみましょう。大きく2つの分類ができます
- ビタリングホップ
- フィニッシングホップ
ビタリングホップ(Bittering Hops)
ビタリングホップは、bitter(ビター=苦い)からもわかるように、主にビールに”苦味”を与える目的で使用するホップです。ビタリングホップの代表的な品種(高α酸ホップ)
品種 産地 マグナム ドイツ ヘラクレス ドイツ ナゲット アメリカ 引用元:日本ビール文化研究会:知って広がるビールの世界!日本ビール検定公式テキスト
ホップの苦味成分と苦味を表わす単位=IBU(international bitterness unit)
ホップの中には”α酸”と”β酸”という苦味成分が含まれています。特に”α酸”がビールの苦味に大きく貢献するため、α酸が多く含まれているホップほど効果的に苦味を引き出すことが出来ます。 ビールがどれくらい苦いのかを表わす指標として”IBU”という単位が用いられています。”IBU”は1リットルのビールうちに1ミリグラムの”α酸”が含まれていると「1IBU」となります。 ちなみに、日本で売られている代表的なビールのIBUは15~30くらいです。アサヒスーパードライ :IBU16 キリン一番搾り :IBU21 サントリーモルツ :IBU21 サッポロヱビス :IBU25 インドの青鬼 :IBU56市販されているビールの中で、筆者が”苦いなー”と感じたビールの”インドの青鬼”はIBU56で、代表的なビールの2倍以上のIBUでした。 ちなみに、世界一苦いビールといわれるカナダのフライング・モンキーズ社「アルファフォニケーション」というビールは、なんとIBUが2500だそうです。飲んでみたいですね~。
IBUの計算方法
先ほど、1リットルのビール中にどれだけ”α酸”が含まれているかと記載しましたが、α酸の中でも、”イソα酸”の量がIBUの計算には用いられます。 ”α酸は”熱変化により”イソα酸”に変化します。α酸の状態ではそれほど苦味はありませんが、イソα酸に変化することでビール独特の苦味となります。ビールを造る際にIBUを算出したい!という場合は、下記により計算することが出来ます。 IBU=ホップの重量(g)×ホップのα酸(%)×α酸利用率(%)/(仕込み量(ℓ)×10) ホップの重量:ホップ(ペレット)の重量(g) ホップのα酸 :ホップ(ペレット)に記載されているα酸値(%) α酸利用率 :最後に残ったイソα酸の量/使用したα酸の量(%)α酸利用率の決定方法(苦味を出すコツは煮込み時間と溶液の比重)
最後に残ったイソα酸の量は、α酸が製造工程でイソα酸へ変換される量と、イソα酸が失われる量の両方を考慮しなければなりません。- α酸のイソα酸への変換率:ホップの煮込み時間、煮込む溶液の比重
- イソα酸の失われる量:発酵途中に沈殿、発酵途中に放出
煮込む溶液の比重 1.040 1.110 1.150 水1ℓに対するモルトエキスの量 100g/ℓ 300g/ℓ 500g/ℓ 煮込み時間:15分 6.72% 5.04% 4.20% 煮込み時間:30分 12.6% 10.1% 8.40% 煮込み時間:60分 25.2% 19.3% 16.8% 引用元:チャーリー・パパジアン著:THE BIBLE OF HOMEBREWING