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【内部摩擦角φと粘着力c】の求め方

砂質土と粘性土

砂質土とは、砂分を主体とする土です。砂質土は、砂の粒径が75mm未満の粗粒土のことを指します。

粘性土とは、粘土を主体とする土です。粘性土は、粒径が75μm未満の細粒土のことを指します。

m(ミリ)は、10-3(千分の一)です。
μ(マイクロ)は、10-6(百万分の一)です。

砂質土と粘性土では、粒径が大きく異なる(1000倍)ことが分かります。

内部摩擦角と粘着力

乾燥した砂は、内部摩擦角を考慮しますが、粘着力は考慮しません。

また、粘土は粘着力を考慮しますが、内部摩擦角は考慮しません。

普通の土は、乾燥した砂と粘土の間の性質となります。内部摩擦角と粘着力は、土質試験などによって、判断します。

内部摩擦角φ

内部摩擦角φとは、土粒子同士の摩擦や噛み合わせによる、せん断強さを角度で表現したものです。

内部摩擦角が大きいほど、土のせん断強さは強くなります。

なお、内部摩擦角φは、砂質土では考慮されますが、粘性土では0°として扱われます。

N値からの内部摩擦角φの推定式

標準貫入試験で得られたN値と、内部摩擦角φの関係は、ある程度相関しており、下の式により、N値からφを推定することができます。

推定式 備考
\(\phi=\sqrt{15N}+15\) 国交省
\(\phi=\sqrt{20N}+15\) 大崎
\(\phi=1.85{\left(\frac{N}{0.01\sigma\nu{‘}}+0.7\right)}^{0.6}+28\) 鉄道

※σν‘:有効土被り圧(kN/m3)

N値、砂の相対密度と内部摩擦角の関係

下の表は、大まかなイメージとしてとらえてください。N値が大きくなると内部摩擦角が大きくなるという関係が分かると思います。

N値 総体密度 内部摩擦角φ(°)
0~4 非常に緩い 30以下
4~10 緩い 30~35
10~30 中位の 35~40
30~50 密な 40~45
50以上 非常に密な 45以上

粘着力c

粘着力cとは、粒径の細かい土粒子表面に働きます。粒子が水分子やイオンを吸着して生じる、粒子間の電気化学的な結合力を表現したものです。

粘着力cが大きいほど、土のせん断強さは強くなります。

なお、乾燥した砂質土には粘着力はありません。

N値からの粘着力cの推定式

$$\begin{eqnarray}
C &=& \frac{qu}{2}{(道路橋示方書)}\\
qu &=& \frac{N}{80}{(テルツァーギ-ペックの式)}
\end{eqnarray}$$
※qu=一軸圧縮強度

以上、内部摩擦角と粘着力の求め方をまとめました。何かの参考になれば幸いです。

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