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【H27_No.11~15】コンクリート主任技士 問題と解説

【H27_No.11~15】コンクリート主任技士 問題と解説

【(H27)-No.11】

 圧縮強度36.0N/mm2、ヤング係数30.0kN/mm2のコンクリートの供試体に、圧縮強度の1/3に相当する圧縮応力を持続して載荷したところ、1年後の全ひずみ(弾性ひずみ+収縮ひずみ+クリープひずみ)は1200×10-6、収縮ひずみは400×10-6であった。この供試体の弾性ひずみと1年後のクリープ係数の値を示した次の組合せのうち、正しいものはどれか
弾性ひずみ 1年後のクリープ係数
(1) 400×10-6 0.5
(2) 600×10-6 0.5
(3) 400×10-6 1.0
(4) 600×10-6 2.0
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正解(3)

$${①:}{ヤング係数}=\frac{応力}{ひずみ}$$
$${②:}{弾性ひずみ}=\frac{圧縮強度×1/3時点の載荷荷重}{ヤング率}$$
$${③:}{弾性ひずみとクリープひずみの合計}={全ひずみ-収縮ひずみ}$$
$${④:}{クリープひずみ}={全ひずみ-弾性ひずみ}$$
$${⑤:}{クリープ係数}=\frac{クリープひずみ}{弾性ひずみ}$$

②より、弾性ひずみ=(36.0×1/3)/(30×1000) ※単位:N,mm
=400×10-6
③より、弾性ひずみとクリープひずみの合計=1200×10-6-400×10-6
=800×10-6
④より、クリープひずみ=(800-400)×10-6
=400×10-6
⑤より、クリープ係数=(400×10-6)/(400×10-6)
=1.0

【(H27)-No.12】

 コンクリートの計量および練混ぜに関する次の記述のうち、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の規定に照らして、不適当なものはどれか
(1)あらかじめ計量してある高性能AE減水剤と水を一緒に累加して容積で軽量した。
(2)購入者の指定を受けJIS A 5041(コンクリート用砕石紛)に適合する砕石粉を使用する際、計量値の誤差が1回計量分量に対して±2%以内となるように計量した。
(3)バッチ濃度調整方法でスラッジ水の濃度を一定に管理し、スラッジ固形分率が3.0%以下になるように、上澄水と混合して計量した。
(4)JIS A 8603-2(コンクリートミキサ―第2部:練混ぜ性能試験方法)に定める試験を行い、求めた圧縮強度、空気量およびスランプの偏差率に基づいて、コンクリートの練混ぜ量および練混ぜ時間を決定した。
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正解(4)

(1)〇:問題のとおりです。あらかじめ計量してある高性能AE減水剤と水を一緒に累加して容積で軽量できます。
(2)〇:問題のとおりです。砕石粉は、計量値の誤差が1回計量分量に対して±2%以内となるように計量します。
(3)〇:問題のとおりです。スラッジ水をバッチ濃度調整方法で管理する場合、スラッジ水の濃度を一定に管理し、上水道水、上水道水以外の水または上澄水と混合して計量します。
(4)×:誤りです。コンクリートミキサの練混ぜ性能試験方法では、ミキサで練混ぜたコンクリート中のモルタルの差および粗骨材量の差の試験方法により、コンクリートの練混ぜ量および練混ぜ時間を決定します。コンクリート中のモルタルの単位容積質量の差は、0.8%以内。コンクリート中の単位粗骨材量の差は5%以内を満足させます。

【(H27)-No.13】

 レディーミクストコンクリートの検査に関する次の記述のうち、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の規定に照らして、不適当なものはどれか
(1)普通コンクリートを購入するにあたり、生産者と協議の上、荷卸し地点での空気量を5.5%、その許容差を±2.0%に指定した。
(2)呼び強度27のコンクリートを用いて、3回の圧縮強度試験を実施した結果が29.5N/mm2、22.7N/mm2、29.0N/mm2であったので、そのロットを不合格と判定した。
(3)コンクリートの塩化物含有量は、工場から荷卸し地点までの運搬時間によって変化しないことから、当事者間の協議によって、工場出荷時に検査することにした。
(4)呼び方が[普通27 21 20 N]の高性能AE減水剤を用いたコンクリートについて、荷卸し地点でのスランプが23.0cmであったので、スランプについて合格とした。
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正解(1)

(1)×:誤りです。空気量が指定された場合であっても、許容差は±1.5%です。
(2)〇:問題のとおりです。コンクリートの圧縮強度は、1回の試験結果は、購入者が指定した呼び強度の85%以上でなければなりません。さらに、3回の試験結果の平均値は、購入者が指定した呼び強度以上でなければなりません。
(3)〇:問題のとおりです。塩化物含有量の検査は、工場出荷時に行うことができます。
(4)〇:問題のとおりです。スランプ21cmの許容差は±1.5cmです。ただし、呼び強度27以上で、高性能AE減水剤を使用する場合は、許容差は±2.0cmとします。

【(H27)-No.14】

 JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の規定に照らして、次のレディーミクストコンクリートの種類と使用材料の組合せのうち、正しいものはどれか
レディーミクストコンクリートの種類 使用材料
種類 呼び強度 粗骨材の
最大寸法mm
スランプ
(フロー)cm
粗骨材
(1) 普通 27 40 8 スラッジ水 再生骨材H
(2) 計量 40 25 18 上水道水 人工計量骨材
(3) 高強度 50 25 50 スラッジ水 砕石
(4) 高強度 60 20 60 上水道水 再生骨材H
※スラッジ固形分率は1%未満
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正解(1)

(1)〇:問題のとおりです。呼び強度27、粗骨材の最大寸法40mm、スランプ8cmの組合せは正しいです。
(2)×:誤りです。軽量コンクリートの粗骨材の最大寸法は、15mmです。
(3)×:誤りです。スラッジ水は、高強度コンクリートに用いてはなりません。
(4)×:誤りです。再生骨材Hは普通コンクリートおよび舗装コンクリートに用いることができます。高強度コンクリートに用いることはできません。

【(H27)-No.15】

 JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の環境負荷低減にかかわる規定に照らして、誤っているものはどれか
(1)回収骨材を専用の設備で貯蔵、運搬、計量している場合は、粗骨材および細骨材の目標回収骨材置換率の上限をそれぞれ20%とすることができる。
(2)JIS A 5021(コンクリ―ト用再生骨材H)に規定される再生骨材Hは、舗装コンクリートに使用することができる。
(3)JIS A 5308付属書C(レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水)では、スラッジ水をスラッジ固形分率が3%未満で使用する場合、スラッジ固形分を水の質量に含めてよい。
(4)普通コンクリートの場合、練混ぜたコンクリートをトラックアジテータから全量排出した後、トラックアジテータのドラム内壁、羽根などに付着しているフレッシュモルタルを、付着モルタル安定剤を用いて再利用してもよい。
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正解(3)

(1)〇:問題のとおりです。回収骨材を専用の設備で貯蔵、運搬、計量している場合は、粗骨材および細骨材の目標回収骨材置換率の上限をそれぞれ20%とすることができます。
(2)〇:問題のとおりです。再生骨材Hは、普通コンクリートおよび舗装コンクリートに使用することができます。
(3)×:誤りです。レディーミクストコンクリートの練混ぜに用いる水では、スラッジ水をスラッジ固形分率が1%未満で使用する場合、スラッジ固形分を水の質量に含めてよいと規定されています。
(4)〇:問題のとおりです。普通コンクリートの場合、練混ぜたコンクリートをトラックアジテータから全量排出した後、トラックアジテータのドラム内壁、羽根などに付着しているフレッシュモルタルを、付着モルタル安定剤を用いて再利用してもよいと規定されています。
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