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【過去問演習(2)No.26-30_材料】コンクリート技士 問題と解説

【No2-6】聞き流し_コンクリート技士_一問一答
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【No.26】

混和材の使用に関する次の一般的な記述のうち,適当なものはどれか。
(1)フライアッシュは,アルカリシリカ反応の抑制に適している。
(2)高炉スラグ微粉末は,塩化物イオンの浸透抑制に適している。
(3)膨張材は,収縮ひび割れ抵抗性の向上に適している。
(4)石灰石微粉末は,長期強度発現性の向上に適している。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。。フライアッシュは,コンクリートの温度ひび割れの抑制,流動性の向上,アルカリシリカ反応の抑制,海水に対する化学抵抗性の向上等の使用効果があります。
(2)○正しい。。高炉スラグ微粉末は,コンクリートの長期強度の増進,塩化物イオンの浸透抑制,アルカリシリカ反応の抑制,海水に対する化学抵抗性の向上等の使用効果があります。
(3)○正しい。。膨張材は,水和反応によってコンクリートを膨張させるので,コンクリートの乾燥収縮ひび割れを抑制する使用効果があります。
(4)×誤り。。石灰石微粉末は,材料分離抵抗性の向上,水和熱の低減等の使用効果はありますが,長期強度を増進する効果は有していません。

【No.27】

混和材の使用に関する次の一般的な記述のうち,適当なものはどれか。
(1)ケミカルプレストレスを導入するため,膨張材をコンクリートの結合材として単位量50kg/m3で使用した。
(2)JISA6204(コンクリート用化学混和剤)の規定では,化学混和剤の性能として,長さ変化比が規定されている。
(3)混合セメントでは,混合材の分量が多くなるほど密度は小さくなる。
(4)流動化剤のスランプ保持性能は,高性能AE減水剤と同等である。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。。ケミカルプレストレスとは,コンクリートの膨張を鉄筋などの拘束によりコンクリートに導入される圧縮応力のことです。膨張材を使用したコンクリートは,乾燥収縮によるひび割れ発生の抑制を目的とした収縮補償コンクリートとケミカルプレストレスの導入を目的としたケミカルプレストレストコンクリートに大別されます。収縮補償コンクリートの場合,単位膨張材量を20~30kg/m3,ケミカルプレストレストコンクリートの場合,50kg/m3程度とされています。
(2)○正しい。。JISA6204ー2011(コンクリート用化学混和剤)には,AE剤,高性能減水剤,硬化促進飢減水剤,AE減水剤,高性能AE減水剤,流動化剤があり,すべての混和剤に長さ変化比が規定されています。長さ変化比とは,試験コンクリートの長さ変化率と基準コンクリートの長さ変化率の比(%)です。ちなみにAE剤,減水剤,AE減水剤,流動化剤は120%以下,硬化促進剤は130%以下,高性能AE減水剤と高性能減水剤は110%以下で混和剤の種類により規定値は異なります。
(3)○正しい。。一般的に混合セメントとしては,高炉セメント,フライアッシユセメットなどが用いられています。高炉セメントに混合される高炉スラグ微粉末の密度は2.90g/cm3程度,フライアッシュセメントの混合されるフライアッシュの密度は2.1g/cm3程度でセメントの密度より小さいです。したがって混合材の分量が多くなるほど混合セメントの密度は小さくなります。普通ポルトランドセメントの密度は3.15程度ですが,高炉B種は3.04程度,フライアッシュB種は2.95程度です。
(4)×誤り。。高性能AE減水剤は,流動化剤を添加した流動化コンクリートの経過時間に伴うスランプ低下を改善するために開発されたものであり,優れたスランプ保持性能を有した混和剤です。したがって高性能AE減水剤を使用したコンクリートは,流動化剤を使用したコンクリートよりスランプ保持性能は優れており,同等ではありません。

【No.28】

次の品質のうち,JISA5308附属書C(レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水)の規定に照らして,回収水の品質の項目に含まれているものとして誤っているものはどれか。
(1)懸濁物質の量は,JISA5308附属書C(レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水)の規定における,回収水の品質の項目に含まれる。
(2)塩化物イオン(CI)量は,JISA5308附属書C(レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水)の規定における,回収水の品質の項目に含まれる。
(3)セメントの凝結時間の差は,JISA5308附属書C(レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水)の規定における,回収水の品質の項目に含まれる。
(4)モルタルの圧縮強さの比は,JISA5308附属書C(レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水)の規定における,回収水の品質の項目に含まれる。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。。練り混ぜに用いる水の品質には,上水道水,上水道水以外の水,回収水のそれぞれについて規定があります。上水道水は,水道法4条(水質基準)に適合していれば,練り混ぜ水として無条件に使用できます。回収水の品質には,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。上水道水以外の水の品質には,懸濁物質の量の上限値,溶解性蒸発残留物の上限値,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。
(2)○正しい。。回収水の品質には,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。上水道水以外の水の品質には,懸濁物質の量の上限値,溶解性蒸発残留物の上限値,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。
(3)○正しい。。回収水の品質には,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。上水道水以外の水の品質には,懸濁物質の量の上限値,溶解性蒸発残留物の上限値,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。
(4)○正しい。。回収水の品質には,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。上水道水以外の水の品質には,懸濁物質の量の上限値,溶解性蒸発残留物の上限値,塩化物イオン量の上限値,セメントの凝結時間の差,モルタルの圧縮強さの比が規定されています。

【No.29】

呼び強度が27のコンクリートに使用する練り混ぜ水に関する次の記述のうち,JISA5308附属書C(レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水)の規定に照らして,正しいものはどれか。
(1)工業用水を,品質試験を行わずに練り混ぜ水として使用した。
(2)地下水を,品質試験を行わずに練り混ぜ水として使用した。
(3)上澄水を,品質試験を行わずに上水道水と混合して練り混ぜ水として使用した。
(4)スラッジ固形分率が1.0%であったスラッジ水を,請入者と協議せずに練り混ぜ水として使用した。
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正解は(4)

【解説】
(1)×誤り。。工業用水は,上水道水以外の水として定義されています。工業用水を練り混ぜ水として用いる場合,JISA5308に規定する上水道水以外の品質試験に適合していなけれぱなりません。
(2)×誤り。。地下水は,上水道水以外の水として定義されています。地下水を練り混ぜ水として用いる場合,JISA5308に規定する上水道水以外の品質試験に適合していなければなりません。
(3)×誤り。。上澄水は,スラッジ水から,スラッジ固形分を沈降その他の方法で取り除いた水で,回収水として定義されています。上澄水を練り混ぜ水として用いる場合,JISA5308に規定する回収水としての品質試験に適合していなければなりません。上水道水は,とくに試験を行わなくても用いることができますが,2種類以上の水を混合して用いる場合には,それぞれの水の品質規定に適合していなければなりません。
(4)○正しい。。スラッジ水を用いる場合には,スラッジ固形分率が3.0%をこえてはなりません。スラッジ固形分が1%であったスラッジ水であれば,購入者と協議せずに練り混ぜ水として使用してよいです。ただし,呼び強度50,55,60の高強度コンクリートにはスラッジ水を練り混ぜ水として適用できません。

【No.30】

コンクリートの練混ぜ水に関する次の記述のうち,JISA5308(レディーミクストコンクリート)およびJISA5308附属書C(レディーミクストコンクリートの練り混ぜに用いる水)の規定に照らして,誤っているものはどれか。
(1)スラッジ水は,高強度コンクリートの練り混ぜ水として使用できる。
(2)回収水の品質には,モルタルの圧縮強さの比の下限値が規定されている。
(3)上水道水以外の水の品質には,懸濁物質の量の上限値が規定されている。
(4)回収水と井戸水を混合して使用する場合,それぞれの水の品質規定に適合していなければならない。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。。スラッジ水は,呼び強度45以下のコンクリートには使用できますが,呼び強度50,55,60の高強度コンクリートの練り混ぜ水としては使用できません。
(2)○正しい。。回収水の品質には,塩化物イオン量の上限値(200ppm以下),セメントの凝結時間の差(始発は30分以内,終結は60分以内),モルタルの圧縮強さ比の下限値(材齢7日および28日で90%以上)が規定されています。
(3)○正しい。。上水道水以外の水の品質には,懸濁物質の量の上限値(2g/L以下),溶解性蒸発残留物の量の上限値(1g/L以下),塩化物イオン量の上限値(200ppm以下),セメントの凝結時間の差(始発は30分以内,終結は60分以内),モルタルの圧縮強さ比の下限値(材齢7日および28日で90%以上)が規定されています。
(4)○正しい。。2種類以上の水を混合して用いる場合には,それぞれの水(上水道水,上水道水以外の水,回収水)の品質の規定に適合していなければなりません。
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