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【過去問演習(3)No.36-40_性質】コンクリート技士 問題と解説

【No3-8】聞き流し_コンクリート技士_一問一答
運動や通勤をしながら、コンクリート技士試験の学習ができるように、自分用に作成しました。資格試験は聞き流しで学習して、効率よく合格したいですよね!ぜひ、チャンネル...

【No.36】

コンクリートのブリーディングに関する次の一般的な記述のうち,適当なものはどれか。
(1)水セメント比を小さくすると,ブリーディング量は増加する。
(2)セメントの比表面積が大きいと,ブリーディング量は増加する。
(3)打ち込み速度が速く,1回の打ち込み高さが高いと,ブリーディング量は増加する。
(4)コンクリート温度が高くなると,ブリーディング量は増加する。
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正解は(3)

【解説】
(1)×誤り。水セメント比が小さくなると,セメントペーストの粘性が大きくなるので,ブリーディング量は減少します。
(2)×誤り。セメントの比表面積が大きくなると,セメントペーストの粘性が大きくなるので,ブリーディング量は減少します。
(3)○正しい。打ち込み速度が速いほど,1回の打ち込み高さが高いほどブリーディング量は多くなります。
(4)×誤り。コンクリート温度が高くなると,セメントの水和反応が促進されるので,ブリーディングが発生している時間が短くなり,ブリーディング量は減少します。

【No.37】

コンクリートの凝結に関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)水セメント比が小さいほど,凝結が早くなる。
(2)塩化物イオンが含まれていると,凝結が早くなる。
(3)コンクリートの凝結時間は,粗骨材を除去したモルタルを用いて,貫入抵抗試験によって求める。
(4)コールドジョイントの発生を防ぐためには,凝結の始発から終結の間にコンクリートを打ち重ねる。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。水セメント比が小さくなるとセメントの粒子間の距離が小さくなり,水和物の接触や絡み合いが早くなるので,凝結時間は早くなります。
(2)○正しい。塩化カルシウムや塩化ナトリウム等に含まれる塩化物イオンがコンクリートに混入されるとセメントの水和反応が促進され,凝結時間が早くなります。
(3)○正しい。JISA1147ー2007(コンクリートの凝結時間試験方法)で規定しているコンクリートの凝結試験は,コンクリート中の粗骨材を5mm網ふるいでふるったモルタルをプロクター貫入抵抗試験装置によって測定します。
(4)×誤り。コールドジョイントは,プロクター貫入抵抗値が0.01~1.0N/mm2の範囲になると生じる可能性があるので,コールドジョイントを防止するためには,コンクリートの始発時間(プロクター貫入抵抗値3.5N/mm2)以前に打ち重ねをする必要があります。

【No.38】

コンクリートのブリーディングに関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)細骨材の粗粒率が小さいほど,ブリーディング量は多い。
(2)1回の打ち込み高さが高いほど,ブリーディング量は多い。
(3)過度の締め固めおよび仕上げは,ブリーディング量を増大させる。
(4)ブリーディング量の多いコンクリートほど,沈みひび割れが発生しやすい。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。骨材の平均粒径が小さいものほど粗粒率は小さいです。粗粒率の小さい細骨材は細粒分が多いので,コンクリートの材料分離が生じにくくなり,ブリーディングが少なくなります。
(2)○正しい。打ち込み速度が速いほど,1回の打ち込み高さが高いほどブリーディング量は多くなります。
(3)○正しい。過度の締め固めや仕上げはブリーディング量を増大させます。
(4)○正しい。沈下ひび割れとは,鉄筋に沿ってコンクリート上面に生じるひび割れであり,ブリーディング量の多いコンクリートほど発生しやすくなります。

【No.39】

コンクリートの空気量に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)空気量が1%増加したら,スランプが約2.5cm増加した。
(2)空気量が1%増加したら,圧縮強度が約5%増加した。
(3)空気量は,1時間の運搬により0.5~1%程度減少した。
(4)空気量は,AE剤の使用量の増加に伴って増加した。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。微細な空気泡のボールベアリング効果によりコンクリートのスランプは大きくなります。通常のコンクリートでは,空気量が1%増加するとスランプは2.5cm程度大きくなります。
(2)×誤り。空気量が増加すると,コンクリート中の空隙量が大きくなるので,コンクリート強度は低下します。通常のコンクリートでは,一定の水セメント比のコンクリートであれば空気量が1%増加すると,圧縮強度は4~6%低下します。
(3)○正しい。練り混ぜ直後に連行された空気量は,トラックアジテータで運搬する際に運搬時間の経時に伴い徐々に減少します。連行された空気量は通常1/4~1/6程度減少することから,練り混ぜ直後の空気量が5%であれば0.5~1%程度減少します。
(4)○正しい。AE剤は空気を連行するので,使用量を増加すれば空気量は増加します。

【No.40】

コンクリートの性質に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)JlSA1101(コンクリートのスランプ試験方法)によれば,スランプコーンにコンクリートを3層に分けて詰める際に各層を25回突くと材料の分離を生じるおそれのあるときは,分離を生じない程度に突き数を減らして良い。
(2)JISA1147(コンクリートの凝結時間試験方法に基づいて試験を行う場合,粗骨材が貫入針の障害となるので,コンクリートから粗骨材を取り除いた配合条件のモルタルを練り混ぜて,これを試料として用いる。
(3)コンクリート表面のプラスチック収縮ひび割れは,普通コンクリートより水セメント比の小さい高強度コンクリートで生じやすい。
(4)JISA1123(コンクリートのブリーディング試験方法)による試験において,コンクリート上面に浸み出した水の体積を量り,試料上面の面積で割った値をブリーディング率とした。
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正解は(2)(4)

【解説】
(1)○正しい。スランプ試験は,スランプコーンに試料をほぼ等しい量の3層に分けて詰め,その各層を突き棒でならした後,25回一様に突いて行います。過度にコンクリートの粘性が小さい場合等,25回突くと材料の分離を生じるおそれのあるときは,分離を生じないように突き数をへらしてもよいです。
(2)×誤り。コンクリートの凝結時間試験方法における試料は,採取したコンクリートを5mmの網ふるいでふるって粗骨材粒を除去したモルタルとしなければなりません。これは,コンクリートから粗骨材を取り除いた配合条件のモルタルで練り混ぜた場合と,粗骨材が存在した状態で練り混ぜた場合とでは,モルタルの諸性状が異なり凝結時間に影響を及ぼすことがあるためです。ちなみに粗骨材を取り除いたモルタル配合では,凝結時間が少し遅くなります。
(3)○正しい。コンクリート表面のプラスチック収縮ひび割れは,ブリーディングの少ないコンクリートほど生じやすいです。高強度コンクリートは,普通コンクリートより水セメント比が小さくブリーディングが少ないので,プラスチック収縮ひび割れが生じやすいです。
(4)×誤り。コンクリート上面に浸み出した水の体積を量り試料上面の面積で割った値は,ブリーディング量でブリーディング率ではありません。
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