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【宅建過去問】権利関係ー建物区分所有法No.96-100

【No2-20】聞き流し_宅建過去問_一問一答_権利関係
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【No.91】

A,B及びCが,持分を各3分の1として甲土地を共有している場合に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,誤っているものはどれか。
(1)A,B及びCが,持分を各3分の1として甲土地を共有している場合、甲土地全体がDによって不法に占有されている場合,Aは単独でDに対して,甲土地の明け渡しを請求できる。
(2)A,B及びCが,持分を各3分の1として甲土地を共有している場合、甲土地全体がEによって不法に占有されている場合,Aは単独でEに対して,Eの不法占有によってA,B及びCに生じた損害全額の賠償を請求できる。
(3)A,B及びCが,持分を各3分の1として甲土地を共有している場合、共有物たる甲土地の分割について共有者間に協議が調わず,裁判所に分割請求がなされた場合,裁判所は,特段の事情があれば,甲土地全体をAの所有とし,AからB及びCに対し持分の価格を賠償させる方法により分割することができる。
(4)A,B及びCが,持分を各3分の1として甲土地を共有している場合、Aが死亡し,相続人の不存在が確定した場合,Aの持分は,民法第958条の3の特別縁故者に対する財産分与の対象となるが,当該財産分与がなされない場合はB及びCに帰属する。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。共有物の保存行為は,各共有者がその持分に関係なく,単独ですることができます。共有物の不法占拠者に対する明け渡し請求もこの保存行為に当たります。したがって,Aは,単独でDに対して,甲土地の明け渡しを請求できます。
(2)×誤り。自己の持分の割合を超える損害の賠償請求はできません。共有物に対する不法行為に基づく損害賠償債権は,各共有者がその持分に応じて取得します。したがって,Aは,損害賠償の請求については,持分の割合を超えて請求することはできません。
(3)○正しい。共有者は,共有物の分割について,共有者間に協議が調わない場合には,裁判による分割を求めることができます。そして,特段の事情があれば,共有物を共有者のうちの1人の単独所有とし,この者から他の共有者に対して持分の価格を賠償させる方法も認められています。したがって,Aに甲土地全体を取得させ,AからB及びCに対して持分の価格を賠償させる方法による共有物の分割もすることができます。
(4)○正しい。共有者の1人が死亡して相続人の不存在が確定した場合,その持分は民法958条の3の特別縁故者に対する財産分与の対象となります。そして,財産分与がなされない場合には,その持分は,民法255条により他の共有者に帰属します。

【No.92】

A,B及びCが,持分を各3分の1として建物を共有している場合に関する次の記述のうち,民法の規定によれば,誤っているものはどれか。
(1)A,B及びCが,持分を各3分の1として建物を共有している場合、Aは,BとCの同意を得なければ,この建物に関するAの共有持分権を売却することはできない。
(2)A,B及びCが,持分を各3分の1として建物を共有している場合、Aは,BとCの同意を得なければ,この建物に物理的損傷及び改変などの変更を加えることはできない。
(3)A,B及びCが,持分を各3分の1として建物を共有している場合、Aが,その共有持分を放棄した場合,この建物は,BとCの共有となり,共有持分は各2分の1となる。
(4)A,B及びCが,持分を各3分の1として建物を共有している場合、各共有者は何時でも共有物の分割を請求できるのが原則であるが,5年を超えない期間内であれば分割をしない旨の契約をすることができる。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。共有持分権の売却には他の共有者の同意は不要です。各共有者は,自己の持分を自由に処分することができます。
(2)○正しい。各共有者は,他の共有者の同意がなければ,共有物に変更を加えることはできません。したがって,Aは,BとCの同意を得なければ,この建物に物理的損傷及び改変などの変更を加えることはできません。
(3)○正しい。共有者の1人がその持分を放棄したときは,その持分は、他の共有者に帰属します。したがって,Aが共有持分を放棄した場合,この建物は,BとCの共有となり,共有持分は各2分の1となります。
(4)○正しい。各共有者は,原則として,いつでも共有物の分割を請求することができます。ただし,5年を超えない期間内であれば,分割しない旨の契約をすることができます。

【No.93】

A、B、Cが,持分を6対2対2の割合とする建物の共有をしている場合に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,正しいものはどれか。
(1)A、B、Cが,持分を6対2対2の割合とする建物の共有をしている場合、Aが,B、Cに無断で,この建物を自己の所有としてDに売却した場合は,その売買契約は有効であるが,B、Cの持分については,他人の権利の売買となる。
(2)A、B、Cが,持分を6対2対2の割合とする建物の共有をしている場合、Bが,その持分に基づいて単独でこの建物全部を使用している場合は,A、Cは,Bに対して,理由を明らかにすることなく当然に,その明け渡しを求めることができる。
(3)A、B、Cが,持分を6対2対2の割合とする建物の共有をしている場合、この建物をEが不法占有している場合には,B、Cは単独でEに明け渡しを求めることはできないが,Aなら明け渡しを求めることができる。
(4)A、B、Cが,持分を6対2対2の割合とする建物の共有をしている場合、裁判による共有物の分割では,Aに建物を取得させ,AからB、Cに対して適正価格で賠償させる方法によることは許されない。
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正解は(1)

【解説】
(1)○正しい。共有物の各共有者は,他の共有者の同意がなければ,共有物に変更を加えることはできません。共有物の売却もこの「変更」行為にあたるので,AがB、Cに無断で共有建物を自己の所有物として売却した場合,B、Cの持分については他人の権利の売買となります。そして,他人物売買契約は有効です。
(2)×誤り。他の共有者に対し,当然には明け渡し請求できません。各共有者は,共有物の全部についてその持分に応じた使用をすることができます。そして,共有持分の価格が過半数を占めるものであっても,共有物を単独で占有する他の共有者に対して当然にはその明け渡しを請求することはできません。したがって,A、Cは,理由を明らかにすることなく当然にBに対して明け渡しを請求することはできません。
(3)×誤り。不法占有者Eへの明け渡し請求はB、Cも単独でできます。共有物の保存行為は,各共有者がその持分に関係なく,単独ですることができます。共有物の不法占拠者に対する明け渡し請求もこの保存行為にあたります。したがって,B、Cは,各自単独でEに対して明け渡しを求めることができます。
(4)×誤り。共有者は,共有物の分割について,共有者の協議が調わない場合には,裁判による分割を求めることができます。そして,一定の場合には,共有物を共有者のうちの1人の単独所有とし,この者から他の共有者に対して持分の価格を賠償させる方法も認められます。したがって,Aに共有建物を取得させ,AからB、Cに対して適正価格で賠償させる方法による共有物の分割もすることができます。

【No.94】

共有に関する次の記述のうち,民法の規定及び判例によれば,誤っているものはどれか。
(1)各共有者は,いつでも共有物の分割を請求することができるが,5年を超えない期間内であれば,分割をしない旨の契約をすることができる。
(2)共有物である現物の分割請求が裁判所になされた場合において,分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは,裁判所は共有物の競売を命じることができる。
(3)各共有者は,共有物の不法占拠者に対し,妨害排除の請求を単独で行うことができる。
(4)他の共有者との協議に基づかないで,自己の持分に基づいて1人で現に共有物全部を占有する共有者に対し,他の共有者は単独で自己に対する共有物の明け渡しを請求することができる。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。共有物の各共有者は,いつでも共有物の分割を請求することができます。ただし,共有者間で,5年を超えない期間を定めて分割を禁止する特約を結ぶことも認められます。
(2)○正しい。共有物の分割について共有者間の協議が調わない場合には,裁判所に分割を請求することができます。この場合,裁判所は,共有物の現物を分割することができないとき,又は分割によってその価格を著しく減少させるおそれがあるときは,共有物の競売を命ずることができます。
(3)○正しい。共有物に関する保存行為は,各共有者が単独で行うことができます。共有物の不法占拠者に対する妨害排除の請求は,共有物の保存行為にあたるとされており,各共有者が単独で行うことができます。
(4)×誤り。当然に明け渡しを請求することはできません。各共有者は,共有物の全部について,その持分に応じた使用をすることができます。したがって,他の共有者との協議に基づかないで1人で共有物全部を占有する共有者に対しても,他の共有者から当然に共有物の明け渡しを求めることができるわけではありません。

【No.95】

建物の区分所有等に関する法律に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
(1)共用部分の保存行為は,規約に別段の定めがない限り,集会の決議を経ずに各区分所有者が単独ですることができる。
(2)共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は,区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決するが,規約でこの区分所有者の定数及び議決権を各過半数まで減ずることができる。
(3)管理者は,その職務に関して区分所有者を代理するため,その行為の効果は,規約に別段の定めがない限り,本人である各区分所有者に共用部分の持分の割合に応じて帰属する。
(4)共用部分の管理に要した各区分所有者の費用の負担については,規約に別段の定めがない限り,共用部分の持分に応じて決まる。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。共用部分の管理に関する事項のうち,保存行為については,規約に別段の定めがある場合を除き,集会の決議を経ずに各区分所有者が単独ですることができます。
(2)×誤り。規約で減することができるのは区分所有者の定数についてのみです。共用部分の変更(その形状又は効用の著しい変更を伴わないものを除く。)は区分所有者及び議決権の各4分の3以上の多数による集会の決議で決します。ただし,区分所有者の定数については,規約で過半数まで減ずることができます。
(3)○正しい。管理者は,その職務に関し,区分所有者を代理します。そして,管理者がその職務の範囲内で第三者との間で行った行為の責任は,規約で別段の定めがない限り。各区分所有者が共用部分の持分割合に応じて負担します。
(4)○正しい。各区分所有者は,規約に別段の定めがない限り,その持分に応じて,共用部分の負担を負い,共用部分から生じる利益を収取します。したがって,共用部分の管理に要した費用についても,その持分割合に応じて負担します。
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