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【コンクリート主任技士過去問解説】平成25年度No1~5

コンクリート主任技士過去問 問題と解説

【平成25年度―問題1】

 各種セメントの品質規格に関する次の記述のうち、正しいものはどれか
(1)超早強ポルトランドは、早期に強度を発現させるため、JIS R 5210(ポルトランドセメント)において、けい酸二カルシウム(C2S)の上限値が規定されている。
(2)中庸熱ポルトランドセメントは、水和熱を低減するため、JIS R 5210(ポルトランドセメント)において、けい酸三カルシウム(C3S)およびアルミン酸三カルシウム(C3A)の上限値が規定されている。
(3)高炉セメントは、アルカリシリカ反応を抑制するため、JIS R 5211(高炉セメント)において、全アルカリ量の上限値が規定されている。
(4)フライアッシュセメントは、マスコンクリートに使用されることがあるため、JIS R 5213(フライアッシュセメント)において、水和熱の上限値が規定されている。
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正解(2)

(1)超早強・早強ポルトランドセメントの大きな違いは、比表面積の違いです。比表面積とは、同じ質量のセメントに対する、表面積の大きさで、大きいほど水和反応が進みやすく、硬化速度が速くなるということです。早強は3,300(cm2/g)以上、超早強は4,000(cm2/g)です。
(2)問題文の通りです。
(3)全アルカリ量が規定されているのは、「ポルトランドセメント」と「エコセメント」です。高炉・シリカ・フライアッシュセメントには全アルカリ量の規定はありません。これらは、コンクリート中のCa(OH)2と反応するため、アルカリ成分が少なくなります。コンクリートのアルカリが減少するため、上限値に規定はないと考えられます。
(4)水和熱の規定があるのは「中庸熱」と「低熱」のみです。

【平成25年度―問題2】

 JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)における骨材の使用に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)JIS A 5308付属書A(レディーミクストコンクリート用骨材)に規定されている砂利は、絶乾密度が2.5g/cm3以上と定められているが、購入者の承認を得れば、その値を2.4g/cm3以上とすることができる。
(2)JIS A 5011-2(コンクリート用スラグ骨材―第2部:フェロニッケルスラグ骨材)に規定されているフェロニッケルスラグ細骨材は、製造時の冷却工程の条件によらずアルカリシリカ反応性を有しないので、アルカリシリカ反応抑制対策は必要ない。
(3)JIS A 5021(コンクリート用再生骨材H)に規定されている再生粗骨材Hは、原コンクリートに対して破砕、摩砕等の高度な処理を行って製造されており、普通コンクリートおよび舗装コンクリートに使用することができる。
(4)JIS A 5031(一般廃棄物、下水汚泥又はそれらの焼却灰を融解固化したコンクリート用溶融スラグ骨材)に規定されている溶融スラグ骨材は、使用が認められていない。
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正解(2)

(1)付属書Aに記載されている砂利及び砂の品質は以下の表の通りです。
項目 単位 砂利
絶乾密度 g/cm3 2.5以上 ※a 2.5以上 ※a
吸水率 3.0以下 ※b 3.5以下 ※b
粘土塊量 0.25以下 1.0以下
微粒分量 1.0以下 3.0以下 ※c
有機不純物 標準色、淡い色
塩化物量(NaCl) kg/m3 0.04以下
安定性 12以下 10以下
すりへり減量 35以下 ※d
※a 購入者の承認を得て、2.4以上とすることができる。
※b 購入者の承認を得て、4.0以下とすることができる。
※c コンクリートの表面がすりへり作用を受けない場合は、5.0以下とする。
※d 舗装コンクリートに用いる場合に適用する。

 

(2)フェロニッケルスラグは、製造時の冷却速度を0.05℃/sec以下としないと、アルカリシリカ反応を示すことが知られています。
(3)コンクリートの骨材は、角がなく、丸い形状の骨材の方が、ワーカビリティーの良い、強度の高いコンクリートが製造できます。
    再生骨材H:コンクリート塊に対して、破砕、磨砕、分級など高度な処理を行う。
    再生骨材M:コンクリート塊に対して、破砕、磨砕などの処理を行う。
    再生骨材L:コンクリート塊に対して、破砕などの処理を行う。
(4)付属書Aには、以下のように記載されています。スラグ骨材は,高炉スラグ骨材,フェロニッケルスラグ骨材,銅スラグ骨材又は電気炉酸化スラグ骨材を用いるものとし,それぞれの骨材は,JIS A 5011-1,JIS A 5011-2,JIS A 5011-3及びJIS A 5011-4の規定によるほか,次による。ただし,電気炉酸化スラグ骨材については,JISマーク認証品とし,生産工場からレディーミクストコンクリート工場に直接納入されるものとする。 (注記)溶融スラグ骨材(産業廃棄物の溶融固化施設から産出される溶融スラグ骨材を含む。)を使用することはできない。

【平成25年度―問題3】

 下表は、砕石Aおよび砕石Bのふるい分け試験結果を示したものである。これらの砕石を質量割合で50%ずつ混合した場合の骨材の最大寸法と粗粒率に関する次の組合せのうち、正しいものはどれか
(1)最大寸法20mm、粗粒率6.65
(2)最大寸法20mm、粗粒率7.14
(3)最大寸法25mm、粗粒率6.65
(4)最大寸法25mm、粗粒率7.14
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正解(1)

粗粒率に関する詳しい解説はこちら

 

$$粗粒率_{(A+B)}=(0_{(40)}+8_{(20)}+138_{(10)}+188_{(5)}+196_{(2.5)}+200_{(1.2)}\\
+200_{(0.6)}+200_{(0.3)}+200_{(0.15)})/200=6.65$$

【平成25年度―問題4】

 混和材の反応に関する次の一般的な記述のうち、適当なものはどれか
(1)フライアッシュは、セメントの水和反応により生成されるエトリンガイトと反応して、カルシウムアルミネート水和物(C-A-Hゲル)を生成する。
(2)高炉スラグ微粉末は、pH12以上の高いアルカリ環境下で反応して、カルシウムシリケート水和物(C-S-Hゲル)およびカルシウムアルミネート水和物(C-A-Hゲル)を生成する。
(3)石灰石微粉末は、セメントの水和反応により生成される水酸化カルシウムと反応して、モノサルフェートを生成する。
(4)膨張材は、セメント中の酸化マグネシウムと反応して、水酸化カルシウムを生成する。
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正解(2)

(1)フライアッシュは、水和によって生成した水酸化カルシウムと反応し、カルシウムアルミネート水和物を生成します。
(2)問題文の通りです。フライアッシュと航路スラグ微粉末は、潜在硬化性(水酸化カルシウムと反応し、硬化する性質)を有します。
(3)石灰石微粉末は、カルシウムアルミネート相(C3A)と反応し、カルシウムアルミネートモノカーボネートやアルミネートへミカーボネートを生成します。
(4)遊離石灰系膨張材は、セメント中の酸化カルシウムと反応して、水酸化カルシウムを生成します。エトリンガイト系膨張材は、セメントのアルミネート相と硫酸イオンが反応し、エトリンガイトが生成します。

【平成25年度―問題5】

 鋼材に関する次の一般的な記述のうち、不適当なものはどれか
(1)200N/mm2の引張応力が生じた場合、異形棒鋼SD295Aのひずみは、異形棒鋼SD345のひずみとほぼ同じである。
(2)異形棒鋼SD295Bのひずみが0.6%となる場合に作用する引張応力の大きさは、同じ鉄筋のひずみが0.3%となる場合の2倍である。
(3)PC鋼材は、降伏点が明瞭でないので、0.2%の永久ひずみを生じる荷重を公称断面積で除して求めた応力と呼び、降伏点と同義に用いている。
(4)リラクセーションは、一定のひずみの下で応力が徐々に低下する現象なので、リラクセーションの小さなPC鋼材を用いると、プレストレスの減少量が小さくなる。
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正解(2)

(1)問題文の通りです。
(2)鋼材はひずみが0.2%程度で降伏し、その後強度は上昇せずに変形のみ増加するため間違いです。
(3)問題文の通りです。
(4)問題文の通りです。リラクセーションとは、鋼材に一定の引張ひずみを与えておくと、時間の経過とともに、引張応力が減少していく現象を言います。

 

ここまでの内容を音声用教材としてまとめました。

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