比重計を使って、発酵前と発酵後のビールの比重を測定することで簡単に自作ビールのアルコール濃度を測ることが出来ます。
アルコール濃度を比重計で測定したいという方はこのまま読み進めてください。仕込みの際に使用する砂糖の量からアルコール濃度を推定したいという方は、こちらのページを参考にしてください。
<比重から求めるアルコール濃度の式>
$$アルコール濃度(容量%濃度)=(初期比重ー最終比重)×105×1.25$$ ※日本ではアルコール度数(%)という場合、”容量%濃度”のことを差します。
一方、アメリカでは”重量%濃度”を差します。国内表示のアルコール度数と、米国表示のアルコール度数では1.25倍の違いが出てきます。
$$重量%濃度×1.25=容量%濃度$$
例えば、米国表示のアルコール濃度では3%のアルコール度数でも、日本でのアルコール度数に換算すると3×1.25=3.75%になるため、米国表示のままだと、表示よりもアルコール度数が高く感じることになります。
<比重計の種類>
ビール作りで使用する比重計には主に2種類あります。
- 液体比重計
- 比重屈折計
ビール造りでは①の液体比重計がポピュラーだと思います。
しかし筆者は、造ったビールを少しでも無駄にしたくないという理由から②の比重屈折計を選択しています。
①の液体比重計で測定する際に使用したシリンダー内のビールは、発酵容器の中に戻してはならないためです。
注意点としては、初期比重を測定する際に、あまりに濁ったままだと②の比重屈折計では、うまく比重を測定できないということです。
これは、濁っていることで、うまく光が屈折せず、光が散乱してしまうためと考えられます。
実際に比重屈折計で比重を測定してみる。
比重屈折計を使って、液体の比重を計測したときの例を掲載します。 ここでは、分かりやすくするために水道水と砂糖水を用いて見え方を比較しています。
- 比重屈折計の先端部分に比重を測定したい液体を垂らします。
- 液体の厚さを一定にするための透明の板が取付けられていますので、液体に気泡が入らないように注意しながらカバーを閉じます。
- 液体を載せている面から照明などの光が入るように、レンズを覗くと下記の画像のように比重が測定できます。この画像は水道水(正しくは”蒸留水”を使うべきですが、簡単のため水道水を使用しています。)の比重ですが、右側の値の1.000の部分で青色と白色の境界ができていることが分かります。水道水の比重は1.000です。最後の計算ではこの値を”最終比重”とします。上の”20℃”というのは、20℃の環境での測定値が望ましいことを示しています。液体比重計も16℃の環境での測定が望ましいことを考えると同じようなものです。
- 砂糖を適当に溶かした水の比重を測定すると、青色と白色の境界は、1.018の部分です。今回測定した砂糖水の比重は1.018です。最後の計算ではこれを”初期比重”とします。
- これらの測定値を計算結果に当てはめると
$$アルコール度数(容量%濃度)=(1.018-1.000)×105×1.25=2.36(%)$$
ということになります。実際に日本国内でビールを造る際には、この比重を調整してアルコール度数1.00%未満のビールを造らねばならないということです。
※比重計が無くても砂糖の量だけでアルコール度数が計算できる計算フォームを作成しましたので、参考にしてください。ページはコチラです。
初期比重測定値と計算値の比較動画
比重計を使って、発酵前と発酵後のビールの比重を測定することで簡単に自作ビールのアルコール濃度を測ることが出来ます。
アルコール濃度を比重計で測定したいという方はこのまま読み進めてください。仕込みの際に使用する砂糖の量からアルコール濃度を推定したいという方は、こちらのページを参考にしてください。
<比重から求めるアルコール濃度の式>
$$アルコール濃度(容量%濃度)=(初期比重ー最終比重)×105×1.25$$ ※日本ではアルコール度数(%)という場合、”容量%濃度”のことを差します。
一方、アメリカでは”重量%濃度”を差します。国内表示のアルコール度数と、米国表示のアルコール度数では1.25倍の違いが出てきます。
$$重量%濃度×1.25=容量%濃度$$
例えば、米国表示のアルコール濃度では3%のアルコール度数でも、日本でのアルコール度数に換算すると3×1.25=3.75%になるため、米国表示のままだと、表示よりもアルコール度数が高く感じることになります。
<比重計の種類>
ビール作りで使用する比重計には主に2種類あります。
- 液体比重計
- 比重屈折計
ビール造りでは①の液体比重計がポピュラーだと思います。
しかし筆者は、造ったビールを少しでも無駄にしたくないという理由から②の比重屈折計を選択しています。
①の液体比重計で測定する際に使用したシリンダー内のビールは、発酵容器の中に戻してはならないためです。
注意点としては、初期比重を測定する際に、あまりに濁ったままだと②の比重屈折計では、うまく比重を測定できないということです。
これは、濁っていることで、うまく光が屈折せず、光が散乱してしまうためと考えられます。
実際に比重屈折計で比重を測定してみる。
比重屈折計を使って、液体の比重を計測したときの例を掲載します。 ここでは、分かりやすくするために水道水と砂糖水を用いて見え方を比較しています。
- 比重屈折計の先端部分に比重を測定したい液体を垂らします。
- 液体の厚さを一定にするための透明の板が取付けられていますので、液体に気泡が入らないように注意しながらカバーを閉じます。
- 液体を載せている面から照明などの光が入るように、レンズを覗くと下記の画像のように比重が測定できます。この画像は水道水(正しくは”蒸留水”を使うべきですが、簡単のため水道水を使用しています。)の比重ですが、右側の値の1.000の部分で青色と白色の境界ができていることが分かります。水道水の比重は1.000です。最後の計算ではこの値を”最終比重”とします。上の”20℃”というのは、20℃の環境での測定値が望ましいことを示しています。液体比重計も16℃の環境での測定が望ましいことを考えると同じようなものです。
- 砂糖を適当に溶かした水の比重を測定すると、青色と白色の境界は、1.018の部分です。今回測定した砂糖水の比重は1.018です。最後の計算ではこれを”初期比重”とします。
- これらの測定値を計算結果に当てはめると
$$アルコール度数(容量%濃度)=(1.018-1.000)×105×1.25=2.36(%)$$
ということになります。実際に日本国内でビールを造る際には、この比重を調整してアルコール度数1.00%未満のビールを造らねばならないということです。
※比重計が無くても砂糖の量だけでアルコール度数が計算できる計算フォームを作成しましたので、参考にしてください。ページはコチラです。