自作ビールのアルコール濃度-計算値と実測値の比較-
自作ビールのアルコール濃度に関して、計算値と実測値の検証をしました!動画はこちらです。初期比重に関して、ほぼ計算値と実測値が合うことがわかりました。
計算式の説明
自作ビールのアルコール度数は、以下の計算式から予測されております。
発酵後のアルコール度数(%)=105×1.25×0.385×発酵率×(0.8×モルトの量+砂糖の量)/ 水の量
まず、水の比重は1.00で、アルコールの比重は0.79です。さらに砂糖水の比重は、砂糖を溶かす量に応じて、比重が変わります。(砂糖溶液の比重で調べると、一覧表が出てきますよ!)
ビール造りでは、発酵前の比重(初期比重)と発酵後の比重(最終比重)から砂糖(糖分)がどれだけアルコール(と二酸化炭素)に変わったかを予測することが出来ます。
アルコールの量(容量%) = 105 × (初期比重 - 最終比重)
ここで、この式から計算できるのは”容量%濃度”であることに注意します。通常、日本では重量%濃度のことをアルコール濃度と呼んでいます。(アメリカでは容量%濃度らしいです)
容量%濃度 × 1.25 = 重量%濃度
さて、比重からアルコール濃度を計算する方法がわかりました。 あとは、水に加える砂糖(糖分)をどれだけ溶かすと、どのくらい比重が重くなるかを計算すれば、アルコール度数が計算できます。
ただし、ビール造りでは、水の中に砂糖だけが溶けているわけではないので、単純に砂糖の比重から計算できるわけではありませんので注意してください。
砂糖以外に溶けているものが多くなれば、それだけ比重は予測しにくくなります。ただし、多くの情報を勘案してみると、
ビールの発酵前の比重 = 1 + 0.385 × 砂糖(糖分)の重量 / 水の量
であることが言えます。ここで、”砂糖”はすべてが糖分と考えますが、”モルト”には糖分が80%含まれていると考えるような計算となっております。
さて、全ての糖分が発酵によりアルコールになるわけではありません。通常のビール造りでは70~80%の糖分がアルコール度数への寄与分として考えます。
最終的な計算は
発酵後のアルコール度数(%)=105×1.25×0.385×発酵率×(0.8×モルトの量+砂糖の量)/ 水の量
でした。
あくまでも実験値ですので、気温や材料の種類、発酵期間により値が変動します。日本ではアルコール度数が1%以上の酒を造ると違法になってしまいますので、心配な方は発酵率を100%として砂糖の量を計算し、さらに発酵前の比重と発酵後の比重を精確に測るようにしましょう!
保温鍋とペットボトルで麦芽からビール造り
麦芽からビールを造る時にも、計算式が役に立ちます。実際にどの場面で使うか、動画内で糖度計を使用してますので是非、参考にしてください。チャンネル登録していただけると嬉しいです!
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