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【一級土木施工管理技士の問題と解説】H30年問題A_Vol.2(コンクリート関連)

一級土木施工管理技士(コンクリート関連を詳しく) 問題と解説h30_A_Vol.2

【H30_学科A(コンクリート)_No6】

 コンクリート構造物の劣化とその特徴に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)凍害による劣化のうち、スケーリングは、ペースト部分の品質が劣る場合や適切な空気泡が連行されていない場合に発生するものである。
(2)塩害による劣化は、コンクリート中の塩化物イオンの存在により鋼材の腐食が進行し、 腐食生成物の体積膨張によりコンクリートのひび割れやはく離・はく落や鋼材の断面減少が起こる。
(3)中性化による劣化は、 大気中の二酸化炭素がコンクリート内に侵入しコンクリートの空げき中の水分のpHを上昇させ鋼材の腐食により、 ひび割れの発生、 かぶりのはく落が起こる。
(4)アルカリシリカ反応による劣化のうち、膨張にともなうひび割れは、コンクリートにひび割れが顕在化するには早くても数年かかるので、竣工検査の段階で目視によって劣化を 確認することはできない。
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正解(3)
(1)○です。凍害による劣化のうち、スケーリングは、コンクリートの表面が水分の膨張圧力により、薄く剥がれる現象です。ペースト部分の品質が劣る場合や適切な空気泡が連行されていない場合に発生するものです。
粗骨材の吸水率が高い場合はポップアウトが生じます。、ポップアウトは粗骨材部の表面コンクリートが局所的欠ける現象です。
(2)○です。塩害による劣化は、コンクリート中の塩化物イオンの存在により鋼材の腐食が進行し、 鋼材の腐食に伴う体積膨張によりコンクリートのひび割れやはく離・はく落や鋼材の断面減少が起こります。
(3)×です。中性化による劣化は、 大気中の二酸化炭素がコンクリート内に侵入しアルカリ性の水酸化カルシウムと反応し、炭酸カルシウムを生じることで、コンクリートの空げき中の水分のpHを下げます。その結果、鋼材の腐食により、 ひび割れの発生、 かぶりのはく落が起こる減少です。
(4)○です。アルカリシリカ反応による劣化のうち、膨張にともなうひび割れは、コンクリートにひび割れが顕在化するには早くても数年かかるので、竣工検査の段階で目視によって劣化を 確認することはできません。

【H30_学科A(コンクリート)_No7】

 損傷を生じた既設コンクリート構造物の補修に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)断面修復工法は、劣化又は損傷によって喪失した断面やコンクリートの劣化部分を除去し、ポリマーセメントなどで当初の断面寸法に修復する工法である。
(2)電気防食工法は、塩害の対策として用いられるが、アルカリシリカ反応と塩害が複合して劣化を生じたコンクリート構造物に適用すると、アルカリシリカ反応を促進することがある。
(3)シラン系表面含浸材を用いた表面処理工法は、コンクリート中の水分低減効果が期待できるのでアルカリシリカ反応抑制効果が期待できる。
(4)有機系表面被覆工法は、被覆に用いる塗膜に伸縮性があるため、コンクリート中に塩化物イオンが多く浸透した状態での補修に適している工法である。
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正解(4)
(1)○です。断面修復工法は、劣化又は損傷によって喪失した断面やコンクリートの劣化部分を除去し、ポリマーセメントなどで当初の断面寸法に修復する工法です。
(2)○です。電気防食工法は、塩害の対策として用いられますが、アルカリシリカ反応と塩害が複合して劣化を生じたコンクリート構造物に適用すると、アルカリシリカ反応を促進することがあります。
(3)○です。シラン系表面含浸材を用いた表面処理工法は、外部からの水分の侵入を防ぎ、コンクリート中の水分を逸散させる効果が期待できるので、アルカリシリカ反応抑制効果が期待できます。
(4)×です。有機系表面被覆工法は、被覆に用いる塗膜に伸縮性があるため、ひび割れの追従性が良く、コンクリート外部からの劣化因子を遮断します。ただし、コンクリート中に塩化物イオンが多く浸透した状態での補修には、劣化因子を取り除くことができないため、適しません。

【H30_学科A(コンクリート)_No8】

 ダムのコンクリートの打込みに関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)RCD用コンクリートの練混ぜから締固めまでの許容時間は、ダムコンクリートの材料や配合、気温や湿度などによって異なるが、夏季では5時間程度、冬季では6時間程度を標準とする。
(2)柱状ブロック工法でコンクリート運搬用のバケットを用いてコンクリートを打込む場合は、バケットの下端が打込み面上1m以下に達するまで下ろし、所定の打込み場所にできるだけ近づけてコンクリートを放出する。
(3)RCD工法は、超硬練りコンクリートをブルドーザで敷き均し、0.75mリフトの場合には3層に、 1mリフトの場合には4層に敷き均し、振動ローラで締め固めることが一般的である。
(4)柱状ブロック工法におけるコンクリートのリフト高は、コンクリートの熱放散、打設工程、打継面の処理などを考慮して0.75~2mを標準としている。
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正解(1)
(1)×です。RCD用コンクリートの練混ぜから締固めまでの許容時間は、ダムコンクリートの材料や配合、気温や湿度などによって異なるが、夏季では3時間程度、冬季では4時間程度を標準とします。
(2)○です。柱状ブロック工法でコンクリート運搬用のバケットを用いてコンクリートを打込む場合は、バケットの下端が打込み面上1m以下に達するまで下ろし、所定の打込み場所にできるだけ近づけてコンクリートを放出します。
(3)○です。RCD工法は、超硬練りコンクリートをブルドーザで敷き均し、0.75mリフトの場合には3層に、 1mリフトの場合には4層に敷き均し、振動ローラで締め固めることが一般的です。
(4)○です。柱状ブロック工法におけるコンクリートのリフト高は、コンクリートの熱放散、打設工程、打継面の処理などを考慮して0.75~2mを標準としています。

【H30_学科A(コンクリート)_No9】

 道路のコンクリート舗装のセットフォーム工法による施工に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)コンクリート版の表面は、水光りが消えるのを待って、ほうきやはけを用いて、すべり止めの細かい粗面に仕上げる。
(2)隅角部、目地部、型枠付近の締固めは、棒状バイブレータなど適切な振動機器を使用して入念に行う。
(3)横収縮目地に設ける目地溝は、コンクリート版に有害な角欠けが生じない範囲内で早期にカッタにより形成する。
(4)コンクリートの敷均しは、材料が分離しないように、また一様な密度となるように、レベリングフィニッシャを用いて行う。
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正解(4)
(1)○です。コンクリート版の表面は、水光りが消えるのを待って、ほうきやはけを用いて、すべり止めの細かい粗面に仕上げます。
(2)○です。隅角部、目地部、型枠付近の締固めは、棒状バイブレータなど適切な振動機器を使用して入念に行います。
(3)○です。横収縮目地に設ける目地溝は、コンクリート版に有害な角欠けが生じない範囲内で早期にカッタにより形成します。
(4)×です。コンクリートの敷均しは、材料が分離しないように、また一様な密度となるように、スプレッダを用いて行います。
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