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【No.126】
離岸堤に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)砕波帯付近に離岸堤を設置する場合は,沈下対策を講じる必要があり,従来の施工例からみればマット,シート類よりも捨石工が優れている。
(2)開口部や堤端部は,施工後の波浪によってかなり洗掘されることがあり,計画の1基分はなるべくまとめて施工することが望ましい。
(3)離岸堤は,侵食区域の下手側(漂砂供給源に遠い側)から設置すると上手側の侵食傾向を増長させることになるので,原則として上手側から着手し,順次下手に施工する。
(4)汀線が後退しつつある区域に護岸と離岸堤を新設する場合は,なるべく護岸を施工する前に離岸堤を設置し,その後に護岸を設置するのが望ましい。
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正解は(3)
【解説】
(1)〇正しい。マット,シート類は破損する例もあるので,注意を要します。
(2)〇正しい。開口部や堤端部は,施工後の波浪によってかなり洗掘されることがあり,計画の1基分はなるべくまとめて施工することが望ましいです。
(3)×誤り。離岸堤の施工順序は,侵食区域の上手側(漂砂供給源に近い側)から設置すると,下手側の侵食傾向を増長させるので,漂砂の供給源(河口等),漂砂の方向,施設の影響などを考慮して,漂砂の下手側から着手し,順次上手側に施工します。
(4)〇正しい。離岸堤には,波浪制御効果があるので,護岸の施工前に離岸堤を設置するのが望ましいです。
【No.127】
養浜の施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)養浜の施工方法は,養浜材の採取場所,運搬距離,社会的要因などを考慮して,最も効率的で周辺環境に影響を及ぼさない工法を選定する。
(2)養浜材として,養浜場所にある砂より粗い材料を用いた場合には,その平衡勾配が小さいために沖向きの急速な移動が起こり,汀線付近での保全効果は期待できない。
(3)養浜材として,浚渫土砂などの混合粒径土砂を効果的に用いる場合や,シルト分による海域への濁りの発生を抑えるためには,あらかじめ投入土砂の粒度組成を調整することが望ましい。
(4)養浜の陸上施工においては,工事用車両の搬入路の確保や,投入する養浜砂の背後地への飛散など,周辺への影響について十分検討し,慎重に施工する。
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正解は(2)
【解説】
(1)〇正しい。養浜の施工方法は,養浜材の採取場所,運搬距離,社会的要因などを考慮して,最も効率的で周辺環境に影響を及ぼさない工法を選定します。
(2)×誤り。養浜材の粒度組成は,養浜の岸沖断面の形状及び養浜材の流失量に影響します。養浜材は,既存砂に近い粒度組成の材料を用いるのが基本です。既存砂より粗い材料を用いると,汀線付近に留まるので効率的に汀線を前進させて保全効果が期待できますが,前浜の勾配は急になります。逆に細かい材料を用いると,勾配は緩やかになり,沖合部の海底に堆積し,海底面を保持するうえで役立ちます。
(3)〇正しい。養浜材として,浚渫土砂などの混合粒径土砂を効果的に用いる場合や,シルト分による海域への濁りの発生を抑えるためには,あらかじめ投入土砂の粒度組成を調整することが望ましいです。
(4)〇正しい。養浜の陸上施工においては,工事用車両の搬入路の確保や,投入する養浜砂の背後地への飛散など,周辺への影響について十分検討し,慎重に施工します。
【No.128】
ケーソンの施工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)ケーソンの曳航作業は・ほとんどの場合が据付け・中詰・蓋コンクリートなどの連続した作業工程となるため,気象,海象状況を十分に検討して実施する。
(2)ケーソンに大廻しワイヤを回して回航する場合には,原則として二重回しとし,その取付け位置はケーソンの吃水線以下で浮心付近の高さに取り付ける。
(3)ケーソンの据付けは,函体が基礎マウンド上に達する直前でいったん注水を中止し,最終的なケーソン引寄せを行い,据付け位置を確認,修正を行ったうえで一気に注水着底させる。
(4)ケーソン据付け時の注水方法は,気象,海象の変わりやすい海上の作業を手際よく進めるためにできる限り短時間で,かつ,隔室ごとに順次満水にする。
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正解は(4)
【解説】
(1)〇正しい。ケーソンの曳航作業は・ほとんどの場合が据付け・中詰・蓋コンクリートなどの連続した作業工程となるため,気象,海象状況を十分に検討して実施します。
(2)〇正しい。ケーソンに大廻しワイヤを回して回航する場合には,原則として二重回しとし,その取付け位置はケーソンの吃水線以下で浮心付近の高さに取り付ける。
(3)〇正しい。ケーソンの据付けは,函体が基礎マウンド上に達する直前でいったん注水を中止し,最終的なケーソン引寄せを行い,据付け位置を確認,修正を行ったうえで一気に注水着底させます。
(4)×誤り。ケーソン据付け時の注水方法は,気象,海象の変わりやすい海上の作業のため,できる限り短時間で,内部の隔室に水位の差が生じないよう均一に注水(各隔室の水頭差1m以内を厳守)します。なお,この水頭差を小さくするため,隔室間には通水孔が設けられます。
【No.129】
浚渫船の特徴に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)バックホウ浚渫船は,かき込み型(油圧ショベル型)掘削機を搭載した硬土盤用浚渫船で,大規模浚渫工事に使用される。
(2)ポンプ浚渫船は,掘削後の水底面の凹凸が比較的大きいため,構造物の築造箇所ではなく,航路や泊地の浚渫に使用される。
(3)グラブ浚渫船は,適用される地盤は軟泥から岩盤までの範囲できわめて広く,浚渫深度の制限も少ないのが特徴である。
(4)ドラグサクション浚渫船は,浚渫土を船体の泥倉に積載し自航できることから機動性に優れ,主に船舶の往来が頻繁な航路などの維持浚渫に使用されることが多い。
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正解は(1)
【解説】
(1)×誤り。バックホウ浚渫船は,油圧ショベル型掘削機を台船上に搭載した浚渫船で,比較的規模が小さく,浚渫深度の浅い工事に使用されることが多いです。
(2)〇正しい。ポンプ浚渫船は,掘削後の水底面の凹凸が比較的大きいため,構造物の築造箇所ではなく,航路や泊地の浚渫に使用されます。
(3)〇正しい。グラブ浚渫船は,中小規模の浚渫に適し,構造物前面の浚渫や狭い場所での浚渫もできます。
(4)〇正しい。ドラグサクション浚渫船は,浚渫土を船体の泥倉に積載し自航できることから機動性に優れ,主に船舶の往来が頻繁な航路などの維持浚渫に使用されることが多いです。
【No.130】
鉄道路盤改良における噴泥対策工に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)噴泥は,大別して路盤噴泥と道床噴泥に分けられ,路盤噴泥は地表水又は地下水により軟化した路盤の上が,道床の間げきを上昇するものである。
(2)噴泥対策工の一つである道床厚増加工法は,在来道床を除去し,軌きょうをこう上して新しい道床を突き固める工法である。
(3)路盤噴泥の発生を防止するには,その発生の誘因となる水,路盤上,荷重の三要素のすべてを除去しなければならない。
(4)噴泥対策工の一つである路盤置換工法は,路盤材料を良質な噴泥を発生しない材料で置換し,噴泥を防止する工法である。
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正解は(3)
【解説】
(1)〇正しい。道床噴泥は,バラスト粉砕による粉末や道床に含まれていた土,外部からの塵埃などが道床のすきまを埋めて不透水層をつくり,地表水が道床内に滞留し,道床が固結するものです。
(2)〇正しい。道床厚増加工法とは,既存の道床バラストは全部交換し,路盤面への列車荷重の影響を低減させるために,道床厚35cmに増加する工法です。
(3)×誤り。路盤噴泥発生の主原因は,水の存在,路盤土の種類,繰返し列車荷重であり,これら1つの排除,軽減,改良により対策可能です。
(4)〇正しい。路盤置換工法とは,路盤土を,噴泥を起さない良質材料に置き換える工法であり,置換厚さは30cmを標準とします。