WES試験対策(1級) 問題と解説 No.141~145

WES(溶接)

WES試験対策(1級) 問題と解説 No.141~145

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.141】 溶接施工

溶接施工に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)板厚30mmの780ニュートン級高張力鋼をマグ溶接する場合の、予熱の目的として、硬化組織生成の防止が挙げられる。
(2)板厚30mmの780ニュートン級高張力鋼をマグ溶接する場合の、予熱の目的として、拡散性水素による低温割れの防止が挙げられる。
(3)板厚30mmの780ニュートン級高張力鋼をマグ溶接する場合の、予熱の方法として、ガス炎が挙げられる。
(4)板厚30mmの780ニュートン級高張力鋼をマグ溶接する場合の、予熱の方法として、電気ヒーターが挙げられる。
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誤っている選択肢は 無し

【解説】
(1)正しい。高張力鋼は炭素当量が比較的高く、溶接部の冷却が速すぎるとマルテンサイトやベイナイトなどの硬く脆い組織が生成しやすくなります。予熱は母材温度を上げて冷却速度を緩やかにし、硬化組織の発生を抑制する効果があります。
(2)正しい。予熱により溶接部の温度が高く保たれるため、拡散性水素が溶接金属から外へ拡散しやすくなり、水素が滞留しにくくなります。結果、低温割れを防止することになります
(3)正しい。高張力鋼の予熱方法として、ガス炎は一般的です。広い範囲を均一に加熱しやすく、設備が簡便であるのが特徴です。
(4)正しい。電気ヒーターによる予熱は温度管理がしやすく、厚板や高強度鋼に適します。

【No.142】 溶接施工

溶接施工に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)板厚30mmの780ニュートン級高張力鋼をマグ溶接する場合の、予熱の方法として、赤外線加熱が挙げられる。
(2)板厚30mmの780ニュートン級高張力鋼をマグ溶接する場合の、予熱の方法として、電磁誘導加熱が挙げられる。
(3)予熱温度およびパス間温度の確認に用いる器具として、温度チョークが挙げられる。
(4)予熱温度およびパス間温度の確認に用いる器具として、熱電対が挙げられる。
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誤っている選択肢は 無し

【解説】
(1)正しい。赤外線加熱は局部加熱が可能で、温度制御が容易です。
(2)正しい。誘導加熱は加熱範囲と温度を精密に制御しやすく、高張力鋼のように予熱温度の管理が重要な材料に向いています。
(3)正しい。温度チョークは、母材に塗り、指定温度に達すると溶ける(または変色する)仕組みで、現場での確認が非常に簡単です。
(4)正しい。熱電対は接触式の温度センサーで、温度チョークや非接触式温度計よりも精度が高く、記録性にも優れています。

【No.143】 溶接施工

溶接施工に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)パス間温度の上限を設定する理由として、溶接部のじん性低下の防止が挙げられる。
(2)パス間温度の上限を設定する理由として、溶接部の強度低下の防止が挙げられる。
(3)溶接完了後、30分~数時間行う直後熱の温度は150~200℃の範囲である。
(4)溶接完了後、30分~数時間行う直後熱の目的は、硬化組織の生成を防止することである。
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誤っている選択肢は (3)、(4)

【解説】
(1)正しい。パス間温度が高い状態で次の溶接を続けると、熱影響部(HAZ)が繰り返し高温にさらされ、結晶粒が粗大化します。粗粒化により、衝撃値(じん性)が低下します。
(2)正しい。パス間温度が高い状態で溶接を続けると、溶接金属や熱影響部(HAZ)が繰り返し高温にさらされます。その結果、焼戻しが進みすぎ、強度が低下します。特に高張力鋼では、設計強度を確保するために温度管理が重要です。
(3)誤り。溶接完了後、30分~数時間行う直後熱の温度は200~350℃の範囲です。
(4)誤り。水素による低温割れ防止が直後熱の目的です。

【No.144】 溶接施工

溶接施工に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)溶接完了後、30分~数時間行う直後熱の目的は、拡散性水素を放出させて、低温割れを防止することである。
(2)磁粉探傷試験により検出可能であるのは、表面および表面直下の傷である。
(3)浸透探傷試験により検出可能であるのは、表面に開口したきずである。
(4)磁粉探傷試験はきずを検出する際、きずの方向の影響を受けない。
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誤っている選択肢は 無し

【解説】
(1)正しい。水素による低温割れ防止が直後熱の目的です。
(2)正しい。磁粉探傷は、磁化した材料の表面に存在する**漏れ磁束(磁束が外に漏れる現象)を利用して傷を検出します。表面に開口している傷や、表面直下にあり、磁束が外に漏れる程度の浅い傷は磁粉が集まるため検出できます。
(3)正しい。浸透探傷試験は、液体浸透液が表面に開口している欠陥の内部に入り込む性質を利用した検査方法です。そのため、表面に開口している割れ、ピンホール、表面欠陥の微細な開口などを検出できます。
(4)正しい。磁粉探傷試験はきずを検出する際、持続に直交する方向のきずを検出しやすいです。

【No.145】 溶接部の試験

溶接部の試験に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)浸透探傷試験はきずを検出する際、きずの方向の影響を受けない。
(2)磁粉探傷試験で使用する機器・材料は磁化装置および磁粉である。
(3)浸透探傷試験で使用する機器・材料は浸透液、洗浄剤、現像液である。
(4)磁粉探傷試験で適用可能な材料は、非磁性体である。
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誤っている選択肢は (4)

【解説】
(1)正しい。浸透探傷試験は、液体浸透液が表面に開口した欠陥の内部に入り込む性質を利用しています。浸透液は毛細管現象で欠陥内部に浸み込ため、欠陥がどの方向を向いていても、表面に開口していれば検出できます。
(2)正しい。磁化装置は、欠陥を検出するために、試験体を磁化する装置です。代表例として、ヨーク(携帯型磁化器)、コイル、プロッド(電極棒)、ウェット式磁化装置(固定式)があります。磁粉は欠陥部に集まって指示模様を形成する材料です。
(3)正しい。浸透探傷試験で使用する機器・材料は浸透液、洗浄剤、現像液です。
(4)誤り。磁粉探傷試験で適用可能な材料は、強磁性体です。代表例として、炭素鋼、低合金鋼、一部のフェライト系ステンレス鋼、鉄系鋳物があります。これらは磁化できるため、欠陥部で漏れ磁束が発生し、磁粉が集まって指示模様が現れます。
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