WES試験対策(1級) 問題と解説 No.176~180

WES(溶接)

WES試験対策(1級) 問題と解説 No.176~180

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.176】 ステンレス鋼

ステンレス鋼に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)フェライト系ステンレス鋼の溶接金属では、結晶粒が細粒化しやすいため、じん性低下が起こりやすい。
(2)オーステナイト系ステンレス鋼の溶接熱影響部で生じる粒界腐食は、溶接熱サイクルによって結晶粒界にクロム炭化物が析出し、その近傍にクロム濃度が低下した領域が形成されるために生じる。
(3)オーステナイト系ステンレス鋼の溶接熱影響部で、低融点化合物が原因で生じる高温割れは、液化割れである。
(4)オーステナイト系ステンレス鋼を溶接した場合、溶接熱影響部で粒界腐食が生じることがある。その対策として、入熱の低減が挙げられる。
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誤っている選択肢は (1)

【解説】
(1)誤り。フェライト系ステンレス鋼の溶接金属は、結晶粒が粗大化しやすいため、じん性低下が起こりやすいです。シグマ相ぜい化、475℃ぜい化によるじん性低下も起こりえます。
(2)正しい。オーステナイト系ステンレス鋼の溶接熱影響部で生じる粒界腐食は、溶接熱サイクルによって結晶粒界にクロム炭化物が析出し、その近傍にクロム濃度が低下した領域が形成されるために生じます。
(3)正しい。オーステナイト系ステンレス鋼の溶接熱影響部で、低融点化合物が原因で生じる高温割れは、液化割れといいます。
(4)正しい。ステンレス鋼の溶接時、特にSUS304などのオーステナイト系ステンレス鋼では、溶接熱により結晶粒界にクロム炭化物が析出し、ステンレス中のクロム濃度が低下します。これにより、耐食性が低下し、粒界腐食が発生しやすくなります。特に、650℃付近の温度に長時間さらされると、この現象が起こりやすいため、入熱量を抑えることが重要です。

【No.177】 突合せ溶接継手の強度

突合せ溶接継手の強度に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)突合せ溶接継手の許容最大荷重に影響を及ぼす因子として、安全率が挙げられる。
(2)突合せ溶接継手の許容最大荷重に影響を及ぼす因子として、母材の縦弾性係数が挙げられる。
(3)突合せ溶接継手の許容最大荷重に影響を及ぼす因子として、余盛止端形状が挙げられる。
(4)突合せ溶接継手の許容最大荷重に影響を及ぼす因子として、溶接残留応力が挙げられる。
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誤っている選択肢は (2)、(3)、(4)

【解説】
(1)正しい。安全率は、不確実性を吸収するために“実際の強度より低い値で設計するための係数”です。材料のばらつき、溶接品質のばらつき、荷重の不確実性、劣化・腐食・疲労、設計・施工・検査の誤差などをまとめて吸収するために、安全率を掛けます。
(2)誤り。許容最大荷重は“強度(降伏強さ・引張強さ)”で決まり、弾性係数は強度に関係しません。
(3)誤り。突合せ溶接の許容最大荷重は、母材の許容応力と有効断面積の積で決まります。
(4)誤り。溶接継手の設計時に行う強度評価は,のど断面における平均応力を溶接部の応力と見なし,許容応力との比により安全性を検討します。溶接残留応力は、溶接部で平衡となるため、平均すると影響を受けません。

【No.178】 突合せ溶接継手の強度

突合せ溶接継手の強度に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)突合せ溶接継手の座屈強度に影響を及ぼす因子として、安全率が挙げられる。
(2)突合せ溶接継手の座屈強度に影響を及ぼす因子として、母材の縦弾性係数が挙げられる。
(3)突合せ溶接継手の座屈強度に影響を及ぼす因子として、余盛止端形状が挙げられる。
(4)突合せ溶接継手の座屈強度に影響を及ぼす因子として、溶接残留応力が挙げられる。
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誤っている選択肢は (1)、(3)

【解説】
(1)誤り。突合せ溶接継手の座屈強度に安全率は影響を及ぼしません。
(2)正しい。突合せ溶接継手の座屈強度に影響を及ぼす因子として、母材の縦弾性係数が挙げられます。
(3)誤り。突合せ溶接継手の座屈強度に余盛止端形状は影響を及ぼしません。
(4)正しい。板の中心線上に引張残留応力が存在すると,その板の座屈強度は上昇します。これは,板の中央に存在する引張残留応力が,圧縮応力に対して抵抗するためです。

【No.179】 突合せ溶接継手の強度

突合せ溶接継手の強度に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に影響を及ぼす因子として、母材の引張強さが挙げられる。
(2)突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に影響を及ぼす因子として、母材の縦弾性係数が挙げられる。
(3)突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に影響を及ぼす因子として、余盛止端形状が挙げられる。
(4)突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に影響を及ぼす因子として、溶接残留応力が挙げられる。
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誤っている選択肢は (1)、(2)

【解説】
(1)誤り。突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に、母材の引張強さは影響を及ぼしません。
(2)誤り。突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に、母材の縦弾性係数は影響を及ぼしません。
(3)正しい。突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に影響を及ぼす因子として、余盛止端形状が挙げられます。
(4)正しい。突合せ溶接継手のぜい性破壊強度に影響を及ぼす因子として、溶接残留応力が挙げられます。

【No.180】 突合せ溶接継手の強度

突合せ溶接継手の強度に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)突合せ溶接継手の疲労強度に影響を及ぼす因子として、母材の引張強さが挙げられる。
(2)突合せ溶接継手の疲労強度に影響を及ぼす因子として、母材の縦弾性係数が挙げられる。
(3)突合せ溶接継手の疲労強度に影響を及ぼす因子として、余盛止端形状が挙げられる。
(4)突合せ溶接継手の疲労強度に影響を及ぼす因子として、溶接残留応力が挙げられる。
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誤っている選択肢は (2)、(3)

【解説】
(1)正しい。疲労強度は引張強さに対する応力比と繰り返し回数により決まります。
(2)誤り。突合せ溶接継手の疲労強度に、母材の縦弾性係数は影響を及ぼしません。
(3)誤り。突合せ溶接継手の疲労強度に、余盛止端形状は影響を及ぼしません。
(4)正しい。突合せ溶接継手の疲労強度に影響を及ぼす因子として、溶接残留応力が挙げられます。
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