WES試験対策(1級) 問題と解説 No.286~290

WES(溶接)

WES試験対策(1級) 問題と解説 No.286~290

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.286】 ティグ溶接

ティグ溶接に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)ティグ溶接のシールドガスには、アルゴンやヘリウムなどを用いる。
(2)アルゴンやヘリウムガスは、活性ガスである。
(3)ティグ溶接の電極材料のジルコニウムは、高融点金属である。
(4)電極材料のタングステンは、高融点金属であるが、酸化すると融点が急激に低下してしまう。
クリックで解答と解説を表示

誤っている選択肢は (2)、(3)

【解説】
(1)正しい。ティグ溶接ではアークと溶融池を大気から守るため、不活性ガスであるアルゴンやヘリウムを使用します。これにより酸化や窒化を防ぎ、安定したアークが得られます。
(2)誤り。アルゴンとヘリウムは化学的に反応しにくい「不活性ガス」であり、活性ガスではありません。ティグ溶接で使用される理由もこの不活性性によるものです。
(3)誤り。ティグ溶接の電極はタングステンが基本であり、ジルコニウムは電極材料ではありません。高融点金属として使用されるのはタングステンです。
(4)正しい。タングステンは非常に高い融点を持ちますが、酸化すると酸化物となり融点が大きく低下します。そのためシールドガスで酸化を防ぐ必要があります。

【No.287】 ティグ溶接

ティグ溶接に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)パルス周波数が数ヘルツ程度の低周波パルス溶接は、初層の裏波溶接など、母材への入熱制御が必要な場合に効果を発揮する。
(2)パルス周波数が300~500ヘルツ程度の中程度パルス溶接では、アークの指向性が減少する。
(3)アークの指向性が増加すると、小電流時のアーク不安定やふらつきを制御できる。
(4)ステンレス鋼の溶接には、交流垂下定電流特性電源が用いられる。
クリックで解答と解説を表示

誤っている選択肢は (2)、(4)

【解説】
(1)正しい。低周波パルスは入熱の増減が大きく、裏波形成や薄板溶接など、入熱管理が重要な場面で有効です。
(2)誤り。中周波パルスではアークの集中性が増し、指向性が向上します。ビード形状の安定にも寄与します。
(3)正しい。アークの指向性が強いとアークが狙った位置に安定して集中し、小電流時のふらつきを抑える効果があります。
(4)誤り。ステンレス鋼のティグ溶接では直流(DC)電源が一般的で、交流はアルミニウムなど酸化皮膜を持つ金属に使用されます。

【No.288】 ティグ溶接

ティグ溶接に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)ステンレス鋼の溶接には、棒マイナス極性が用いられる。
(2)ステンレス鋼の溶接には、直流垂下定電流特性電源および棒マイナス極性が用いられるが、これは、集中した指向性の強いアークが得られ、電極の消耗も少ないためである。
(3)アルミニウム合金の溶接には、一般に交流垂下定電流特性電源が用いられる。
(4)アルミニウム合金の溶接には、一般に、交流垂下定電流特性電源が用いられるが、これは、棒プラス極性の時に得られるクリーニング作用を利用するためである。
クリックで解答と解説を表示

誤っている選択肢は 無し

【解説】
(1)正しい。ステンレス鋼のティグ溶接では、棒マイナス極性が使用されます。アークが集中し、電極消耗が少なく、溶け込みも深くなります。
(2)正しい。棒マイナス極性ではアークが集中し、電極側の加熱が少ないため電極消耗が抑えられます。ステンレス鋼溶接に適した条件です。
(3)正しい。アルミニウムは酸化皮膜が強固なため、交流のプラス側で皮膜を破るクリーニング作用が必要です。
(4)正しい。交流のプラス側で電極から母材へ電子が流れ、酸化皮膜を破るクリーニング作用が得られます。

【No.289】 アーク電源及びワイヤ送給装置

アーク電源及びワイヤ送給装置に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)サイリスタ制御電源は、サイリスタの位相制御によって出力電圧・電流を調整する電源方式である。
(2)インバータ制御電源は、交流電源を、一度直流にしてから高周波で再変換する方式である。
(3)インバータ制御電源は、溶接変圧金動作周波数が数キロヘルツ~数10キロヘルツと高く、変圧器の動作周波数に応じた速度で電流、電圧の制御ができる。
(4)インバータ制御電源は、サイリスタ制御電源に比べ、高速、精密制御が可能となり、制御の応答性が良くなる。
クリックで解答と解説を表示

誤っている選択肢は 無し

【解説】
(1)正しい。サイリスタ制御電源は商用電源をそのまま使い、位相制御で電圧・電流を調整します。低周波のため応答性は低いですが、構造が簡単で安価です。
(2)正しい。インバータ電源は整流→高周波スイッチング→再変換の方式で、応答性が高く、薄板溶接やスパッタ低減に優れます。
(3)正しい。高周波化により小型化・軽量化が可能となり、電流・電圧の高速制御が実現します。
(4)正しい。インバータ方式は高周波スイッチングにより応答性が高く、アークの安定性や溶接品質が向上します。

【No.290】 アーク電源及びワイヤ送給装置

アーク電源及びワイヤ送給装置に関する問題で、誤っているものはどれか。
(1)インバータ制御電源は、サイリスタ制御電源に比べ、電源の力率・効率が良くなり、省エネになる。
(2)プッシュ式ワイヤ送給は、マグ溶接およびミグ溶接に多用されているワイヤ送給方式である。
(3)フィードバック式ワイヤ送給は、トーチと送給装置を一体化してコンジットケーブルを介さずに直結されるため、細径ワイヤうやアルミニウムなどの軟質ワイヤでも良好な送給性能が得られる。
(4)プッシュ・プル式ワイヤ送給は、トーチケーブルが流し場合などでも優れた送給特性が得られ、ロボット溶接などで適用が拡大している。
クリックで解答と解説を表示

誤っている選択肢は (3)

【解説】
(1)正しい。高周波化により変換効率が高く、力率も改善され、省エネ性に優れます。
(2)正しい。プッシュ式は送給装置からワイヤを押し出す方式で、一般的な鋼材のマグ、ミグ溶接で広く使用されています。
(3)誤り。これはプル式ワイヤ送給の特徴です。トーチ側でワイヤを引くため、軟質ワイヤでも安定送給が可能です。
(4)正しい。プッシュとプルを併用するため、長距離でも安定した送給が可能で、ロボット溶接に適しています。
タイトルとURLをコピーしました