スマートシティの定義
スマートシティという言葉の定義は、国交省の中間報告において『都市の抱える諸課題に対して、ICT等の新技術を活用しつつ、マネジメント(計画、整備、管理・運営等)が行われ、全体最適化が図られる持続可能な都市または地区』と定義されています(図-1)。
出典:国交省ホームページ(https://www.mlit.go.jp/common/001249774.pdf)
国を挙げてスマートシティを推進させようとする背景には、デジタル化に向けた国際的な競争の激化があります。
スマートシティの推進には、先進的な技術をまちづくりに活かすことで、国民の豊かな生活の実現と、国内技術の国際競争力を高める目的があると考えられます。
<課題1>
・いかに分野横断の取組を進めるか
<課題分析1>
・建設分野全体での取り組みとなっている
・分野を横断する取り組みが実施しにくい(=各社独自の技術を組み合わせるのが難しい等)
<課題2>
いかに国家全体で進めるか
<課題分析2>
・公共団体が主体となって整備する公共インフラ整備以外にも該当する
・建設分野だけでなく、自動運転やドローン空配など、それぞれの役割を連携する必要がある
<課題3>
いかに官民連携して進めるか
<課題分析3>
・民間技術の活用が不可欠
・技術では解決できない法的な制度の整備など、官民の連携が必要
<解決策>
①移動・物流
・MaaSの導入によるシームレスな移動
※MaaS(モビリティ・アズ・ア・サービス)
→鉄道、バス、旅客船、カーシェア、シェアサイクルなど様々な移動手段の検索・予約・決済を一括提供できる仕組みを言います。
2015年にフランスのボルドーで行われたITS世界会議で結成された「MaaSアライアンス」という組織で、上のように定義されています。
キーワード:自動運転、自動配送、交通系ICカード活用、AI配車
②防災・気象
・災害リスクの見える化
→土地の3Dデータと災害データの重ね合わせによる災害リスクの可視化
→避難シミュレーションや防災対策の可視化と実現
・橋梁等への構造物センサーや水位センサーの取付
・無線化簡易型河川監視カメラの設置
キーワード:見える化、3Dデータ活用、センサー活用、無線化
③安心なまちづくり
・コンパクトシティ=歩いて暮らせるまちづくり
・AI活用=危険検知
④観光
・観光流動の最適化
→位置検知システム、人流解析によって観光渋滞を緩和
⑤エネルギー・環境
・再生可能エネルギーによる持続可能なまち
・ゼロエネルギー住宅等の推進
・グリーンインフラの活用
・SDGsの推進
※SDGs:サステナブル・デベロップメント・ゴールス(持続可能な開発目標)
<新たに発生するリスクと対策>
・各分野の取組が、全体の取組としての効果を打ち消してしまう。
→全体のコーディネーションが必要
・官民共同による、ビックデータの活用
→民間企業は利益を優先せざるを得ないため、企業努力を利益として還元する仕組みが必要
<必要要件>
・公益優先
・構築して終わりではなく、維持管理の仕組みが必要
・安全最優先
以上、スマートシティについて学習記録をまとめました。最後の必要要件は、どのテーマでも同じだと思います。