【セメントのJIS規格】一覧表と主任技士過去問

主任技士

コンクリート主任技士試験の過去問を学習する中で、セメントのJIS規格の一覧表があれば便利だと思いましたので、作成いたしました。

主任技士試験の過去問にも出題されています。一つ一つ覚えるのは不可能に近いので、一覧表でイメージとして覚える必要があります。

まずは、コンクリート主任技士試験で出題されたセメントのJIS規格に関する問題をご紹介します。

コンクリート主任技士 過去問2013年No.1

各種セメントの品質規格に関する次の記述のうち、正しいものはどれか

  1. 超早強ポルトランドセメントは、早期に強度を発現させるため、JIS R 5210(ポルトランドセメント)において、けい酸二カルシウム(C2S)の上限値が規定されている。
  2. 中庸熱ポルトランドセメントは、水和熱を低減するため、JIS R 5210(ポルトランドセメント)において、けい酸三カルシウム(C3S)およびアルミン酸三カルシウム(C3A)の上限値が規定されている。
  3. 高炉セメントは、アルカリシリカ反応を抑制するため、JIS R 5211(高炉セメント)において、全アルカリ量の上限値が規定されている。
  4. フライアッシュセメントは、マスコンクリートに使用されることがあるため、JIS R 5213(フライアッシュセメント)において、水和熱の上限値が規定されている。

正解2

セメントのJIS規格一覧表

ひとつひとつの数値を覚えるのは困難ですが、一覧表で目立つもの(例えば、全塩化物イオンは普通ポルトランドセメントとエコセメントが規定されている。)を覚えれば大概の問題には対処できると思います。

例題として示した過去問の、2.以外の選択肢を見ていきましょう。

  1. 超早強ポルトランドセメントは、セメントの比表面積を大きくすることで、セメントと水が速く反応するようにしています。そのため、比表面積が4000(cm2/g)以上に規定はあります。早強も同じように比表面積に規定がありますが、3300以上と規定されています。
  2. 問題文の通りです。
  3. 高炉セメントは、潜在水硬性を有する高炉セメント微粉末がアルカリに刺激されることにより水和反応を起こし、強度発現を起こします。アルカリシリカ反応を起こす可能性は低く、全アルカリ量の規定はされておりません。
  4. マスコンクリートに使用されるのは中庸熱・低熱セメントです。これらについては、水和熱の上限が規定されています。マスコンクリートを打設すると、コンクリートの水和熱によりコンクリート内部の温度が上昇しすぎるため、所定の強度が発現されないことが分かっています。建築では大体1m×1m以上の断面の場合、マスコンクリートとされる場合が多いです。(これは、筆者の経験であって、確かな情報ではありませんので注意してください。)一方、高炉セメントは、混合材の分量でA種、B種、C種と区分されることを覚えましょう。

以上、一覧表は必要に応じて自由にご使用ください。

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