【ビルドH鋼、ロールH鋼、一般JISH鋼、外法H鋼】H型鋼の種類について

建築士

H型鋼の種類によって、さまざまな呼び方があります。例として以下があります。

  • ビルドH鋼(BH鋼)
  • ロールH鋼(RH鋼)
  • 一般JISH鋼(標準サイズ、裏サイズ)
  • 外法H鋼

そして、それぞれの呼び方には理由があります。そこで、このページでは、H型鋼のさまざまな呼び方について、その理由をまとめます。

ビルドH鋼とロールH鋼

まずは、大きく分類すると、ビルドH鋼とロールH鋼に分けることができます。

一般に、同重量H鋼の場合、ビルドH鋼の方が、ロールH鋼よりも高価です。その理由は、作り方にあります。

ビルドH鋼(BH鋼)

ビルドH鋼は、BHと略して呼ばれることもあります。Build(組み立てる)H鋼という意味です。

つまり、BH鋼は、板を3枚組み立ててから、溶接をしてつくります。このようなH鋼をビルドH鋼と呼びます。

ロールH鋼(RH鋼)

ロールH鋼は、RHと略して呼ばれることもあります。Roll(転がす)H鋼という意味です。

つまり、RH鋼は、つくる際に、高温の鉄をローラーで圧延することで作成するH鋼をロールHと呼びます。

一般JISH鋼と外法H鋼

つぎに、一般JISH鋼と外法H鋼の違いは、H鋼の高さ寸法の基準の取り方です。

H鋼は、せい(高さ)と幅と大体の大きさに分けられます。例えばせい600mm×幅300mmのシリーズは、次のようなサイズのH鋼があります。

<一般JISH鋼>

・H-582×300×12×17:582-17×2=548
・H-588×300×12×20:588-20×2=548
・H-594×302×14×23:594-23×2=548

<外法H鋼>

・H-600×300×12×16
・H-600×300×12×19
・H-600×300×12×22

上の図のように、一般JISH鋼は、H鋼の内法寸法を一定としてフランジやウェブの厚さが異なるのに対し、外法H鋼は、H鋼の外法寸法を一定としてフランジやウェブの厚さが異なります。

一般JISH鋼の標準サイズと裏サイズ

一般JISH鋼は、標準サイズと裏サイズと呼ばれる規格があります。せい600mm×幅300mmのシリーズは、次のように分類されます。

<標準サイズ>
H-588×300×12×20

<裏サイズ>
・H-582×300×12×17
・H-594×302×14×23

サイズを選択できることで、より経済的な構造を検討することができます。

鉄鋼工場では、標準サイズは、常時圧延されているのに対し、裏サイズは注文によって製作するなどの違いがあります。

以上、H鋼について呼び方とその理由を簡単にまとめました。参考になれば幸いです。

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