【暑中コンクリートとは】日平均気温25℃超えの期間に打設するコンクリート

暑中コンクリートの該当期間

JASS5では暑中コンクリート該当期間は「日平均気温の平均値が25℃を超える期間を基準とする」とされています。

平均値は、気象庁の統計データから、過去10年程度の温度をもとに算出します。日本国内においては、「7月から9月の期間」が該当します。

近年、気候変動の影響により、25℃超えの暑中期に加え、28℃超えの「酷暑期」の日数が増加傾向にあります。

コンクリート温度の上昇が引き起こす問題点

JASS5では、フレッシュコンクリートの荷下ろし時点で、コンクリート温度は原則として、35℃以下と規定されています。

暑中期に打設するコンクリートは、気温が高いことに加え、日射が強く、コンクリートの温度も高くなります。コンクリート温度が高くなると次の現象が生じやすくなります。

  1. セメントの水和反応が早くなり、コンクリートの凝結時間が短くなる。
  2. コンクリート運搬中に水分が蒸発しやすくなる。
  3. コンクリート表面が乾燥しやすくなる。

【問題点】

  • スランプが小さくなる=同一スランプを得るための単位水量が多くなる
  • スランプロスが大きくなる
  • 空気連行性能が低下する
  • プラスチック収縮ひび割れが発生しやすくなる
  • コールドジョイントが生じやすくなる
  • 水和熱による温度上昇が大きくなる
  • 強度が出にくくなる

単位水量と練上がり温度の関係

所要のワーカビリティーを得るための単位水量と練上り温度には一定の関係があり、一般には10℃の上昇に対して単位水量が2~5%増加する傾向があります。

プラスティック収縮ひび割れ

プラスティック収縮ひび割れは、打込み直後にコンクリート表面が急激に乾燥し、乾燥収縮を起こすことが原因で生じます。

暑中コンクリートでは、急激な水分の蒸発などによりプラスティック収縮ひび割れが発生しやすくなるため、打ち込み直後の膜養生などの対策が必要です。

暑中コンクリートの問題点に対する対応策

①運搬時間の制限

日平均気温が25℃以上の暑中期では、JASS5では、練混ぜから打ち込み終了まで90分以内とすると規定されています。
(25℃未満では120分以内)

②コンクリートの配(調)合の検討

  • 単位水量
  • 中庸熱セメント、低熱セメント等の使用
  • 遅延型の混和剤を使用
  • 高炉セメントB種を使用
  • コンクリート材料の温度を下げる(プレクーリング)

プレクーリング

コンクリート材料の温度変化と、コンクリートの練上がり温度の関係を、下の表に示します。

材料 材料温度(℃) コンクリート温度(℃)
骨材 ±2 ±1
±4
セメント ±8

③打設時の対策

  • 日中の打設を避ける
  • 待機生コン車への散水や送風、日陰の確保
  • 配管に散水する
  • コンクリート押さえ後に十分散水する
  • コンクリート面に直射日光を当てないよう、シートで被う

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