【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-15)基本問題15_化学的浸食、疲労

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-14

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。
https://youtu.be/D69N13T1mjo

【No.71】

コンクリートの化学的浸食に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)酸による化学的浸食の特徴は,浸食が表面から徐々に内部へ向かって進行していく。
(2)酸が強くなるほど,温度が低いほど,浸食の程度は大きくなる。
(3)非常に濃度の高い水酸化ナトリウムには浸食される。
(4)アルカリ類による化学的浸食は,乾湿繰り返しのある場合に劣化が激しい。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。酸による化学的浸食の特徴は,浸食が表面から徐々に内部へ向かって進行していく。
(2)×誤り。酸が強くなるほど,温度が高いほど,浸食の程度は大きくなります。
(3)○正しい。非常に濃度の高い水酸化ナトリウムには浸食されます。
(4)○正しい。アルカリ類による化学的浸食は,乾湿繰り返しのある場合に劣化が激しいです。

【No.72】

コンクリートの化学的浸食に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)酸による化学的浸食の特徴は,浸食が表面から徐々に内部へ向かって進行していく。
(2)塩類による化学的浸食の代表的なものに,硫酸塩による化学的浸食がある。
(3)硫酸浸食は,硫酸とコンクリートの接触により,浸食する。
(4)硫酸塩の作用による浸食では,カルシウムシリケートが生成し,著しい膨張を引き起こす。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。酸による化学的浸食の特徴は,浸食が表面から徐々に内部へ向かって進行していきます。
(2)○正しい。塩類による化学的浸食の代表的なものに,硫酸塩による化学的浸食があります。
(3)○正しい。硫酸浸食は,硫酸とコンクリートの接触により,浸食します。
(4)×誤り。硫酸塩の作用による浸食では,エトリンガイトが生成し,著しい膨張を引き起こします。

【No.73】

コンクリートの化学的浸食に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)酸性物質を含まない鉱物油は,コンクリートを侵食しやすい。
(2)動植物性油のように多くの遊離脂肪酸を含有する場合には,酸として作用し,コンクリートを浸食する場合がある。
(3)塩化水素やフッ化水素,二酸化硫黄は,水に溶けて酸を生成することによりコンクリートを浸食する。
(4)硫化水素は,硫黄酸化細菌の作用等によって参加されて硫黄酸化物となり,水に溶けて酸を生成しコンクリートを侵食する場合と,カルシウム化合物と反応して易溶性のカルシウム塩を生成しコンクリートを浸食する場合とがある。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。酸性物質を含まない鉱物油は,コンクリートをほとんど浸食しません。
(2)○正しい。動植物性油のように多くの遊離脂肪酸を含有する場合には,酸として作用し,コンクリートを浸食する場合があります。
(3)○正しい。塩化水素やフッ化水素,二酸化硫黄は,水に溶けて酸を生成することによりコンクリートを浸食します。
(4)○正しい。硫化水素は,硫黄酸化細菌の作用等によって参加されて硫黄酸化物となり,水に溶けて酸を生成しコンクリートを侵食する場合と,カルシウム化合物と反応して易溶性のカルシウム塩を生成しコンクリートを浸食する場合とがあります。

【No.74】

コンクリートの疲労による劣化に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)疲労は,材料の静的強度に比較して,一般に小さいレベルの荷重作用を繰り返し受けることにより破壊に至る現象である。
(2)鉄道橋桁などでは,一般に,異形鉄筋などの補強鋼材の疲労が検討対象となる。
(3)道路橋床版や,海洋構造物などでは,コンクリートの疲労が劣化の主な検討対象となる。
(4)水中の疲労強度は,気中に比べて大きくなる。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。疲労は,材料の静的強度に比較して,一般に小さいレベルの荷重作用を繰り返し受けることにより破壊に至る現象です。
(2)○正しい。鉄道橋桁などでは,一般に,異形鉄筋などの補強鋼材の疲労が検討対象となります。
(3)○正しい。道路橋床版や,海洋構造物などでは,コンクリートの疲労が劣化の主な検討対象となります。
(4)×誤り。水中の疲労強度は,気中に比べて小さくなり,疲労による劣化は,雨水の浸透が多い部分で発生しやすいです。

【No.75】

コンクリートの疲労による劣化の発生要因に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
(1)材料レベルでの疲労劣化として,異形鉄筋やPC鋼材など補強鋼材の疲労は,繰り返し引張応力のもとで鉄筋のふしや傷などの局部的に応力が高くなる箇所から疲労亀裂が発生し,それが進展して破断に至る。
(2)材料レベルでの疲労劣化として,コンクリートの劣化は,1サイクルのひずみが徐々に小さくなる「遷移期」,一定かつ最小となる「定常期」,次第に増大して破壊に至る「加速期」の3つに分けられる。
(3)構造部材レベルでの疲労劣化として,梁部材の疲労があり,繰り返し荷重を受けるコンクリート構造物のたわみやひび割れ幅などは徐々に増加する。
(4)構造部材レベルでの疲労劣化として,道路橋床版の疲労劣化があり,いくつかの原因が重なり合うことで,疲労劣化の進行と床版の陥没に至る場合がある。
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正解は全て

【解説】
(1)○正しい。材料レベルでの疲労劣化として,異形鉄筋やPC鋼材など補強鋼材の疲労は,繰り返し引張応力のもとで鉄筋のふしや傷などの局部的に応力が高くなる箇所から疲労亀裂が発生し,それが進展して破断に至る。
(2)○正しい。材料レベルでの疲労劣化として,コンクリートの劣化は,1サイクルのひずみが徐々に小さくなる「遷移期」,一定かつ最小となる「定常期」,次第に増大して破壊に至る「加速期」の3つに分けられます。
(3)○正しい。構造部材レベルでの疲労劣化として,梁部材の疲労があり,繰り返し荷重を受けるコンクリート構造物のたわみやひび割れ幅などは徐々に増加します。
(4)○正しい。構造部材レベルでの疲労劣化として,道路橋床版の疲労劣化があり,いくつかの原因が重なり合うことで,疲労劣化の進行と床版の陥没に至る場合があります。
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