【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.66)補修・補強材料

コンクリート診断士 問題と解説Vol.66

【問326_電気化学的補修工法】

 鉄筋コンクリート構造物の電気化学的補修工法の適用性に関する記述として、次のうち、適当なものはどれか
(1)塩害とアルカリシリカ反応の複合劣化が生じた構造物に脱塩工法が適用できる。
(2)中性化とアルカリシリカ反応の複合劣化が生じた構造物に再アルカリ化工法が適用できる。
(3)初期内在塩分量が多い構造物に電着工法が適用できる。
(4)海上大気中に位置する構造物に電気防食工法が適用できる。
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正解(4)

(1)誤りです。脱塩工法は、鉄筋を陰極としコンクリート表面に陽極材を設置し、直流電流を流すことで、 塩化物イオンを鉄筋からコンクリート表面へと電気泳動させ、コンクリートのイオン濃度を大幅に低減させる工法です。これにより、コンクリート内部のアルカリ濃度が高くなるため、アルカリシリカ反応には不適です。
(2)誤りです。再アルカリ化工法は、コンクリート表面に陽極材と電解質溶液を設置し、陽極からコンクリート中の陰極の鉄筋へ直流電流を流すことによって、アルカリ性溶液をコンクリート中に浸透させ、pHを回復させる工法です。これにより、コンクリート内部のアルカリ濃度が高くなるため、アルカリシリカ反応には不適です。
(3)誤りです。電着工法は、仮設電極を設置し通電を行うことによってコンクリートに発生したひび割れやコンクリート表面に無機系物質の電着物を電気化学的に析出させる工法です。初期内在塩分量の対策には不適です。
(4)問題のとおりです。電気防食工法は、コンクリート表面に陽極材を設置し、かぶりコンクリートを介して、コンクリート中の鉄筋に直流電流を流すことにより、鉄筋をカソード分極させて防食する工法です。海上大気中に位置する構造物に適用できます。

【問327_電気化学的補修工法】

 鉄筋コンクリート構造物に適用する電気化学的補修工法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか
(1)電気防食工法では、通電中の鉄筋電位が通電前と比べて、100mV以上貴(プラス)に分極する。
(2)再アルカリ化工法では、コンクリート内部の炭酸カルシウムが水酸化カルシウムに変化する。
(3)脱塩工法では、外部に設置した仮設電極に、塩化物イオンとともにアルカリ金属イオンが集積する。
(4)電着工法では、電着物質により、ひび割れが閉塞されるとともに、コンクリート表面が緻密化される。
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正解(4)

(1)誤りです。電気防食工法では、通電中の鉄筋電位が通電前と比べて、-100mV以下の卑(マイナス)に分極します。
(2)誤りです。再アルカリ化工法は、コンクリート表面に陽極材と電解質溶液を設置し、陽極からコンクリート中の陰極側の鉄筋へ直流電流を流すことによって、アルカリ性溶液をコンクリート中に浸透させ、pHを回復させる工法です。炭酸カルシウムを水酸化カルシウムに変化させる工法ではありません。
(3)誤りです。脱塩工法は、鉄筋を陰極としコンクリート表面に陽極材を設置し、直流電流を流すことで、 塩化物イオンを鉄筋からコンクリート表面へと電気泳動させ、コンクリートのイオン濃度を大幅に低減させる工法です。
(4)問題のとおりです。電着工法は、仮設電極を設置し通電を行うことによってコンクリートに発生したひび割れやコンクリート表面に無機系物質の電着物を電気化学的に析出させる工法です。

【問328_補修・補強材料】

 ポリマーセメントモルタルとエポキシ樹脂モルタルとを比較した場合の硬化後の性質に関する次の記述のうち、適当なものはどれか
(1)ポリマーセメントのモルタルの方が電気を伝えにくい。
(2)ポリマーセメントモルタルの方が紫外線により劣化しやすい。
(3)ポリマーセメントモルタルの方が熱膨張係数が小さい。
(4)ポリマーセメントモルタルの方が酸による浸食を受けにくい。
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正解(3)

(1)誤りです。ポリマーセメントモルタルは、エポキシ樹脂モルタルに比べ、電気を伝えやすいです。
(2)誤りです。ポリマーセメントモルタルは、エポキシ樹脂モルタルに比べ、電紫外線により劣化しにくいです。
(3)問題のとおりです。ポリマーセメントモルタルは、エポキシ樹脂モルタルに比べ、熱膨張係数が小さいです。
(4)誤りです。ポリマーセメントモルタルは、エポキシ樹脂モルタルに比べ、酸による浸食を受けやすいです。

【問329_補修・補強材料】

 硫酸により劣化した下水処理槽のコンクリート面を超高圧水で除去し、ポリマーセメントモルタルで断面修復することとした。断面修復工事の施工計画に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)除去する劣化部の深さと範囲は、茶褐色に変色した層(Fe層)を目安として決める。
(2)劣化部の除去の確認は、フェノールフタレインによる呈色の有無で行う。
(3)断面修復材の厚さ管理は、施工中のモルタル層に検診針を挿入して実施する。
(4)断面修復材の圧縮強度の管理は、リバウンドハンマーで行う。
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正解(4)

(1)問題のとおりです。除去する劣化部の深さと範囲は、茶褐色に変色した層(Fe層)を目安として決めます。
(2)問題のとおりです。硫酸は強酸です。コンクリートと接すると表面からセメント水和物を溶解し、骨材の剥落などを伴いながらコンクリートの断面を減少させていきます。硫酸による劣化部の確認は、フェノールフタレインによる呈色の有無で行います。
(3)問題のとおりです。断面修復材の厚さ管理は、施工中のモルタル層に検診針を挿入して実施します。挿入した深さから、厚さを管理します。
(4)誤りです。ポリマーセメントモルタルはコンクリートに比べて弾性係数が小さく、既存のコンクリートと反発度が異なります。ポリマーセメントで断面修復すると、厚さが均一でないため、リバウンドハンマーによる反発度にばらつきが生じます。

【問330_補修・補強材料】

 コンクリート構造物の補修に用いられる繊維の特性に関する次の記述のうち、適当なものはどれか
(1)ヤング係数は、アラミド繊維の方が炭素繊維よりも高い。
(2)引張強度は、ポリプロピレン繊維の方がビニロン繊維よりも高い。
(3)セメントペーストとの接着性は、炭素繊維の方がビニロン繊維よりも優れている。
(4)耐アルカリ性は、アラミド繊維の方が耐アルカリガラス繊維よりも優れている。
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正解(4)

(1)誤りです。アラミド繊維は、耐摩耗性に優れ、防弾チョッキやタイヤの補強材として用いられます。炭素繊維は高弾性で、ゴルフシャフトや釣り竿などに用いられます。ヤング係数は、アラミド繊維よりも、炭素繊維の方が高いです。
(2)誤りです。ビニロン繊維は繊維強度が高く耐候性・耐薬品性に優れるため、農業用ネットや漁業用の網などに用いられます。ポリプロピレン繊維は軽く、吸水性があり、衣類やカーペットなどに用いられます。引張強度は、ポリプロピレン繊維の方がビニロン繊維よりも低いです。
(3)誤りです。ビニロン繊維は、ゴムやセメントとの接着性が高いのが特徴です。
(4)問題のとおりです。アラミド繊維、炭素繊維の耐アルカリ性は、耐アルカリガラス繊維よりも十分に高いです。
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