コンクリート主任技士過去問「H30年No.2」粗骨材の表面水率(解説)

主任技士

表面水率に関する過去問解説

【問題】
JIS A 1803(コンクリート生産工程管理用試験方法ー粗骨材の表面水率試験方法)に従って、粗骨材の表面水率の測定を行った。湿潤状態の粗骨材3000.0gを水中に浸し、水中における見掛けの質量を測定した結果1848.0gであった。粗骨材の絶乾密度を2.62g/cm3、粗骨材の表乾密度を2.65g/cm3、水の密度を1.00g/co3とするとき、この測定における粗骨材の表面水率として、正しいものはどれか
(1)0.38%
(2)0.62%
(3)1.08%
(4)2.24%

表面水率とは?

$$表面水率(%)=\frac{表面水の質量(g)}{表乾状態の骨材質量(g)}×100(%)$$

問題文の情報から、表面水率を算出しますが、分かりやすくイメージで覚えてしまいましょう。

絶乾状態、表乾状態、湿潤状態について

骨材は水分を吸収するため、骨材中の水分量によってその質量が変わってきます。さらに、水の表面張力により、骨材の周りに水がまとわりつき、その分の質量も加算されます。

密度の関係式が重要!

$$密度(g/cm^3)=\frac{質量(g)}{体積(cm^3)}$$

この式だけでこの問題は解けます。問題文から、一番知りたい情報は、骨材の体積であることが言えます。

表面水率の算出方法

イメージしやすいように図で解説しました。湿潤状態の骨材表面の水分と、骨材内部の水分は、水の中に沈めることで、質量0として計測ができるということをイメージしてください。

計算結果

$$表面水率=\frac{3000.0-2.65×\frac{1848.0}{2.65-1.00}}{2.65×\frac{1848.0}{2.65-1.00}}×100=1.078$$

答え(3)1.08%

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