【インフュージョン法について】手を抜くと失敗します

ビール

モルト缶じゃなくて麦芽を仕込んで作る際の注意点

モルト缶を使ったビール作りではもの足りなくなると、麦芽からビールを仕込むのが楽しくなってきます。

これまで10回ほど麦芽からビールを仕込んだ筆者の経験から、注意点をまとめたいと思います。 副原料(=コーンスターチなどのデンプン)を使用した際の注意点もまとめますので参考にしてください。

注意点①温度管理はしっかりせよ

上のグラフを見たことがある方もいるのではないでしょうか、麦芽の酵素には2種類αアミラーゼとβアミラーゼが存在し、それぞれの酵素が麦芽中のデンプンを糖に分解することで仕込みが完了します。

失敗その1.プロテインレストの工程を省略

筆者は何かと面倒くさがりです。αアミラーゼとβアミラーゼは活性化温度が違うものの、63℃であれば両方の酵素がはたらくということがわかっていましたので最初から63度で30分保温。

ダメです!

筆者が調べたなかでは、デンプンの糖化にプロテインレストは不要だと判断される情報がありましたが、これを省略するとデンプンの糖化がうまく行われません。

具体的には、どうしてもデンプンが残ってしまう感じがあります。

試しに2時間ほど63度で保温した後に要素デンプン反応で分解具合を確かめましたが、デンプンは残っていました。

50℃保温30分(プロテインレスト)→63℃30分保温(デンプン糖化)のステップをきちんと踏むと、デンプンはしっかりと糖化され、デンプン反応はありませんでした。

注意点②副原料のコーンスターチは煮込め!

全然デンプン君が分解されずに、材料がすべて無駄になってしまいました。

原因は、きちんとコーンスターチを煮込まなかったことにあります。

人間が米を炊かないと食べられないように、酵素もデンプンは煮込まれないと食べれないということです。

勉強になりました!

注意点②副原料のコーンスターチは水で溶かしてから!

一度、めんどくさがって沸騰したお湯にコーンスターチをぶち込んだことがあります。

ものの見事に解けずに表面だけ固まります。二度と解けなくなります。絶対にやらないでください。

注意点④専用の目の細かい濾し器か、茶こしパックをつかえ!

普通の台所で自作ビールをやる際に一番困るのが、ロイタリングです。

工場だとロイタータンと言って、仕込み液に渦を発生させて、細かい麦芽のかすを中央に集めて捨てます。一般家庭ではそんなことできないので濾すしかありません。

麦芽のかすが残ると何がダメかというと、最終的にできるビールにえぐみが出てめちゃめちゃまずくなります。可能な限りかすは取り除きたいところです。

以上、麦芽から仕込むときの注意点(筆者の経験による)でした。皆さんも失敗談があれば、ぜひコメントで教えてください。

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