『費用の前払い(まえばらい)と費用の未払い(みばらい)とは?』-簿記3級-学習記録

簿記3級

費用の前払い(まえばらい)とは?

 

従業員への給料や、事務所の家賃、営業車の購入費など、会社の運営に必要なお金のことを費用と言います。

費用の前払いとは、文字通り、費用を前払いすることです。

 

 

事務所や担保の家賃は、通常は1か月ごとに支払いますが、一年分を前払いとして支払う場合があります。

家賃の前払いは、勘定科目では支払家賃として処理されます。支払家賃を支払った場合、費用の発生として借方(左側)に記載します。

 

例えば、事務所の家賃1年分の120円を小切手で支払った場合、次のような記載となります。
ここで、小切手での支払いは当座預金という勘定科目です。

借方 金額 貸方 金額
支払家賃 120円 当座預金 120円

前払いを行ったあとに決算日を迎えた場合の仕訳

決算日が3月31日のとき、1年分の家賃を1月に前払いした場合は、決算日の前は1,2,3月、決算日の後は4~12月分の家賃となります。

会計は、決算日を境に別々に処理します。前払いをした場合は、決算日の後の分を翌期の会計に前払費用として振替をします。

前払いした家賃は、前払家賃という勘定科目で、資産の増加として借方(左側)に記載します。

例えば、1月に1年分の家賃120円を支払い、3月31日の決算日に振替え処理を行った場合は、次のような記載となります。

準備計算:\(120{円}×\frac{3{か月}}{12{か月}}=30{円}\)
(※前払い家賃の内、決算日より前の分の家賃を計算します。)

借方 金額 貸方 金額
前払家賃 30円 支払家賃 30円

翌期首への再振替

決算日に、次期分として前払処理をした費用は、翌期首に逆の仕訳をします。これを再振替と言います。

上の例を、再振替すると次のような記載となります。

借方 金額 貸方 金額
支払家賃 30円 前払家賃 30円

費用の未払い(みばらい)とは?

借入金の利息は、年利率を負担することが一般的です。

決算日の前に払う分の利息と、決算日の後に払う分の利息として会計処理する場合、勘定科目は支払利息未払利息として記載します。

例えば、決算日が3月31日で、1月に、借入期間1年間、年利率3%で、利息は返済時に支払うという条件で600円を借り入れている場合、次のような仕訳となります。

準備計算1:150円×3%(0.03)=4円
(※円未満の端数は切り捨てです。)

準備計算2:\(4{円}×\frac{3{か月}}{12{か月}}=1{円}\)
(※1年分の利息の内、決算日より前の分の利息を計算します。)

借方 金額 貸方 金額
支払利息 1円 未払利息 1円

翌期首への再振替

決算日に、次期分として前払処理をした費用は、翌期首に逆の仕訳をします。これを再振替と言います。

上の例を、再振替すると次のような記載となります。

借方 金額 貸方 金額
未払利息 1円 支払利息 1円

以上、費用の前払いと未払いについて学習しました。

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