【過去問演習(2)No.76-80_耐久性】コンクリート技士 問題と解説

技士
【No2-16】聞き流し_コンクリート技士_一問一答
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【No.76】

各種コンクリートの用途・部材とセメント以外の主な材料の組合せに対応する単位容積質量の概略値のうち,適当なものはどれか。
(1)鉄骨造床スラブには,人工軽量骨材が1.8t/m3程度用いられる。
(2)放射線遮へい壁には,磁鉄鉱,重晶石,鉄片が2.0t/m3程度用いられる。
(3)建築用の軽量パネルには,生石灰,発泡剤が2.3t/m3程度用いられる。
(4)鉄筋コンクリート造柱には,川砂,川砂利,砕石が3.0t/m3程度用いられる。
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正解は(1)

【解説】
(1)○正しい。人工軽量骨材を用いた軽量骨材コンクリート1種のコンクリートの単位容積質量は,およそ1.7~2.1t/m3です。
(2)×誤り。磁鉄鉱や重晶石などを用いた放射線遮へい壁のコンクリートの単位容積質量は,およそ3.0~5.1t/mです。
(3)×誤り。生石灰や発泡剤などを用いた建築用軽量パネルで,通称ALCパネルの単位容積質量は,およそ0.5t/m3です。
(4)×誤り。川砂や川砂利または砕石を用いた鉄筋コンクリート造柱の単位容積質量は,およそ2.3~2.4t/mです。

【No.77】

同一スランプのコンクリートを得るための配(調)合の補正に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
(1)同一スランプのコンクリートを得るための配(調)合の補正において,細骨材率を大きくする場合,単位水量を大きくする。
(2)同一スランプのコンクリートを得るための配(調)合の補正において,細骨材を粗粒率が大きいものに変更する場合,細骨材率を小さくし,単位水量を大きくする。
(3)同一スランプのコンクリートを得るための配(調)合の補正において,単位水量を一定に保ったままで,水セメント比を小さくする場合,細骨材率を大きくする。
(4)同一スランプのコンクリートを得るための配(調)合の補正において,粗骨材を砕石から川砂利に変更する場合,単位水量を一定とし,細骨材率を小さくする。
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正解は(1)

【解説】
(1)○正しい。所要のワーカビリティーが得られる範囲内で,単位水量が最小となる細骨材率が望ましいが,細骨材率を大きくする場合,単位水量を大きくします。
(2)×誤り。細骨材の粗粒率が大きいものに変更する場合,細骨材率を大きくし,単位水量は補正しません。
(3)×誤り。単位水量を一定に保ったままで,水セメント比を小さくする場合,細骨材率を小さくします。
(4)×誤り。粗骨材を砕石から川砂利に変更する場合,単位水量を小さくし細骨材率を小さくします。

【No.79】

コンクリートの配(調)合における同一のスランプを得るための単位水量の補正に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
(1)最大寸法の大きい粗骨材を用いることになったので,単位水量を大きくした。
(2)実積率の小さい粗骨材を用いることになったので,単位水量を小さくした。
(3)微粒分量の多い細骨材を用いることになったので,単位水量を大きくした。
(4)粗粒率の小さい細骨材を用いることになったので,単位水量を小さくした。
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正解は(3)

【解説】
(1)×誤り。粗骨材の最大寸法が大きいほど,同一スランプを得るのに必要な単位水量は少なくてすむ。
(2)×誤り。実積率が小さい粗骨材を用いるほど,単位水量は多く必要とします。
(3)○正しい。微粒分量とは75μmふるいを通過する微粒分の全量で,微粒分量の多い細骨材を用いるほど,単位水量を大きくする必要があります。
(4)×誤り。粗粒率の小さい細骨材を用いるほど,スランプは小さくなり,単位水量を大きくする必要があります。

【No.78】

コンクリートの配(調)合設計に関する次の一般的な記述のうち,適当なものはどれか。
(1)骨材量を多くすると,コンクリートの乾燥収縮量は増加する。
(2)水セメント比を大きくすると,コンクリートの水密性は向上する。
(3)スランプを大きくすると,コンクリートの材料分離抵抗性は向上する。
(4)エントレインドエアの量を多くすると,コンクリートのワーカビリティーは改善する。
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正解は(4)

【解説】
(1)×誤り。骨材量が多くなると,単位セメント量および単位水量が少なくなり,コンクリートの乾燥収縮量は減少します。
(2)×誤り。水セメント比を大きくすると,透水係数が大きくなり,コンクリートの水密性は低下します。
(3)×誤り。スランプを大きくすると,単位水量が多くなり,コンクリートは分離しやすくなります。
(4)○正しい。コンクリートのワーカビリティーは,AE剤を使用して適切なエントレインドエアを連行すると改善されます。

【No.80】

コンクリートの配(調)合設計に関する次の一般的な記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)混和材として用いる石灰石微粉末は,一般に配(調)合設計では結合材とはみなさない。
(2)粗骨材を川砂利から砕石に変えたので,同じスランプを得るために,細骨材率を小さくし単位水量を減らした。
(3)表面乾燥飽水状態とは,骨材の含水状態であり,表面は付着水を取り除いて乾燥させ,内部の空隙は全て水で飽和されている状態で,コンクリートの配合設計ではこの状態を基本としている。
(4)水セメント比はセメントと水の割合を示す重量比であり,コンクリート強度に大きな影響を与える。
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正解はNone

【解説】
(1)○正しい。混和材として用いる石灰石微粉末は,主成分がCaCO3である石灰石を比表面積3000~8000cm3/g程度に微粉砕したもので,化学的活性度が低いことから,コンクリートの流動性改善や水和熱の低減などを目的として使用されており,フライアッシュや高炉スラグ微粉末などとは異なり,一般に結合材とはみなされません。
(2)×誤り。コンクリートの練り混ぜに際して,粗骨材を川砂利から砕石に変えた場合,実積率の小さい骨材に変えることになるため,同じスランプを得るためには細骨材率を大きくし,単位水量を増やす必要があります。
(3)○正しい。表面乾燥飽水状態とは,骨材の含水状態であり,表面は付着水を取り除いて乾燥させ,内部の空隙は全て水で飽和されている状態で,コンクリートの配合設計ではこの状態を基本としています。
(4)○正しい。水セメント比はセメントと水の割合を示す重量比であり,コンクリート強度に大きな影響を与えます。
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