内金(うちきん)・・・代金の一部を前払いした時のお金を内金と言います。例えば、100円の商品の内、20円だけ先に現金として支払った場合は、20円の分を内金と言います。
前払金(まえばらいきん)とは?
商品を仕入れるときに、商品の代金を”内金”として前払いをする場合があります。
内金を支払った時の仕訳
前払いをすることで、商品を受け取る権利(資産)を得ることになります。前払金は資産として扱われ。資産が増加しますので借方(左側)に前払金を記載します。
トレードオフの関係で、現金(資産)が減少するとも言えます。
例えば、商品を仕入れるために、内金20円を前払金として支払った場合は次のような記載となります。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
前払金 | 20円 | 現金 | 20円 |
内金を支払って商品を仕入れたときの仕訳
内金と引換えに商品を受け取った場合、残りの代金は後日支払うことで話がまとまりました。日常でもありそうな場面ですが、この場合の仕訳はどのようになるでしょうか。
例えば、300円の商品を内金30円と引き換えに仕入れ、残りの270円を買掛金(ツケ)とした場合、次のような記載となります。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
仕入 | 300円 | 前払金 | 300円 |
買掛金 | 270円 |
ここからは、逆の立場から見た帳簿の記載です!
内金を受け取った場合の仕訳=前受金(まえうけきん)
内金は、受け渡す側は前払金(資産)として扱います。受け取る側は前受金(負債)として処理されます。つまり、内金を受け取った場合は、前受金として負債が増加するため、貸方(右側)に前受金を記載します。
トレードオフの関係で、現金という資産が増加するとも言えます。
例えば、400円の商品を渡す前に、内金40円を前受金として受け取った場合は次のような記載となります。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
現金 | 40円 | 前受金 | 40円 |
内金を受け取ったあと、商品を渡した場合の仕訳
内金を受け取ったので、商品を相手に渡します。商品代金の残りは売掛金(ツケ)として処理することにしました。
この場合は、商品を受け渡した時点で、前受金(=商品を渡さなければならない義務)がなくなることになります。つまり、前受金(負債)の減少とし、借方(左側)に前受金を記載します。残りの代金は売掛金(資産)の増加とし、借方(左側)に記載します。
例えば、500円の商品と引換えに内金50円を受取り、残りの代金450円を売掛金(ツケ)として処理した場合は次のような記載となります。
借方 | 金額 | 貸方 | 金額 |
前受金 | 50円 | 売掛金 | 450円 |
売上 | 500円 |
以上、内金について学びました。前払金と前受金は内金を渡す側と受け取る側で、内金の意味合いが変わります。
前払金=商品を受け取る権利
前受金=商品を引き渡す義務
この違いを意識していけば、残りの勘定科目を埋めていくことができそうですね!