『売掛金、貸倒引当金の期末処理の記入例(精算表)』-簿記3級-学習記録

簿記3級

売掛金の期末処理=貸倒引当金の設定

回収予定の代金は、勘定科目では”売掛金”といいます。期末処理を行う時点で、未回収の売掛金は、どのように処理すればよいでしょうか。

未回収の売掛金は、そのまま来期に振り替えるのではなく、貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)を設定して、当期の決算時に見積もります。

貸倒引当金(かしだおれひきあてきん)とは

貸倒引当金とは、決算日において未回収の売上金などで、将来、相手先の倒産による貸倒れの可能性に備えて、売掛金に一定の割合を掛けた金額を費用としてあらかじめ計上するお金のことを言います。

※貸倒(かしだおれ)とは、取引先の倒産などが原因で、取引先から受け取るはずであった商品の売上代金などが回収できなくなることを言います。

貸倒引当金の設定例

決算において、精算表を作成する際に、下の表のように勘定科目「売掛金」と「貸倒引当金」の欄に記載されていたとします。

試算表 修正記入 損益計算書 貸借対照表
借方 貸方 借方 貸方 借方 貸方 借方 貸方
売掛金 500
貸倒引当金 3
貸倒引当金繰入

決算において、売掛金や受取手形の貸倒額を見積もって、貸倒引当金を設定します。

 

例えば、売掛金の期末残高について、3%の貸倒引当金を設定する場合、次のような計算となります。

なお、差額補充法によって貸倒引当金を計算します。

 

【貸倒引当金の設定】
貸倒引当金の設定額:500円×3%=15
貸倒引当金期末残高:3円
追加で計上する貸倒引当金:15円-3円=12円・・・貸方(負債の増加)

【貸倒引当金繰入の設定】
貸倒引当金繰入(費用の増加)=追加で計上する貸倒引当金(負債の増加)

以上の計算を、精算表に記載すると、次のようになります。

試算表 修正記入 損益計算書 貸借対照表
借方 貸方 借方 貸方 借方 貸方 借方 貸方
売掛金 500 500
貸倒引当金 3 12 15
貸倒引当金繰入 12 12

以上、売掛金、貸倒引当金の期末処理について学習しました。精算表の記入は簿記3級の試験に出題されるため、覚えるべき項目ですね!

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