【一級土木施工管理技士】過去問演習(No.161~165)

【No.161】

事業者が土石流危険河川において建設工事の作業を行うとき,土石流による労働者の危険防止に関する次の記述のうち,労働安全衛生法令上,誤っているものはどれか。
(1)あらかじめ作業場所から上流の河川の形状,河床勾配や土砂崩壊等が発生するおそれのある場所における崩壊地の状況などを調査し,その結果を記録しておかなければならない。
(2)土石流が発生したときに備えるため,関係労働者に対し工事開始後遅滞なく1回,及びその後6ヶ月以内ごとに1回避難訓練を行う。
(3)降雨があったことにより土石流が発生するおそれのあるときは,原則として監視人の配置等土石流の発生を早期に把握するための措置を講じなければならない。
(4)作業開始時にあっては当該作業開始前日の日雨量を,作業開始後にあっては1時間ごとの降雨量を把握し,かつ記録しておかなければならない。
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正解は(4)

【解説】
(1)〇正しい。あらかじめ作業場所から上流の河川の形状,河床勾配や土砂崩壊等が発生するおそれのある場所における崩壊地の状況などを調査し,その結果を記録しておかなければなりません。
(2)〇正しい。土石流が発生したときに備えるため,関係労働者に対し工事開始後遅滞なく1回,及びその後6ヶ月以内ごとに1回避難訓練を行います。
(3)〇正しい。降雨があったことにより土石流が発生するおそれのあるときは,原則として監視人の配置等土石流の発生を早期に把握するための措置を講じなければなりません。
(4)×誤り。労働安全衛生規則に「作業開始時にあっては,当該作業開始前24時間における降雨量を,作業開始後にあっては1時間ごとの降雨量を,それぞれ雨量計による測定その他の方法により把握し,かつ記録しておかなければならない」と規定されています。

【No.162】

労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務は,次のうちどれか。
(1)労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務として,作業床の高さが10m未満の能力の高所作業車の運転の業務(道路上を走行させる運転を除く)が規定されている。
(2)労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務として,機体重量が3t以上の解体用機械(ブレーカ)の運転の業務(道路上を走行させる運転を除く)が規定されている。
(3)労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務として,コンクリートポンプ車の作業装置の操作の業務が規定されている。
(4)労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務として,締め固め機械(ローラ)の運転の業務(道路上を走行させる運転を除く)が規定されている。
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正解は(2)

【解説】
(1)×誤り。作業床の高さが10m未満の能力の高所作業車の運転の業務(道路上を走行させる運転を除く)は労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務として規定されていません。
(2)〇正しい。機体重量が3t以上の解体用機械(ブレーカ)の運転の業務(道路上を走行させる運転を除く)については技能講習を修了した者その他厚生労働省令で定める資格を有する者を就業させるよう規定されています。
(3)×誤り。コンクリートポンプ車の作業装置の操作の業務は労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務として規定されていません。
(4)×誤り。締め固め機械(ローラ)の運転の業務(道路上を走行させる運転を除く)は労働安全衛生法令上,技能講習を修了した者を就業させる必要がある業務として規定されていません。

【No.163】

足場,作業床の組立て等に関する次の記述のうち,労働安全衛生法令上,誤っているものはどれか。。
(1)足場高さ2m以上の作業場所に設ける作業床の床材(つり足場を除く)は,原則として転位し,又は脱落しないように2以上の支持物に取り付けなければならない。
(2)足場高さ2m以上の作業場所に設ける作業床で,作業のため物体が落下し労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは,原則として高さ10cm以上の幅木,メッシュシートもしくは防網を設けなければならない。
(3)高さ2m以上の足場の組立て等の作業で,足場材の緊結,取り外し,受渡し等を行うときは,原則として幅40cm以上の作業床を設け,安全帯を使用させる等の墜落防止措置を講じなければならない。
(4)足場高さ2m以上の作業場所に設ける作業床(つり足場を除く)は,原則として床材間の隙間5cm以下,床材と建地との隙間15cm未満としなければならない。
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正解は(4)

【解説】
(1)〇正しい。足場高さ2m以上の作業場所に設ける作業床の床材(つり足場を除く)は,原則として転位し,又は脱落しないように2以上の支持物に取り付けなければなりません。
(2)〇正しい。足場高さ2m以上の作業場所に設ける作業床で,作業のため物体が落下し労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは,原則として高さ10cm以上の幅木,メッシュシートもしくは防網を設けなければなりません。
(3)〇正しい。高さ2m以上の足場の組立て等の作業で,足場材の緊結,取り外し,受渡し等を行うときは,原則として幅40cm以上の作業床を設け,安全帯を使用させる等の墜落防止措置を講じなければなりません。
(4)×誤り。「幅は40cm以上とすること」,「床材間の隙間は3cm以下とすること」,「床材と建地との隙間は,12cm未満とすること」と規定されています。

【No.164】

型わく支保工に関する次の記述のうち,事業者が講じなければならない措置として,労働安全衛生法令上,誤っているものはどれか。
(1)型わく支保工を組み立てるときは,支柱,はり,つなぎ,筋かい等の部材の配置接合の方法及び寸法が示されている組立図を作成し,かつ,当該組立図により組み立てなければならない。
(2)コンクリートの打設の作業を行なうときは,打設を開始した後,速やかに。当該作業箇所に係る型わく支保工について点検し,異状を認めたときは,補修する。
(3)強風,大雨,大雪等の悪天候のため,作業の実施について危険が予想されるときは,型わく支保工の組立て等の作業に労働者を従事させない。
(4)型わく支保工の組立ての作業においては,支柱の脚部の固定、根がらみの取付け等の脚部の滑動を防止するための措置を講じる。
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正解は(2)

【解説】
(1)〇正しい。型わく支保工を組み立てるときは,支柱,はり,つなぎ,筋かい等の部材の配置接合の方法及び寸法が示されている組立図を作成し,かつ,当該組立図により組み立てなければなりません。
(2)×誤り。(コンクリート打設の作業)に「その日の作業を開始する前に,当該作業に係る型枠支保工について点検し,異状を認めたときは補修すること」と規定されています。
(3)〇正しい。強風,大雨,大雪等の悪天候のため,作業の実施について危険が予想されるときは,型わく支保工の組立て等の作業に労働者を従事させてはなりません。
(4)〇正しい。型わく支保工の組立ての作業においては,支柱の脚部の固定、根がらみの取付け等の脚部の滑動を防止するための措置を講じます。

【No.165】

移動式クレーンの作業を行う場合,事業者が安全対策について講じるべき措置に関する次の記述のうち,クレーン等安全規則上,正しいものはどれか。
(1)クレーンを用いて作業を行なうときは,クレーンの運転者が単独で作業する場合を除き,クレーンの運転について一定の合図を定め,あらかじめ指名した者に合図を行なわせなければならない。
(2)旋回範囲の立入禁止措置や架空支障物の有無等を把握するためには,つり荷をつったままで,運転者自身を運転席から降ろし,直接,確認させるのがよい。
(3)クレーンの運転者及び玉掛けをする者が当該クレーンのつり荷重を常時知ることができるよう,表示その他の措置を講じなければならない。
(4)クレーン機能付き油圧ショベルを小型移動式クレーンとして使用する場合,車両系建設機械運転技能講習を修了している者であれば,クレーン作業の運転者として従事させてよい。
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正解は(1)

【解説】
(1)〇正しい。クレーンを用いて作業を行なうときは,クレーンの運転者が単独で作業する場合を除き,クレーンの運転について一定の合図を定め,あらかじめ指名した者に合図を行なわせなければなりません。
(2)×誤り。(運転位置からの離脱の禁止)により運転者は荷をつったままで運転位置を離れてはなりません。
(3)×誤り。(定格荷重の表示等)に「クレーンを用いて作業を行うときは,クレーンの運転者及び玉掛けをする者が当該クレーンの定格荷重を常時知ることができるよう表示その他の措置を講じなければならない」と規定されています。
(4)×誤り。クレーン機能付き油圧ショベルを小型移動式クレーンとして使用することは,厚生労働省事務連絡により,クレーン機能を備えた車両系建設機械は移動式クレーンとして扱うとされたことで,車両系建設機械と移動式クレーン双方の資格が必要となります。
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