【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-32)基本問題32

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-32

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.156】

化学的浸食による劣化に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)化学的浸食による劣化について,有機酸より,無機酸のほうが浸食作用が大きい。
(2)化学的浸食による劣化について,温度が高いほど,浸食作用が大きい。
(3)化学的浸食による劣化について,動植物油が接触する場合浸食する。
(4)化学的浸食による劣化について,鉱物油が接触する場合浸食する。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。化学的浸食による劣化について,有機酸より,無機酸のほうが浸食作用が大きいです。
(2)○正しい。化学的浸食による劣化について,温度が高いほど,浸食作用が大きいです。
(3)○正しい。化学的浸食による劣化について,動植物油が接触する場合浸食します。
(4)×誤り。化学的浸食による劣化について,鉱物油が接触する場合浸食しません。

【No.157】

化学的浸食および疲労による劣化に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)化学的浸食による劣化の評価は,外観上の検査を行い,さらに詳細な調査として,外的環境として腐食性のガスや液体が存在するか調査する。
(2)表面から徐々に進行している化学的浸食の場合には,コンクリート保護層およびコンクリートのそれぞれに対して,√t則を適用して劣化深さを予測する。
(3)疲労による劣化進行の予測をする方法として,線形累積損傷則がある。
(4)道路橋の鉄筋コンクリート床版の疲労劣化は,車両のタイヤとの接触回数が多い,上面のひび割れとして観測される。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。化学的浸食による劣化の評価は,外観上の検査を行い,さらに詳細な調査として,外的環境として腐食性のガスや液体が存在するか調査します。
(2)○正しい。表面から徐々に進行している化学的浸食の場合には,コンクリート保護層およびコンクリートのそれぞれに対して,√t則を適用して劣化深さを予測します。
(3)○正しい。疲労による劣化進行の予測をする方法として,線形累積損傷則があります。
(4)×誤り。道路橋の鉄筋コンクリート床版の疲労劣化は,下面のひび割れとして観測され,床版下面のひび割れは疲労の累積とともに,やがて亀甲状にはく落します。

【No.158】

疲労による劣化に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)床版の劣化度が潜伏期,または進展期であれば,下面のひび割れの方向性や密度を観察する。
(2)ひび割れの密度の増加は,飽和することがあるため,疲労劣化の状態が,加速期または劣化期にあると推定される場合には,ひび割れの幅や深さ,開閉量や段差量などのひび割れの挙動観察やひび割れからのエフロレッセンスの流出状況および舗装面の変形状況などの観察が必要である。
(3)床版上面の疲労劣化の原因として,雨水の影響,過積載車両の走行,交通量の増大等の外部環境と床版厚さや配筋量に関係するものがある。
(4)コンクリート梁部材,道路橋床版ともに,劣化過程が潜伏期や進展期にある場合の対策としては,一般的には劣化部分の補修を行う。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。床版の劣化度が潜伏期,または進展期であれば,下面のひび割れの方向性や密度を観察します。
(2)○正しい。ひび割れの密度の増加は,飽和することがあるため,疲労劣化の状態が,加速期または劣化期にあると推定される場合には,ひび割れの幅や深さ,開閉量や段差量などのひび割れの挙動観察やひび割れからのエフロレッセンスの流出状況および舗装面の変形状況などの観察が必要です。
(3)○正しい。床版上面の疲労劣化の原因として,雨水の影響,過積載車両の走行,交通量の増大等の外部環境と床版厚さや配筋量に関係するものがあります。
(4)×誤り。コンクリート梁部材,道路橋床版ともに,劣化過程が潜伏期や進展期にある場合の対策としては,一般的には点検強化で十分とされています。

【No.159】

疲労および火災による劣化に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート床版の劣化は,疲労試験の結果であるSーN曲線が求められている場合,累積損傷度を計算することにより求める。
(2)疲労度試験結果における,最大応力比Sは,繰り返し応力の上限値を鉄筋コンクリート部材の圧縮強度で除したものである。
(3)火災による劣化の評価は,火害の状況により,加害をⅠからⅤの等級別に評価し,Ⅴ級が一番被害が大きい劣化状況である。
(4)被害による劣化を評価したところ,コンクリート表面の推定受熱温度は300度以下であったため,表面から鉄筋までの位置に被害がある状態であるⅢ級に区分した。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。鉄筋コンクリート床版の劣化は,疲労試験の結果であるSーN曲線が求められている場合,累積損傷度を計算することにより求める。
(2)○正しい。疲労度試験結果における,最大応力比Sは,繰り返し応力の上限値を鉄筋コンクリート部材の圧縮強度で除したものです。
(3)○正しい。火災による劣化の評価は,火害の状況により,加害をⅠからⅤの等級別に評価し,Ⅴ級が一番被害が大きい劣化状況です。
(4)×誤り。被害による劣化を評価したところ,コンクリート表面の推定受熱温度は300度以下の場合,表層に限定される被害がある状況と推定できるため,被害等級はⅡ級に区分されます。

【No.160】

竣工後10年が経過した海岸沿いに位置する道路橋の鉄筋コンクリート桁の調査を行った。鉄筋腐食の評価・判定に関する次の記述のうち,最も適切なものはどれか。
(1)銅ー飽和硫酸銅電極を用いて,自然電位を測定しところ,自然電位が-500mVであったため,鉄筋腐食の可能性は小さいと判断した。
(2)曲げひび割れが発生していたが,幅が0.3mm程度であったので,内部の鉄筋腐食の可能性は小さいと判断した。
(3)軸方向の鉄筋に沿ったひび割れが見つかったため,内部の鉄筋腐食の可能性は大きいと判断した。
(4)調査の結果,ASRによるひび割れが発生していたが,長期的な影響を考慮する必要はないと判断した。
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正解は(1)

【解説】
(1)○正しい。銅ー飽和硫酸銅電極を用いて,自然電位を測定しところ,自然電位が-500mVであったため,鉄筋腐食の可能性は小さいと判断した。
(2)×誤り。海岸沿いに位置しており,曲げひび割れが発生していることから,幅が0.3mm程度であっても内部の鉄筋腐食の可能性は大きいです。
(3)×誤り。軸方向の鉄筋に沿ったひび割れは,内部の鉄筋腐食の可能性は大きいです。
(4)×誤り。ASRによる劣化は長期的な影響を考慮する必要があります。
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