【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.35)電磁波レーダー法、非破壊検査

コンクリート診断士 問題と解説Vol.35

【問171_電磁波レーダー法】

電磁波レーダー法による鉄筋のかぶり(厚さ)の推定に関する以下の記述中の(A)~(C)にあてはまる次の(1)~(4)の語句の組合せのうち、適当なものはどれか

 コンクリート中に入射する電磁波の周波数が(A)ほど、かぶり(厚さ)の推定のための距離分解能は向上し、探査できる深さは(B)なる。また、湿潤状態にあるコンクリートは、乾燥状態のコンクリートに比べて電磁波の伝播速度は(C)なる。したがって、かぶり(厚さ)の推定においては、コンクリートの含水状態を考慮する必要がある。

(A) (B) (C)
(1) 高い 浅く 小さく
(2) 高い 深く 大きく
(3) 低い 浅く 大きく
(4) 低い 深く 小さく
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正解(1)

電磁波レーダー法による鉄筋のかぶり(厚さ)の推定は、コンクリート中に入射する電磁波の周波数が高いほど、かぶり(厚さ)の推定のための距離分解能は向上し、探査できる深さは浅くなります。これは、周波数が高いほど、障害物による減衰が大きくなるためです。また、湿潤状態にあるコンクリートは、乾燥状態のコンクリートに比べて電磁波の伝播速度は小さくなります。水中の電磁波速度は空気中の1/9程度まで低下するため、例えばコンクリート表面に水膜があると、精確な鉄筋のかぶり厚さが測定できません。したがって、かぶり(厚さ)の推定においては、コンクリートの含水状態を考慮する必要があります。

【問172_電磁波レーダー法】

電磁波レーダー法による鉄筋の位置およびかぶり(厚さ)の推定に関する以下の記述中の(A)~(C)にあてはまる次の(1)~(4)の語句の組合せのうち、適当なものはどれか

 コンクリート中に入射する電磁波の周波数が高いほど、水平分解能(配筋ピッチの分解能力)は(A)する。また、電磁波の周波数が高いほど、探査できる深さは(B)なる。なお、かぶり(厚さ)の推定値は、電磁波の伝播速度により決まるため、(C)の比誘電率を適切に設定する必要がある。

(A) (B) (C)
(1) 向上 浅く コンクリート
(2) 低下 浅く 鉄筋
(3) 向上 深く コンクリート
(4) 低下 深く 鉄筋
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正解(1)

電磁波レーダー法による鉄筋のかぶり(厚さ)の推定は、コンクリート中に入射する電磁波の周波数が高いほど、水平分解能(配筋ピッチの分解能力)は向上します。また、電磁波の周波数が高いほど、探査できる深さは浅くなります。なお、かぶり(厚さ)の推定値は、電磁波の伝播速度により決まるため、コンクリートの比誘電率を適切に設定する必要があります。

【問173_非破壊試験】

鉄筋コンクリート構造物の非破壊試験法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)電磁誘導法によれば、空洞位置の推定が可能である。

(2)サーモグラフィー法によれば、はく離箇所の推定が可能である。

(3)超音波法によれば、ひび割れ深さの推定が可能である。

(4)AE法によれば、ひび割れの発生位置の推定が可能である。

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正解(1)

(1)誤りです。電磁誘導法は、コイルに交流電流を流すと磁束が発生する原理を利用しています。かぶりが変化するとコイルを貫いている磁束が変化し、これがインピーダンスの変化として検出されることを利用しかぶりを測定します。また、起電力の強弱を感知し鉄筋位置を測定、さらに磁束の振幅の変化を読み取り鉄筋径を推測することができます。つまり、鉄筋などの磁性体は探査出来ますが、空洞位置の探査には適用できません。

(2)問題のとおりです。サーモグラフィー法は、赤外線カメラを用いて構造物表面やモルタル(タイル)表面の温度を測定し、表面温度の違いにより健全部と欠陥部を判定する方法です。サーモグラフィーによる方法は、あくまでも「コンクリート表面の温度」を確かめる方法です。それによって、コンクリート表面のモルタルの浮きやタイルの浮き等がわかるという調査方法です。

(3)問題のとおりです。超音波法は、周波数が20kHz以上の超音波を使用し、発振子からシリコングリスなどの接触剤を介して弾性波を発射して、その反射波を圧電素子を利用した振動子で検出する方法です。コンクリートに生じたひび割れの深さを推定するのに適しています。

(4)問題のとおりです。AE法は、新たなひび割れの発生時に発生する弾性波を検出する調査方法です。ひび割れの発生位置は推定できますが、ひび割れ幅の測定やかぶり厚さの調査はできません。

【問174_非破壊試験】

鉄筋コンクリート構造物の非破壊試験法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)サーモグラフィー法によって、厚さ2cmの仕上げモルタルの浮きの有無を把握した。

(2)X線透過撮影法によって、厚さが15cmの壁の配筋状態を把握した。

(3)電磁誘導法によって、表面から50cmの深さにある鉄筋を検出した。

(4)弾性衝撃波法によって、設計厚さが70cmのトンネル覆工厚を確認した。

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正解(3)

(1)問題のとおりです。サーモグラフィー法の適用限界は、表面から5cm程度です。

(2)問題のとおりです。X線透過撮影法の適用限界は厚さ400mm程度です。

(3)誤りです。電磁誘導法の適用限界は、表面から30cm程度です。

(4)問題のとおりです。弾性衝撃波法の適用限界は厚さ2m~3m程度です。

【問175_非破壊試験】

鉄筋コンクリート構造物の非破壊試験法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)サーモグラフィー法により、空隙の深さが推定できる。

(2)超音波法により、ひび割れ深さが推定できる。

(3)打音法により、浮きの範囲が推定できる。

(4)電磁波誘導法により、鉄筋位置の推定ができる。

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正解(1)

(1)誤りです。サーモグラフィー法では、表面の浮きの有無は推定できますが、深さまでは推定できません。

(2)問題のとおりです。超音波法は、鉄骨のUT検査のようなもので、コンクリートに生じたひび割れの深さを推定するのに適しています。

(3)問題のとおりです。打音法により、音が違う範囲を調査することで、浮きの範囲が推定できます。

(4)問題のとおりです。電磁波誘導法により、鉄筋などの磁性体の位置を推定できます。

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