【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-24)基本問題24

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-24

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.116】

コンクリートの化学成分分析に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)X線回折法は,火害における受熱温度の推定や中性化領域の測定には用いることができるが,アルカリシリカ反応の反応性鉱物の種類と量の測定には適用できない。
(2)蛍光X線分析は,構造物にX線を照射して,得られる蛍光X線を測定する方法である。
(3)蛍光X線分析は,元素の種類や含有量の測定,塩化物イオンの分布,下水道劣化の進行状況解析に適用される。
(4)示差熱質量分析は,物質の温度を変化させて,その物質の物理的性質を測定する方法であり,セメントの水和生成物の定量分析や,中性化領域の測定,火害における受熱温度の推定などに適用される。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。X線回折法は,火害における受熱温度の推定や中性化領域の測定,アルカリシリカ反応の反応性鉱物の種類と量の測定に適用されます。
(2)○正しい。蛍光X線分析は,構造物にX線を照射して,得られる蛍光X線を測定する方法です。
(3)○正しい。蛍光X線分析は,元素の種類や含有量の測定,塩化物イオンの分布,下水道劣化の進行状況解析に適用されます。
(4)○正しい。示差熱質量分析は,物質の温度を変化させて,その物質の物理的性質を測定する方法であり,セメントの水和生成物の定量分析や,中性化領域の測定,火害における受熱温度の推定などに適用されます。

【No.117】

コンクリート構造物における,コンクリートの中性化と鋼材腐食の関係に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)コンクリートは打設直後,セメントの水和により水酸化カルシウムの存在で強アルカリ性を示すため,鉄筋の腐食を防止する効果がある。
(2)中性化とは,コンクリートが経年変化によって空気と反応し,硫酸カルシウムに変化し,アルカリ性が弱くなる現象である。
(3)中性化が起きると,鉄筋コンクリート内の鉄筋は表面の不動態被膜が無くなり,腐食が始まる。
(4)鉄筋コンクリート構造物の劣化予測を行うためには中性化深さの測定が必要となり,中性化の測定には,はつり法やコア法,フェノールフタレイン法といった方法がある。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。コンクリートは打設直後,セメントの水和により水酸化カルシウムの存在で強アルカリ性を示すため,鉄筋の腐食を防止する効果があります。
(2)×誤り。中性化とは,コンクリートが経年変化によって空気中の二酸化炭素と反応し,炭酸カルシウムに変化し,アルカリ性が弱くなる現象です。
(3)○正しい。中性化が起きると,鉄筋コンクリート内の鉄筋は表面の不動態被膜が無くなり,腐食が始まります。
(4)○正しい。鉄筋コンクリート構造物の劣化予測を行うためには中性化深さの測定が必要となり,中性化の測定には,はつり法やコア法,フェノールフタレイン法といった方法があります。

【No.118】

コンクリートの中性化深さの測定に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)フェノールフタレイン法は,フェノールフタレイン1%エタノール溶液を噴霧し,着色状態で判断する方法である。
(2)フェノールフタレイン法では,赤紫色を呈する部分を中性化部,着色しない部分を未中性化部と判断する。
(3)フェノールフタレイン法で,粗骨材粒子があった場合は,両端の中性化位置を結んだ直線上で中性化深さを測定する。
(4)中性化深さ測定における示差熱重量分析は,示差熱重量分析装置を用いて,コンクリート微粉末試料を,常温から,1000℃程度まで定速で昇温することにより,水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウム量を把握する方法である。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。フェノールフタレイン法は,フェノールフタレイン1%エタノール溶液を噴霧し,着色状態で判断する方法です。
(2)×誤り。フェノールフタレイン法では,赤紫色を呈する部分を未中性化部,着色しない部分を中性化部と判断します。
(3)○正しい。フェノールフタレイン法で,粗骨材粒子があった場合は,両端の中性化位置を結んだ直線上で中性化深さを測定します。
(4)○正しい。中性化深さ測定における示差熱重量分析は,示差熱重量分析装置を用いて,コンクリート微粉末試料を,常温から,1000℃程度まで定速で昇温することにより,水酸化カルシウムおよび炭酸カルシウム量を把握する方法です。

【No.119】

コンクリートの中性化深さの測定に関する次の記述のうち,適当なものはどれか。
(1)中性化深さ測定におけるドリル法は,ろ紙に噴霧器等を用いてフェノールフタレイン1%溶液を噴霧し,吸収させ,これを試験紙とする。
(2)中性化深さ測定におけるドリル法は,削孔開始前に,試験紙を削孔粉が落下する位置に保持し,コンクリート構造物の壁,柱,梁などの側面を垂直にドリルでゆっくり削孔する。
(3)中性化深さ測定におけるドリル法は,落下した削孔粉が試験紙に触れて赤紫色に変色したときに直ちに削孔を停止する。
(4)中性化深さ測定におけるドリル法は,ドリルの刃を孔から抜き取り,孔の深さを測定し中性化深さとする。
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正解は全て

【解説】
(1)○正しい。中性化深さ測定におけるドリル法は,ろ紙に噴霧器等を用いてフェノールフタレイン1%溶液を噴霧し,吸収させ,これを試験紙とします。
(2)○正しい。中性化深さ測定におけるドリル法は,削孔開始前に,試験紙を削孔粉が落下する位置に保持し,コンクリート構造物の壁,柱,梁などの側面を垂直にドリルでゆっくり削孔します。
(3)○正しい。中性化深さ測定におけるドリル法は,落下した削孔粉が試験紙に触れて赤紫色に変色したときに直ちに削孔を停止します。
(4)○正しい。中性化深さ測定におけるドリル法は,ドリルの刃を孔から抜き取り,孔の深さを測定し中性化深さとします。

【No.120】

塩化物イオン含有量による鋼材腐食調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)塩化物イオン量を化学分析により測定する塩化銀沈殿法は,測定原理による区分ではモール法に区分される。
(2)塩化物イオン量を化学分析により測定するモール法は,測定原理による区分では容積法に区分される。
(3)塩化物イオン量を化学分析により測定するクロム酸銀法は,測定原理による区分では吸光光度法に区分される。
(4)塩化物イオン量を化学分析により測定する電位差滴定法は,測定原理による区分では電気的化学方法に区分される。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。塩化物イオン量を化学分析により測定する塩化銀沈殿法は,測定原理による区分では重量法に区分されます。
(2)○正しい。塩化物イオン量を化学分析により測定するモール法は,測定原理による区分では容積法に区分されます。
(3)○正しい。塩化物イオン量を化学分析により測定するクロム酸銀法は,測定原理による区分では吸光光度法に区分されます。
(4)○正しい。塩化物イオン量を化学分析により測定する電位差滴定法は,測定原理による区分では電気的化学方法に区分されます。
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