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【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-43)

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-43

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.211】

凍害が生じたコンクリート構造物に対して現場で行う調査方法に関する次の記述のうち,最も適当なものはどれか。
(1)凍害が生じたコンクリート構造物に対して,レーザー変位計を用いて,基準面からのスケーリング深さを測定した。
(2)凍害が生じたコンクリート構造物に対して,赤外線サーモグラフィー法により,浮きの範囲を推定した。
(3)凍害が生じたコンクリート構造物に対して,X線透過撮影法により,気泡間隔係数を測定した。
(4)凍害が生じたコンクリート構造物に対して,電磁波レーダー法により,含水率を測定した。
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正解は(2)

【解説】
(1)×誤り。レーザー変位計は,深さや距離を測定するものですが,現場においてはスケーリング深さは測定できません。
(2)○正しい。赤外線サーモグラフィー法は,コンクリート中の空洞等の欠陥箇所を。赤外線量から表面温度分布を測定することにより把握するもので,浮きの範囲が測定できます。
(3)×誤り。X線透過撮影法は,温クリート内部の鉄筋,配管や空洞,ひび割れの変状を検出するもので,気泡間隔係数は測定できません。気泡間隔係数の測定は,リニアトラバース法を用います。
(4)×誤り。電磁波レーダー法では,含水率は測定できません。

【No.212】

疲労による劣化が懸念される鉄道路橋RC床版の調査に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)疲労による劣化が懸念されるRC床版の調査において,床版下面のひび割れ密度をデジタルカメラで取得した画像を用いて求めた。
(2)疲労による劣化が懸念されるRC床版の調査において,床版下面のひび割れ幅を,弾性波衝撃法により測定した。
(3)疲労による劣化が懸念されるRC床版の調査において,床版コンクリートの土砂化の範囲を,電磁波レーダー法により推定した。
(4)疲労による劣化が懸念されるRC床版の調査において,床版の支間中央のたわみをレーザー距離計により測定した。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。デジタルカメラによる表面画像から,画像診断支援ソフトを使用することにより,床版下面のひび割れ密度が把握できます。
(2)×誤り。衝撃弾性波法では,打撃による周波数の分析により,ひび割れ深さをはじめとする内部欠陥の把握ができますが,ひび割れ幅はスケール等により直接測定します。
(3)○正しい。電磁波レーダー法は,電磁波の反射を利用して,埋設物の位置や大きさ,空洞の位置を測定するもので,コンクリートの土砂化も把握できます。
(4)○正しい。レーザー距離計によるたわみ計測システムを使用することにより,たわみの測定が可能です。

【No.213】

火害を受けたコンクリート構造物の調査,測定に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)火害を受けたコンクリート構造物の調査,測定に関して,コンクリート表面の変色状況を目視により観察した。
(2)火害を受けたコンクリート構造物の調査,測定に関して,コンクリート表面の受熱温度を測定するために,赤外線サーモグラフィー法を用いた。
(3)火害を受けたコンクリート構造物の調査,測定に関して,コンクリートの中性化深さを測定するために,フェノールフタレインを用いた。
(4)火害を受けたコンクリート構造物の調査,測定に関して,コンクリート中の水和生成物を固定するために,粉末X線回折法を用いた。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。火害におけるコンクリート表面の変色状況は,目視観察によります。
(2)×誤り。コンクリート表面の受熱温度の測定には,UVスペクトル法,X線回折法が適しています。赤外線サーモグラフィー法は,日射による表面温度を測定し,コンクリート中の欠陥を把握するものです。
(3)○正しい。火害における受熱温度の推定には,フェノールフタレイン法による中性化深さの測定が適しています。
(4)○正しい。粉末X線回折法により。コンクリート中の水和生成物を分析することで,受熱温度の推定ができます。

【No.214】

コンクリート構造物から採取したコア供試体を用いて中性化深さを測定した。この時実施した方法に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
(1)コンクリート構造物から採取したコア供試体を用いて中性化深さを測定した。この時の測定面の準備として,測定面が水でぬれていたのでドライヤで乾燥させた。
(2)コンクリート構造物から採取したコア供試体を用いて中性化深さを測定した。測定面の準備が終了した後,ただちに測定ができなかったので,ラッピングフィルムで測定面を密封した。
(3)コンクリート構造物から採取したコア供試体を用いて中性化深さを測定した。フェノールフタレイン溶液を噴霧した後,呈色した部分が安定してから測定した。
(4)コンクリート構造物から採取したコア供試体を用いて中性化深さを測定した。鮮明な赤紫色に呈色した部分と,これより浅い部分に薄赤紫色の部分が現れたので,コンクリート表面から薄赤紫色の部分までの距離を中性化深さとした。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。測定面が濡れている場合は,自然乾燥させるか,ドライヤーで乾燥させます。
(2)○正しい。測定面の処理後に,直ちに測定できない場合は,ラッピングフィルム等で測定面を密封しておきます。
(3)○正しい。時間の経過とともに赤紫色に抵触する部分が拡大する場合は,安定するまで放置するか,再度試薬を噴霧して測定します。
(4)×誤り。鮮明な赤紫色に着色した部分より,浅い位置に薄紫色の部分が現れた場合は,鮮明な赤紫色の部分までの距離を中性化深さとします。薄赤紫色の部分についても,参考として測定はしておく。

【No.215】

アルカリシリカ反応が疑われるコンクリート構造物から,試料を採取して行う調査の項目と方法の組み合わせとして,不適当なものはどれか。
(1)アルカリシリカ反応が疑われるコンクリート構造物から,試料を採取して,白色ゲル状物質の化学成分を調査するために,蛍光X線分析を実施した。
(2)アルカリシリカ反応が疑われるコンクリート構造物から,試料を採取して,骨材の岩種を調査するために,偏光顕微鏡による観察を実施した。
(3)アルカリシリカ反応が疑われるコンクリート構造物から,試料を採取して,コンクリートのアルカリ総量を調査するために,水酸化ナトリウム水溶液による滴定を実施した。
(4)アルカリシリカ反応が疑われるコンクリート構造物から,試料を採取して,コンクリートの弾性係数を調査するために,超音波伝播速度の測定を実施した。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。アルカリシリカゲルの白色ゲル状物質の化学成分分析には,蛍光X線分析や,湿式成分分析法を用います。
(2)○正しい。反応性鉱物の骨材岩種の特定には,偏光顕微鏡観察による同定を行います。
(3)×誤り。コンクリート中のアルカリ総量の測定には,原子吸光光度計により,ナトリウム,カリウムを測定し,水酸化物イオンの調査には塩酸による滴定にて行います。
(4)○正しい。アルカリシリカ反応の調査において,力学的性質を調査するためには,コンクリートの弾性係数の把握が必要となり,調査の方法としては,超音波伝播速度の測定によります。
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