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【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-47)

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-47

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

 

【No.231】

コンクリート構造物から採取したコア供試体を用いて中性化深さを測定した。JISの規定に照らして,次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)コア供試体の中性化測定において,測定面にノロが付着していたため,水洗いによってこれを除去し,濡れた測定面を自然乾燥させた。
(2)コア供試体の中性化測定において,測定面が乾燥していたため,フェノールフタレイン溶液を調整する際に加えるエタノールの量を多くした。
(3)コア供試体の中性化測定において,測定箇所に粗骨材の粒子があったため,粒子の両端の中性化位置を結んだ直線上で測定した。
(4)コア供試体の中性化測定において,コンクリート表面から赤紫色に呈色した部分までの距離を0.5mm単位で測定した。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。測定面にノロが付着している場合には,水洗いにより除去し乾燥後に測定します。
(2)×誤り。測定面が乾燥している場合には,エタノールの量ではなく,水の量を多くして測定します。
(3)○正しい。測定箇所に粗骨材の粒子がある場合は,粒子の両端の中性化位置を結んだ直線上で測定します。
(4)○正しい。中性化深さはコンクリート表面から赤紫色に呈色した部分までの距離を0.5mm単位で測定します。

【No.232】

火災を受けたコンクリートの受熱温度を推定するための法帆に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)火災を受けたコンクリートの受熱温度を推定するために,目視検査を実施した。
(2)火災を受けたコンクリートの受熱温度を推定するためにUVスペクトル法を用いた。
(3)UVスペクトル法は,コンクリートに使用されている骨材に着目して,分析試料の吸光度と加熱温度との関係で表される検量線から,受熱温度を推定する。
(4)UVスペクトル法において,検量線が作成できない場合は,化学的酸素要求量により有機物を定量することにより,受熱温度を推定することもできる。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。火災を受けたコンクリートの受熱温度を推定するために,目視検査を実施するのは適当です。
(2)○正しい。火災を受けたコンクリートの受熱温度を推定するためにUVスペクトル法を用いるのは適当です。
(3)×誤り。UVスペクトル法は,コンクリート中の化学混和剤の熱による変化を分光光度計で測定する方法です。
(4)○正しい。UVスペクトル法において,検量線が作成できない場合は,化学的酸素要求量により有機物を定量することにより,受熱温度を推定することもできます。

【No.233】

コンクリート構造物からコアを採取し,圧縮強度試験を行った。JISの規定に照らして,次の記述のうち,適当なものはどれか。
(1)コアを採取し,圧縮強度試験を行う際,粗骨材の最大寸法が20mmであったので,コア供試体の直径を65mmとした。
(2)コアを採取し,圧縮強度試験を行う際,コア供試体高さの中央付近で,たがいに直交する2方向について直径を測定し,その平均値を供試体の平均直径とした。
(3)コアを採取し,圧縮強度試験を行う際,コア供試体の端面とコアの軸のなす角度が90.7°であったので,そのまま圧縮試験強度に供した。
(4)コアを採取し,圧縮強度試験を行う際,コア供試体の高さと直径との比が1.85であったので,圧縮強度の補正は行わなかった。
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正解は(1)

【解説】
(1)○正しい。コアの直径は,粗骨材の最大寸法の3倍である60mm以上とします。
(2)×誤り。直径の測定は,供試体の上下端付近および中央付近で,互いに直交する2方向を±1%以内の精度で測定し,その平均値とします。
(3)×誤り。供試体の端面とコアの軸とのなす角度は90°±0.5°以内とします。
(4)×誤り。高さと直径との比が1.90を下回る際には,JISによる規定で補正を行います。

【No.234】

コンクリートに生じたひび割れの深さを超音波法により推定する方法に関する,次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)超音波法により,コンクリート中を伝搬する弾性波がひび割れ先端部分において回折する現象を利用することで,ひび割れ深さを推定することができる。
(2)ひび割れ深さの推定方法には,弾性波の伝搬時間を利用する方法と受信波の位相に着目する方法がある。
(3)ひび割れ深さの推定方法において,受信波の位相に着目する方法では,発振子および受振子を等間隔で,ひび割れから遠ざけるように走査しながら測定する。
(4)ひび割れ深さの推定方法において,受信波の位相に着目する方法では,位相が初めて反転する直前の発振子と受振子の間隔をLとすると,ひび割れ深さはLとして推定される。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。超音波法を用いると,弾性波はひび割れ先端で回折が生じます。
(2)○正しい。弾性波を用いてひび割れ深さを測定する方法として,伝搬時間を利用する方法等と,受信波の位相の変化による測定方法があります。
(3)○正しい。ひび割れ深さの推定方法において,受信波の位相に着目する方法では,発振子および受振子を等間隔で,ひび割れから遠ざけるように走査しながら測定します。
(4)×誤り。位相が反転する受発信間隔が,ひび割れ深さの2倍とほぼ等しいので,発振子と受振子の間隔をLとすると,ひび割れ深さはL/2となります。

【No.235】

アルカリシリカ反応の疑いがあるコンクリート構造物からコアを採取し,コンクリート中のアルカリ量を推定した。推定方法に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)アルカリシリカ反応の疑いがあるコンクリート中のアルカリ量を推定する際,コアを採取して得られた粉末試料を用い,塩酸で抽出した場合には全アルカリ量を求めることができる。
(2)アルカリシリカ反応の疑いがあるコンクリート中のアルカリ量を推定する際,コアを粉砕して得られた粉末試料を用い,温水で抽出した場合には,水溶性アルカリ量を求めることができる。
(3)アルカリシリカ反応の疑いがあるコンクリート中のアルカリ量を推定する際,粉末試料からアルカリを抽出後,ろ液中のアルカリ金属イオンの濃度を原子吸光分析で定量し,コンクリート中のアルカリ量を求める。
(4)アルカリシリカ反応の疑いがあるコンクリート中のアルカリ量を推定する際,粉末試料を用い,コンクリート中のアルカリ量を求める方法により得られるアルカリ量は,試料中の骨材量の影響を受けにくい。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。コアからの粉末試料から,塩酸で抽出すると全アルカリ量が求められます。
(2)○正しい。温水で抽出すると水溶性アルカリ量が求められます。
(3)○正しい。アルカリシリカ反応の疑いがあるコンクリート中のアルカリ量を推定する際,粉末試料からアルカリを抽出後,ろ液中のアルカリ金属イオンの濃度を原子吸光分析で定量し,コンクリート中のアルカリ量を求めます。
(4)×誤り。アルカリシリカ反応の疑いがあるコンクリート中のアルカリ量を推定する際,粉末試料を用い,コンクリート中のアルカリ量を求める方法により得られるアルカリ量は,試料中の骨材量の影響を大きく受けます。
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