【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.40)分極抵抗法、鉄筋腐食

コンクリート診断士 問題と解説Vol.40

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このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【問196_分極抵抗法】

 分極抵抗法を用いた鉄筋の腐食速度の測定に関する次の記述のうち、適当なものはどれか

(1)コンクリート面のアクリル樹脂塗装を撤去して適用した。

(2)強い磁場が作用しているコンクリート構造物に適用した。

(3)雨天直後で、コンクリート表面に浮き水がある状態で適用した。

(4)エポキシ樹脂塗装鉄筋に適用した。

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正解(1)

(1)問題のとおりです。分極抵抗法は、コンクリート表面に照合電極を設置します。そのため、絶縁材料が被覆されているような場合には適用できません。絶縁材料のアクリル樹脂塗装は除去してから測定します。

(2)誤りです。分極抵抗法は、鉄筋を自然電位から変化させたとき生じる微小電流を計測します。そのため、強い磁場が作用している場合、計測する微小電流に影響があるため、計測が出来ません。

(3)誤りです。コンクリート表面が水で覆われているような場合には適用できません。

(4)分極抵抗法は、鉄筋の電流を測定する必要があるため、エポキシ樹脂塗装鉄筋や亜鉛メッキ鉄筋など、表面が被覆されている鉄筋には適用できません。

【問197_分極抵抗法】

 電気化学的手法による鉄筋腐食の調査に関する記述中の(A)~(C)にあてはまる次の語句の組合せのうち、適当なものはどれか

 鉄筋の電位を自然電位からΔE(10mV程度)変化させたとき微小電流ΔIが生じた。このときの電圧と電流の関係ΔE/ΔIは(A)と呼ばれる。(A)は、(B)と(C)の関係にある。

(A) (B) (C)
(1) 分極抵抗 腐食速度 反比例
(2) 分極抵抗 腐食面積 比例
(3) 比抵抗 腐食面積 反比例
(4) 比抵抗 腐食速度 比例
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正解(1)

分極抵抗法とは、鉄筋を自然電位からΔE変化させたときに生じた微小電流ΔIを計測し、オームの法則、E=IRの関係から、分極抵抗RPを求めるものです。分極抵抗は、腐食速度に反比例します。

【問198_鉄筋腐食】

 鉄筋腐食の調査法に関する次の記述のうち、誤っているものはどれか

(1)自然電位法は、鉄筋腐食の進行速度の評価を目的とした電気化学的調査方法であり、ひび割れ発生後の腐食評価に有効である。

(2)分極抵抗法では、換算した腐食電流密度から腐食速度の推定を行う。

(3)電気抵抗法では、鉄筋をとりまくコンクリートの電気抵抗から、鉄筋の腐食しやすさを評価するものであるが、鉄筋そのものの腐食状態を直接表すことはできない。

(4)交流インピーダンス法では、周波数の異なる交流電圧を印加して、周波数によって電流経路が異なる性質を利用して腐食に対する抵抗性を求める。

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正解(1)

(1)誤りです。自然電位法は、鉄筋の腐食部の電位がマイナス側に変化することを利用し、鉄筋をプラス(+)、コンクリートをマイナス(-)として電位差を測定することで、鉄筋の腐食推定を行う方法です。腐食速度の調査方法は、分極抵抗法です。

(2)問題のとおりです。分極抵抗法では、換算した腐食電流密度から腐食速度の推定を行います。腐食電流密度は、分極抵抗RPの逆数に定数Kを乗じたものです。

(3)問題のとおりです。電気抵抗法は、鉄筋をとりまくコンクリートの電気抵抗から、鉄筋の腐食しやすさを評価するものですが、鉄筋そのものの腐食状態を直接表すことはできません。

(4)問題のとおりです。交流インピーダンス法は、周波数の異なる交流電圧を流して、周波数によって電流経路が異なる性質を利用して腐食に対する抵抗性を求めます。分極抵抗法として、交流電流を用いる、交流インピーダンス法が一般的です。分極抵抗が大きいと、電子を移動させにくいため、鉄筋が腐食しにくいという判定になります。分極抵抗法を行う際の注意点として、強い電流を流すと鉄筋の腐食が進行してしまうため、なるべく弱い電流で測定することが求められます。

【問199_鉄筋腐食】

 コンクリート中の鉄筋腐食の電気化学的な測定方法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)自然電位の測定では、照合電極を電位差計のマイナス(-)側に接続する。

(2)迷走電流や強い磁場の影響下では、分極抵抗法の適用が困難である。

(3)自然電位測定に用いる電位差計は、入力抵抗の小さなものを使用する。

(4)分極抵抗の測定方法には、直流法と交流法がある。

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正解(3)

(1)問題のとおりです。自然電位の測定では、照合電極を電位差計のマイナス(-)側に接続し、鉄筋をプラス(+)側に接続します。自然電位は、鉄筋がプラス、「テプラで測定する」と覚えます。

(2)問題のとおりです。分極抵抗法は、微弱な電流を測定します。迷走電流や強い磁場の影響下では、電流が乱れるため、分極抵抗法の適用が困難です。

(3)誤りです。自然電位法を行う際の注意点として、強い電流を流すと鉄筋の腐食が進行してしまうため、なるべく弱い電流で測定することが求められます。そのため、入力抵抗を100MΩと大きく、分解能が1mV以下の直流電圧計を使用します。

(4)問題のとおりです。分極抵抗の測定方法には、直流法と交流法がありますが、一般的なのは、交流を用いた交流インピーダンス法です。

【問200_鉄筋腐食】

 コンクリート中の鉄筋腐食に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)湿度は腐食速度に影響を与える。

(2)塩化物イオン量(濃度)が多いと、自然電位は卑な値を示す。

(3)腐食速度は、分極抵抗に反比例する。

(4)自然電位により、腐食速度を推定できる。

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正解(4)

(1)問題のとおりです。相対湿度が大きくなるほど、鉄筋腐食速度は速くなります。相対湿度が60%以上になると、急激に腐食速度が速まります。

(2)問題のとおりです。塩化物イオン量(濃度)が多いと、自然電位は卑な値を示します。自然電位の分布から比較的卑な測定値の得られた位置を特定することにより、塩化物イオン濃度の高い箇所を選定することができると考えられます。

(3)問題のとおりです。腐食速度は、分極抵抗に反比例します。分極抵抗の逆数に定数Kを乗じたものを腐食電流密度と呼び、腐食速度の推定に用いられます。

(4)誤りです。自然電位法は、鉄筋の腐食部の電位がマイナス側に変化することを利用し、鉄筋をプラス(+)、コンクリートをマイナス(-)として電位差を測定することで、鉄筋の腐食推定を行う方法です。腐食速度の調査方法は、分極抵抗法です。

 

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