【過去問演習(3)No.160-165_構造】コンクリート技士 問題と解説

技士

【No.161】

鉄筋コンクリート部材の設計に関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート部材の設計に関して,曲げ耐力の算定において,コンクリートの引張応力は無視する。
(2)鉄筋コンクリート部材の設計に関して,曲げ耐力の算定において,断面に生じるひずみは中立軸からの距離に比例するものとする。
(3)鉄筋コンクリート部材の設計に関して,コンクリートに加えて軸方向鉄筋にも圧縮力を分担させる。
(4)鉄筋コンクリート部材の設計に関して,曲げ耐力が,せん断耐力よりも大きくなるようにする。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。曲げ耐力の算定において,コンクリートの引張応力は無視します。
(2)○正しい。曲げ耐力の算定において,断面に生じるひずみは中立軸からの距離に比例するものとします。
(3)○正しい。コンクリートに加えて軸方向鉄筋にも圧縮力を分担させます。
(4)×誤り。設計では部材が曲げ破壊しせん断破壊しないようにします。したがって,せん断耐力を曲げ耐力より大きくなるようにする必要があります。

【No.162】

鉄筋コンクリート梁の設計に関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,かぶりコンクリートには,鉄筋とコンクリートの付着を確保する役割がある。
(2)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,梁の変形能力を高めるためには,降伏強度の高い主筋を使用する。
(3)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,梁に作用するせん断力は,主にコンクリートとスターラップ(あばら筋)が分担する。
(4)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,梁の曲げ耐力を高めるためには,引張主筋量を多くする。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。かぶりコンクリートには,鉄筋とコンクリートの付着を確保する役割があります。
(2)×誤り。梁の変形能力を大きくするためには,圧縮側のコンクリートに十分な余裕をもたせて鉄筋を降伏させ,鉄筋に大きな引張ひずみが生じるようにする必要があります。したがって,降伏強度の高い主筋を用いると,圧縮側のコンクリートの余裕が小さくなり,梁の変形性能は低下します。
(3)○正しい。梁に作用するせん断力は,主にコンクリートとスターラップ(あばら筋)が分担します。
(4)○正しい。梁の曲げ耐力を高めるためには,引張主筋量を多くします。

【No.163】

鉄筋コンクリート梁の設計に関する次の一般的な記述のうち,適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,せん断力は,あばら筋(スターラップ)のみが負担する。
(2)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,引張主筋の継手は,曲げモーメントが最大となる位置に設ける。
(3)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,曲げひび割れは,引張主筋が降伏すると発生する。
(4)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,かぶりコンクリートは,鉄筋との付着を確保する役割を有する。
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正解は(4)

【解説】
(1)×誤り。設計では,せん断力はコンクリートとせん断補強筋の両方で分担すると考えています。
(2)×誤り。曲げモーメントが最大となる位置で引張鉄筋の応力も最大となるので,継手をその位置に設けるのは不適当です。
(3)×誤り。曲げひび割れはコンクリートに作用する引張応力がひび割れ強度をこえると発生します。
(4)○正しい。かぶりコンクリートは,鉄筋との付着を確保する役割を有します。また,付着の確保以外に鉄筋の保護(耐腐食,耐火など)の役割も有しています。

【No.164】

鉄筋コンクリート梁の設計に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,曲げ耐力の算定で,コンクリートの引張抵抗を無視した。
(2)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,せん断破壊よりも曲げ破壊が先行して生じるように設計した。
(3)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,曲げ耐力を増大させるために引張鉄筋量を多くした。
(4)鉄筋コンクリート梁の設計に関して,変形能力を増大させるために,引張鉄筋量を多くした。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。鉄筋コンクリート梁の設計にの前提条件として,曲げ耐力の算定で,コンクリートの引張抵抗を無視します。
(2)○正しい。せん断破壊は引張鉄筋が降伏する前の変形の小さい段階で生じ,しかも脆性的です。そのため破壊の予兆を感知することが難しく,しかも部材が崩壊してしまう可能性があることから,せん断破壊する前に曲げ破壊するようにするのが設計の基本です。
(3)○正しい。引張鉄筋が降伏してから破壊に至る場合の曲げ耐力は,引張鉄筋量にほぼ比例します。
(4)×誤り。引張鉄筋量を増やすと曲げ耐力は増大しますが,その場合,圧縮側のコンクリートの負担も大きくなります。そのため,引張鉄筋量を増やすとそれに応じて圧縮側コンクリートがより早い段階で破壊することになります。すなわち,引張鉄筋量を増やすと破壊時の部材の変形は小さくなります。

【No.165】

鉄筋コンクリート梁の設計の考え方に関する次の一般的な記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)鉄筋コンクリート梁の設計の考え方に関して,せん断破壊よりも曲げ引張破壊が先行して生じるようにする。
(2)鉄筋コンクリート梁の設計の考え方に関して,コンクリートの引張抵抗は無視し引張力は主筋に負担させる。
(3)鉄筋コンクリート梁の設計の考え方に関して,圧縮力はコンクリートに負担させ,圧縮側の主筋は負担しないものとする。
(4)鉄筋コンクリート梁の設計の考え方に関して,せん断力は,主にコンクリートとせん断補強筋が負担する。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。引張鉄筋が降伏した後に破壊する曲げ引張破壊は,破壊に至るまでに大きな変形を伴うのに対して,せん断破壊は変形が小さい段階で生じ,急激に耐力を失います。そのため,曲げ破壊が先行するように設計するのが基本です。
(2)○正しい。コンクリートの引張抵抗は無視し引張力は主筋に負担させます。
(3)×誤り。コンクリート中の鉄筋は圧縮力に対しても有効に働くので,設計ではこれを考慮します。
(4)○正しい。せん断力は,主にコンクリートとせん断補強筋が負担します。
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