コンクリート診断士 問題と解説Vol.18
音声学習用動画のご紹介
このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。
【問86_凍害】
コンクリートの凍害に関する記述中の(A)~(C)にあてはまる語句として、次の組合せのうち、適当なものはどれか。
・セメント硬化体中の細孔溶液の結晶温度は、細孔半径が(A)ほど低くなる。
・スケーリングは、セメント硬化体中の水分が凍結し、細孔内で(B)が発生するために生じる。
・ポップアウトは、(C)場合に生じやすい。
(A) | (B) | (C) | |
(1) | 小さい | 収縮力 | セメント硬化体中の細孔量が多い |
(2) | 大きい | 収縮力 | 骨材の吸水率が大きい |
(3) | 小さい | 膨張圧 | 骨材の吸水率が大きい |
(4) | 大きい | 膨張圧 | セメント硬化体中の細孔量が大きい |
クリックで【問題86】の解答と解説をみる
正解(3)
【問87_凍害】
コンクリートの凍結融解作用に関する記述中の(A)~(C)にあてはまる語句として、次の組合せのうち、適当なものはどれか。
セメントペースト内部では、温度効果に伴って、まず(A)細孔中の水が凍結し、次に(B)細孔中の水が凍結する。この細孔中の水の凍結に伴って、未凍結水の移動による水圧がセメントペースト内部で高まる。この水圧は氷晶の形成速度が(C)と、大きくなる。
(A) | (B) | (C) | |
(1) | 大きい | 小さい | 速い |
(2) | 大きい | 小さい | 遅い |
(3) | 小さい | 大きい | 速い |
(4) | 小さい | 大きい | 遅い |
クリックで【問題87】の解答と解説をみる
正解(1)
【問88_凍害】
凍結融解作用を受けるコンクリートに関する次の記述として、次のうち、不適当なものはどれか。
(1)圧縮強度の低下割合より、ヤング係数の低下割合のほうが大きい。
(2)ポップアウト現象は、骨材の吸水率が小さい場合に発生しやすい。
(3)凍結防止剤の散布により、スケーリングは起こりやすくなる。
(4)気泡間隔係数が大きいコンクリートほど、凍害を受けやすい。
クリックで【問題88】の解答と解説をみる
正解(2)
(1)問題のとおりです。凍結融解作用によってコンクリート内部に生じた微細ひび割れにより空隙が生じるため、材料の剛性が著しく低下するものと考えられています。
(2)誤りです。ポップアウト現象は、吸水率が大きい骨材ほど生じやすくなります。
(3)問題のとおりです。凍結防止剤を散布すると、塩害が生じやすくなります。凍害と塩害の複合劣化により、スケーリングは起こりやすくなります。
(4)問題のとおりです。気泡間隔係数は、200~250μm以下で、耐凍害性を有します。
【問89_凍害】
コンクリートの凍害に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
(1)ポップアウト現象は、骨材の吸水率が大きい場合に発生しやすい。
(2)スケーリングは、コンクリートのブリーディングが大きい場合に発生しやすい。
(3)含水率が大きいコンクリートほど、凍害を受けやすい。
(4)気泡間隔係数が小さいコンクリートほど、凍害を受けやすい。
クリックで【問題89】の解答と解説をみる
正解(4)
(1)問題のとおりです。ポップアウトはコンクリート内部の水分が凍結融解作用を受けることで生じます。骨材の吸水率が大きい場合に発生しやすくなります。
(2)問題のとおりです。スケーリングは、凍害によりコンクリート表面がはく離する現象です。ブリーディングが多いと、コンクリート表面に水分が浮き出してくるため、表面のコンクリート組織が疎になります。そのため、スケーリングが生じやすくなります。
(3)問題のとおりです。含水率が大きいコンクリートほど、凍害を受けやすくなります。
(4)誤りです。気泡間隔係数は、200~250μm以下で、耐凍害性を有します。
【問90_凍害】
コンクリートの凍害に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
(1)コンクリートの含水率が高い場合には、低い場合よりも凍害を受けやすい。
(2)気泡間隔係数が大きいコンクリートほど、凍害を受けやすい。
(3)コールドジョイントが生じた部分は、コールドジョイントが生じていない部分よりも凍害を受けやすい。
(4)同一のコンクリート構造物において、常に雪の中にある部分は、雪の溶けやすい部分よりも凍害を受けやすい。
クリックで【問題90】の解答と解説をみる
正解(4)
(1)問題のとおりです。凍害は、コンクリート内部の水分が凍結融解作用を受けることで生じます。含水率が大きいコンクリートほど、凍害は発生しやすくなります。
(2)問題のとおりです。気泡間隔係数は、200~250μm以下で、耐凍害性を有します。
(3)問題のとおりです。コールドジョイント部分は、コンクリート内部への水の侵入がしやすいため、凍害を生じやすくなります。
(4)誤りです。凍害は、コンクリート内部の水分が凍結融解作用を受けることで生じます。常に雪の中にある部分は、水分が融解しにくいため、凍害を受けにくくなります。