【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.57)初期欠陥、調査・判定

コンクリート診断士 問題と解説Vol.57

【問281_調査・判定】

 コンクリート構造物の調査において確認された変状や変色に対する評価・判断として、次のうち、不適当なものはどれか

(1)コンクリート表面に明褐色のエフロレッセンスの析出が確認されたので、鋼材の腐食の有無を調べた。

(2)コンクリート表面に発生したひび割れから光沢を有する白色の析出物が確認されたので、骨材のアルカリシリカ反応性の有無を調べた。

(3)コンクリートの内部が青緑系の色を呈していたので、高炉セメントが使用されていたと判断した。

(4)火害を受けたコンクリート表面が淡黄色に変色していたので、受熱温度は300℃程度と判断した。

クリックで【問題281】の解答と解説をみる

正解(4)

(1)問題のとおりです。明褐色のエフロレッセンスは、錆汁を伴うエフロレッセンスの可能性が高く、鋼材の腐食の有無を確認することが必要です。

(2)問題のとおりです。光沢を有する白色の析出物は、アルカリシリカ反応によるアルカリシリカゲルのかのうせいがあります。

(3)問題のとおりです。高炉スラグに含まれる主な成分は、石灰(CaO)およびシリカ(SiO2)です。また、硫化物も含まれていますが、その硫化物が原因となり、コンクリートの内部が青緑色に呈色する場合があります。これは、品質には影響を与えません。

(4)誤りです。淡黄色は、受熱温度950~1200℃です。

【問282_初期欠陥】

 初期欠陥に対する標準的な対策に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)柱の比較的大きい豆板(ジャンカ)が鉄筋位置まで達していたので、不良部分のコンクリートを除去してプライマーを塗布した後、柱コンクリートに近い品質の無収縮モルタルを充てんした。

(2)傾斜した擁壁の表面に比較的大きい気泡跡が散在し美観が損なわれていたので、表面をケレンした後、気泡跡にポリマーセメントモルタルを充てんし、表面にポリマーセメントペーストを全面塗布した。

(3)建物の耐力壁に生じたコールドジョイント部で0.5mm幅の縁切れが生じていたので、コールドジョイントに沿ってUカットしてゴム系材料でシーリングした。

(4)橋脚の表面に砂すじが生じていたので、ワイヤーブラシでケレン清掃後、表面にポリマーセメントペーストを塗布した。

クリックで【問題282】の解答と解説をみる

正解(3)

(1)問題のとおりです。比較的大きいジャンカ部分は、不良部分をはつり取り、プライマーを塗布後、無収縮モルタルで補修します。

(2)問題のとおりです。気泡跡は、ポリマーセメントモルタルを充てんし、ポリマーセメントペーストを塗布して美観を整えます。

(3)誤りです。耐力壁の補修では、耐力壁の耐荷力の確保が必要となります。ゴム系の材料は、ひび割れに対する追従性は良いですが、耐荷力を損なってしまいます。この場合はセメント系やエポキシ樹脂系の注入材でコールドジョイントを一体化させる補修方法が一般的です。

(4)問題のとおりです。砂すじは、表面の美観を損ないますが、内部は健全であるため、表面にポリマーセメントペーストを塗布し、美観を整えます。

【問283_初期欠陥】

 施工中の鉄筋コンクリート造建築物に発見された変状の補修方法に関する次の記述のうち、適当なものはどれか

(1)柱の脚部に深さ5cm程度の豆板(ジャンカ)が発見されたので、ポリマーセメントペーストを塗布した。

(2)外壁面に縁切れしているコールドジョイントが発見されたので、U字型にカットし、シーリング材を充てんした後、ポリマーセメントモルタルで補修した。

(3)外壁の開口部から幅0.2mmの斜めひび割れが発見されたので、ただちに無機系注入材を注入した。

(4)耐震壁の脚部に長さ1mにわたって豆板(ジャンカ)が発見されたが、幅3cm、深さ2cm程度なので補修を行わなかった。

クリックで【問題283】の解答と解説をみる

正解(2)

(1)誤りです。比較的大きいジャンカ部分は、不良部分をはつり取り、プライマーを塗布後、無収縮モルタルで補修します。

(2)問題のとおりです。外壁面のコールドジョイントは、水みちを防ぐことが必要であるため、追従性の良いシーリング材を充填します。

(3)誤りです。幅0.2mmの斜めひび割れは、直ちに害を及ぼすとは限りません。まずは、経過観察が必要で、ひび割れの進展可能性を確認してから、補修方法を決定します。

(4)誤りです。耐震壁は重要な構造部材であるため、比較的大きなジャンカはすぐに補修が必要です。

【問284_初期欠陥】

 コンクリート構造物の初期欠陥への対策に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)打放し仕上げの外壁表面に直径4mm程度の表面気泡が散在していたので、ポリマーセメントペーストを充てんした。

(2)建築物の耐力壁に縁切れのないコールドジョイントが発生していたので、ポリマーセメントペーストを刷毛塗りした。

(3)橋脚の表面に砂すじが生じていたので、ワイヤーブラシで下処理して、ポリマーセメントペーストを塗布した。

(4)柱の基部に粗骨材が露出した豆板(ジャンカ)が主(鉄)筋まで達していたので、ポリマーセメントモルタルをコテ塗りした。

クリックで【問題284】の解答と解説をみる

正解(4)

(1)問題のとおりです。表面気泡は、ポリマーセメントペーストを充てんして補修します。

(2)問題のとおりです。縁切れのないコールドジョイントは、ポリマーセメントペーストの刷毛塗りで、美観を整えます。

(3)問題のとおりです。砂すじは、表面の美観を損ないますが、内部は健全であるため、表面にポリマーセメントペーストを塗布し、美観を整えます。

(4)誤りです。柱は重要な構造部材です。ジャンカ部分は丁寧にはつり取り、無収縮系のモルタルで断面修復を施します。

【問285_初期欠陥】

 鉄筋コンクリート構造物に生じた変状とその対策に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)モルタル仕上げの外壁において、躯体と仕上げモルタルとの界面に部分的な浮きが発生していたので、エポキシ樹脂を注入した。

(2)柱の表面から深さ1~2cmの一部分に、たたいても粗骨材がはく落しない豆板(ジャンカ)が発生していたので、ポリマーセメントモルタルを塗布した。

(3)外壁に色違いはあるが縁切れははっきり認められないコールドジョイントが発生していたので、ポリマーセメントペーストを塗布した。

(4)柱の主筋の内側にこぶし大の空洞が発生していたので、発泡ウレタンを充てんした。

クリックで【問題285】の解答と解説をみる

正解(4)

(1)問題のとおりです。躯体と仕上げモルタルとの界面に部分的な浮きが発生していた場合、エポキシ樹脂を注入します。

(2)問題のとおりです。深さが浅く、たたいても骨材がはく落しないジャンカは、はつり取らず、ポリマーセメントモルタルを塗布して補修します。

(3)問題のとおりです。縁切れのないコールドジョイントは、ポリマーセメントペーストを塗布し、美観を整えます。

(4)誤りです。柱は重要な構造部材です。内側にある空洞は、耐荷力に影響するため、柱コンクリートに近い無収縮の材料で充てんします。

タイトルとURLをコピーしました