【一級土木施工管理技士】過去問演習(No.76~80)

【No.76】

墜落による危険を防止するための安全ネットに関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)安全ネットの損耗が著しい場合,安全ネットが有毒ガスに暴露された場合等においては,安全ネットの使用後に試験用糸について等速引張試験を行う。
(2)規定の高さ以上の作業床の開口部等で墜落の危険のおそれがある箇所に囲い等を設けることが著しく困難なときは,安全ネットを張り,労働者に要求性能墜落制止用器具(安全帯)を使用させる。
(3)安全ネットの落下高さとは,作業床等と安全ネットの取付け位置の垂直距離に安全ネットの垂れの距離を加えたものである。
(4)安全ネットには,製造者名,製造年月,仕立寸法,網目,新品時の網糸の強度を見やすい箇所に表示しておく。
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正解は(3)

【解説】
(1)〇正しい。「墜落による危険を防止するためのネットの構造等の安全基準に関する技術上の指針」により、安全ネットの損耗が著しい場合,安全ネットが有毒ガスに暴露された場合等においては,安全ネットの使用後に試験用糸について等速引張試験を行います。
(2)〇正しい。労働安全衛生より,高さが2m以上の箇所では措置を講じなければなりません。
(3)×誤り。「墜落による危険を防止するためのネットの構造等の安全基準に関する技術上の指針に,「落下高さとは,作業床等とネットの取付け位置との垂直距離」と記されています。
(4)〇正しい。「墜落による危険を防止するためのネットの構造等の安全基準に関する技術上の指針」により、安全ネットには,製造者名,製造年月,仕立寸法,網目,新品時の網糸の強度を見やすい箇所に表示しておきます。

【No.77】

車両系建設機械の災害防止のために事業者が講じるべき措置に関する次の記述のうち,労働安全衛生法令上,誤っているものはどれか。
(1)車両系建設機械の運転者が運転位置を離れるときは,バケット等の作業装置を地上に下ろすか,又は,原動機を止めて走行ブレーキをかけ,逸走防止をはからなければならない。
(2)車両系建設機械は,路肩や傾斜地における転倒又は転落に備え,転倒からの保護構造とシートベルトの双方を装備した機種以外を使用しないよう努めなければならない。
(3)車両系建設機械を用いて作業を行うときは,乗車席以外の箇所に労働者を乗せてはならない。
(4)車両系建設機械のブーム・アーム等を上げ,その下で修理や点検作業を行うときは,不意な降下防止のため,安全支柱や安全ブロックを使用させなければならない。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。労働安全衛生規則に「事業者は,車両系建設機械の運転者が運転位置から離れるときは,当該運転者にバケット,ジッパー等の作業装置を地上に下ろすこと、および、原動機を止め,かつ走行ブレーキをかける等の車両系建設機械の逸走を防止する措置を講ずること。」と規定されており,両方とも講じなければなりませんい。
(2)〇正しい。労働安全衛生規則により、車両系建設機械は,路肩や傾斜地における転倒又は転落に備え,転倒からの保護構造とシートベルトの双方を装備した機種以外を使用しないよう努めなければなりません。
(3)〇正しい。労働安全衛生規則により、車両系建設機械を用いて作業を行うときは,乗車席以外の箇所に労働者を乗せてはなりません。
(4)〇正しい。労働安全衛生規則により、車両系建設機械のブーム・アーム等を上げ,その下で修理や点検作業を行うときは,不意な降下防止のため,安全支柱や安全ブロックを使用させなければなりません。

【No.78】

土工工事における明り掘削作業にあたり事業者が遵守しなければならない事項に関する次の記述のうち,労働安全衛生法令上,正しいものはどれか。
(1)土止め支保工を設けるときは,掘削状況等の日々の進捗に合わせて,その都度,その組立図を作成し組み立てなければならない。
(2)ガス導管や地中電線路等の地下工作物の損壊で労働者に危険を及ぼすおそれがある場合は,掘削機械,積込機械及び運搬機械を十分注意して使用しなければならない。
(3)明り掘削作業を行う場所については,十分な明るさが確保できるので,照度確保のための照明設備等について特に考慮しなくてもよい。
(4)地山の崩壊又は土石の落下による危険防止のため,点検者を指名し,その日の作業開始前,大雨や中震以上の地震の後,浮石及びき裂や湧水の状態等を点検させる。
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正解は(4)

【解説】
(1)×誤り。労働安全衛生規則に「事業者は,土止め支保工を組み立てるときはあらかじめ,組立図を作成し,かつ,当該組立図により組み立てなければならない」と規定されています。
(2)×誤り。労働安全衛生規則に「事業者は,明り掘削の作業を行なう場合において,掘削機械,積込機械及び運搬機械の使用によるガス導管,地中電線路その他地下に在する工作物の損壊により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは,これらの機械を使用してはならない」と規定されています。
(3)×誤り。労働安全衛生規則に「事業者は,明り掘削の作業を行なう場所については,当該作業を安全に行なうため必要な照度を保持しなければならない」と規定されています。
(4)〇正しい。労働安全衛生規則により、地山の崩壊又は土石の落下による危険防止のため,点検者を指名し,その日の作業開始前,大雨や中震以上の地震の後,浮石及びき裂や湧水の状態等を点検させます。

【No.79】

急傾斜地での掘削及び法面防護等のロープ高所作業にあたリ,事業者が危険防止のために講じるべき措置に関する次の記述のうち,労働安全衛生法令上,誤っているものはどれか。
(1)地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれがあるときは,地山を安全なこう配とし,落下のおそれのある土石を取り除く等の措置を講ずる。
(2)作業のため物体が落下することにより労働者に危険を及ぼすおそれがあるときは,手すりを設け,立入区域を設定する。
(3)ロープ高所作業では,身体保持器具を取り付けたメインロープ以外に,要求性能墜落制止用器具(安全帯)を取り付けるためのライフラインを設ける。
(4)突起物等でメインロープやライフラインが切断のおそれがある箇所では,覆いを設ける等切断を防止するための措置を講ずる。
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正解は(2)

【解説】
(1)〇正しい。労働安全衛生規則により、地山の崩壊又は土石の落下により労働者に危険を及ぼすおそれがあるときは,地山を安全なこう配とし,落下のおそれのある土石を取り除く等の措置を講じます。
(2)×誤り。労働安全衛生規則に「事業者は,作業のため物体が落下することにより,労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは,防網の設備を設け,立入区域を設定する等当該危険を防止するための措置を講じなければならない」と規定されています。
(3)〇正しい。労働安全えい積規則により、ロープ高所作業では,身体保持器具を取り付けたメインロープ以外に,要求性能墜落制止用器具(安全帯)を取り付けるためのライフラインを設けます。
(4)〇正しい。労働安全えい積足により、突起物等でメインロープやライフラインが切断のおそれがある箇所では,覆いを設ける等切断を防止するための措置を講じます。

【No.80】

建設工事における埋設物ならびに架空線の防護に関する次の記述のうち,適当でないものはどれか。
(1)埋設物に近接する箇所で明り掘削作業を行う場合は,埋設物の損壊などにより労働者に危険を及ぼすおそれのあるときには,当該作業と同時に埋設物の補強を行わなければならない。
(2)明り掘削で露出したガス導管の防護の作業については,当該作業を指揮する者を指名して,その者の直接の指揮のもとに作業を行わなければならない。
(3)工事現場における架空線等上空施設については,施工に先立ち,種類・場所・高さ・管理者等を現地調査により事前確認する。
(4)架空線等上空施設に近接した工事の施工にあたっては,架空線等と機械,工具,材料等について安全な離隔を確保する。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。労働安全衛生規則に「事業者は,埋設物等又はれんが壁,コンクリートブロック塀,擁壁等の建設物に近接する箇所で明り掘削の作業を行なう場合において,これらの損壊等により労働者に危険を及ぼすおそれのあるときは,これらを補強し,移設する等当該危険を防止するための措置が講じられた後でなければ,作業を行なってはならない」と規定されています。
(2)〇正しい。労働安全衛生規則により、明り掘削で露出したガス導管の防護の作業については,当該作業を指揮する者を指名して,その者の直接の指揮のもとに作業を行わなければなりません。
(3)〇正しい。土木工事安全施工技術指針により、工事現場における架空線等上空施設については,施工に先立ち,種類・場所・高さ・管理者等を現地調査により事前確認します。
(4)〇正しい。土木工事安全施工技術指針により、架空線等上空施設に近接した工事の施工にあたっては,架空線等と機械,工具,材料等について安全な離隔を確保します。
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