【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-12)基本問題12_中性化、塩害

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-12

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.56】

コンクリートの中性化に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)pHが,ある値以下になると腐食度が一定となる領域が存在し,中性化がある程度進行すると,中性化残りの影響は小さくなる。
(2)表面からの中性化深さは,中性化速度係数に,時間の平方根を乗じて予測する。
(3)中性化の予防対策として,水セメント比の大きいコンクリートを用いる。
(4)中性化の予防対策として,養生期間を長く取り,コンクリート表面の乾燥を防ぐ。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。pHが,ある値以下になると腐食度が一定となる領域が存在し,中性化がある程度進行すると,中性化残りの影響は小さくなります。
(2)○正しい。表面からの中性化深さは,中性化速度係数に,時間の平方根を乗じて予測します。
(3)×誤り。中性化の予防対策として,水セメント比の小さい密実なコンクリートを用い,二酸化炭素の侵入を抑える。
(4)○正しい。中性化の予防対策として,養生期間を長く取り,コンクリート表面の乾燥を防ぐ。

【No.57】

コンクリートの中性化に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)中性化の予防対策として,かぶりを大きく取り,コンクリート表面の塗装を行う。
(2)中性化の補修方法として,中性化の進行を食い止めるためコンクリート表面の被覆を行う,表面被覆工法がある。
(3)中性化の補修方法として,中性化したコンクリートを除去,修復し,腐食した鉄筋の防錆処理も合わせて行う,断面修復工法がある。
(4)コンクリートに約0.2A/㎡の電流を1週間ほど流し,中性化したコンクリートの再アルカリ化を行う,再アルカリ化工法がある。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。中性化の予防対策として,かぶりを大きく取り,コンクリート表面の塗装を行うことにより,中性化による劣化を遅らせ,構造物の長寿命化を図ることができます。
(2)○正しい。中性化の補修方法として,中性化の進行を食い止めるためコンクリート表面の被覆を行う,表面被覆工法があります。
(3)○正しい。中性化の補修方法として,中性化したコンクリートを除去,修復し,腐食した鉄筋の防錆処理も合わせて行う,断面修復工法があります。
(4)×誤り。コンクリートに約1A/㎡の電流を1週間ほど流し,中性化したコンクリートの再アルカリ化を行う,再アルカリ化工法があります。

【No.58】

コンクリートの塩害に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)塩害とは,コンクリート中の塩化物イオンがコンクリート中に含まれるシリカ鉱物と反応によりシリカゲルが生成され,シリカゲルが吸水し膨張することでコンクリートにひび割れやはく離が生じる現象である。
(2)塩害の主な原因として,内在塩分があり,コンクリート製造時に,海砂や塩化物を含む混和材を地要することにより塩分が混入する。
(3)塩害の主な原因として,外部供給があり,海水や凍結防止剤などにより,コンクリート表面から塩分が侵入する。
(4)寒冷地の道路など,凍結防止剤の塩分がコンクリート内部に浸透することで塩害が生じる。
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正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。塩害とは,コンクリート中の鋼材の腐食が塩化物イオンにより促進され,腐食生成物の体積膨張が,ひび割れやはく離を引き起こしたり,鋼材の断面減少などを伴うことにより,構造物の性能低下を生じる現象です。
(2)○正しい。塩害の主な原因として,内在塩分があり,コンクリート製造時に,海砂や塩化物を含む混和材を地要することにより塩分が混入します。
(3)○正しい。塩害の主な原因として,外部供給があり,海水や凍結防止剤などにより,コンクリート表面から塩分が侵入します。
(4)○正しい。寒冷地の道路など,凍結防止剤の塩分がコンクリート内部に浸透することで塩害が生じます。

【No.59】

コンクリートの塩害に関する次の記述のうち,誤っているものはどれか。
(1)塩害の潜伏期では,鋼材はpH12以上の高アルカリで不動態被膜を形成しており,腐食しにくい状態である。
(2)塩害の進展期では,塩化物イオン濃度が腐食の発生に必要な濃度に達し,不動態被膜が破壊され,腐食が開始する。
(3)塩害の加速期では,鋼材のひび割れにより腐食が発生し,鋼材腐食による膨張でひび割れが生じる。さらにひび割れ箇所より腐食因子が侵入し,腐食速度が増大する。
(4)塩害の劣化期では,鋼材の腐食量の増加により,鋼材断面が減少し,耐荷力の低下が顕著となり,大きいひび割れが多数発生し,はく落,たわみもはっせいする。
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正解はなし

【解説】
(1)○正しい。塩害の潜伏期では,鋼材はpH12以上の高アルカリで不動態被膜を形成しており,腐食しにくい状態です。
(2)○正しい。塩害の進展機では,塩化物イオン濃度が腐食の発生に必要な濃度に達し,不動態被膜が破壊され,腐食が開始します。
(3)○正しい。塩害の加速器では,鋼材のひび割れにより腐食が発生し,鋼材腐食による膨張でひび割れが生じます。さらにひび割れ箇所より腐食因子が侵入し,腐食速度が増大します。
(4)○正しい。塩害の劣化機では,鋼材の腐食量の増加により,鋼材断面が減少し,耐荷力の低下が顕著となり,大きいひび割れが多数発生し,はく落,たわみもはっせいします。

【No.60】

コンクリートの塩害に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)塩害による鋼材の腐食は,鋼材表面の不動態被膜が塩化物イオンにより破壊され,腐食反応を起こすことで発生する。
(2)アノード反応部分では,不動態被膜が破壊され,鉄イオンが細孔溶液中に溶け出す。
(3)カソード反応部分では,電子がコンクリート中の酸素および水と反応して水素イオンを生成する。
(4)塩害による影響を考慮する項目として,鋼材の断面積の減少,コンクリート強度,鋼材の降伏強度,鋼材のヤング係数,付着強度がある。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。塩害による鋼材の腐食は,鋼材表面の不動態被膜が塩化物イオンにより破壊され,腐食反応を起こすことで発生します。
(2)○正しい。アノード反応部分では,不動態被膜が破壊され,鉄イオンが細孔溶液中に溶け出す。
(3)×誤り。カソード反応部分では,電子がコンクリート中の酸素および水と反応して水酸化物イオンを生成します。
(4)○正しい。塩害による影響を考慮する項目として,鋼材の断面積の減少,コンクリート強度,鋼材の降伏強度,鋼材のヤング係数,付着強度があります。
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