【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.59)補修

コンクリート診断士 問題と解説Vol.59

【問291_補修】

 各種コンクリート構造物に生じたひび割れの補修対策に関する次の記述のうち、適当なものはどれか

(1)建物外壁に生じたひび割れ幅0.2mm程度のひび割れを樹脂注入で補修する場合、高圧で注入する方がよい。

(2)建物外壁に生じたひび割れ幅0.2mm以下で微細なひび割れを表面塗布工法で補修する場合、使用する被覆材の伸び率は考慮しなくてよい。

(3)橋桁に生じた多数の曲げひび割れを樹脂注入工法で補修する場合、注入用パイプの設置間隔をひび割れ幅の大きさに応じて変えてよい。

(4)トンネルの覆工コンクリートに生じたひび割れをポリマーセメント系材料を用いて注入補修する場合、事前にひび割れ内部をよく乾燥させておくのがよい。

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正解(3)

(1)誤りです。ひび割れを樹脂注入で補修する場合、注入する際の応力を作用させないよう、低圧で注入します。

(2)誤りです。外壁は、気温変化、日射条件で、コンクリートが膨張、収縮するため、使用する被覆材の伸び率を考慮します。

(3)問題のとおりです。ひび割れ幅によって注入量が異なるため、パイプの設置間隔をひび割れ幅の大きさに応じて変えます。

(4)誤りです。セメント系材料は、コンクリートを湿潤状態にしなければなりません。

【問292_補修】

 ひび割れの補修に適用した材料・工法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)竣工後5年が経過した建物に生じた幅が0.5mmの乾燥収縮ひび割れに、硬質形エポキシ樹脂の注入工法を適用した。

(2)竣工直後の建物に生じた幅が0.2mmの乾燥収縮ひび割れに、パテ状(硬質形)エポキシ樹脂のシール工法を適用した。

(3)竣工後5年経過した建物に生じた幅が1.0mmの乾燥収縮ひび割れに、可とう性エポキシ樹脂のUカットシール材充てん工法を適用した。

(4)竣工直後の建物に生じた幅が0.5mmの乾燥収縮ひび割れに、可とう性エポキシ樹脂のUカットシール材充てん工法を適用した。

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正解(2)

(1)問題のとおりです。乾燥収縮は竣工後5年が経過すると安定状態となり、ひび割れが進展しにくくなります。そのため、硬質形エポキシ樹脂での補修は適当です。

(2)誤りです。竣工直後に生じた、幅が0.2mmと狭い乾燥収縮ひび割れは、今後のひび割れの進展の可能性が高いため、硬質形のエポキシ樹脂を用いるのは不適当です。

(3)問題のとおりです。竣工後5年経過した乾燥収縮ひび割れは、安定状態ですが、ひび割れ幅が1.0mmと大きいため、温度応力による膨張・収縮などによる変形に追従できるよう、可とう性エポキシ樹脂を用います。

(4)問題のとおりです。竣工直後で、ひび割れ幅の進展が考えられるため、可とう性エポキシ樹脂を用います。

【問293_補修】

 鉄筋コンクリート造建物の外壁に生じたひび割れの補修方法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)ひび割れ幅が0.1mm未満であり、ひび割れ幅の変動が無視できる程度であるため、コンクリート表面に浸透性吸水防止材(浸透性防水材)を塗布することとした。

(2)ひび割れ幅が0.2~0.3mmであり、ひび割れ幅の変動が無視できる程度であるため、有機系注入材を注入した。

(3)ひび割れ幅が0.5~0.8mmであり、ひび割れ幅の変動があるため、セメント系注入材を注入することとした。

(4)ひび割れ幅が0.8~1.0mmであり、ひび割れ幅の変動があるため、ひび割れに沿ってU字形にコンクリートをカットし、シーリング材を充てんすることとした。

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正解(3)

(1)問題のとおりです。ひび割れ幅が0.1mm未満と小さく、ひび割れ幅の変動が無視できる程度であるため、そのままコンクリート表面に浸透性吸水防止材を塗布します。

(2)問題のとおりです。ひび割れ幅が0.2~0.3mmと小さく、ひび割れ幅の変動が無視できることから、有機系(エポキシ系、ウレタン系)注入材の注入は適しています。

(3)誤りです。外壁で、ひび割れ幅の変動がある場合、追従性が無いため、セメント系(無機系)注入材の使用は適しません。

(4)問題のとおりです。外壁で、ひび割れ幅が大きく、ひび割れ幅の変動がある場合、Uカットシールを施します。

【問294_補修】

 鉄筋コンクリート造建物に発生したひび割れの補修に関する記述として、次のうち、不適当なものはどれか

(1)幅0.1mm以下の表面ひび割れが多数発生していたので、複層仕上塗材で表面を被覆した。

(2)漏水を伴った幅0.3mmのひび割れが発生していたので、硬質形の補修用注入エポキシ樹脂を注入した。

(3)鉄筋に沿ってさび汁を伴った幅0.5mmのひび割れが発生していたので、鉄筋の裏側までコンクリートをはつり取り、鉄筋の防せい処理後、ポリマーセメントモルタルで断面を修復した。

(4)季節によって幅0.3~0.6mmの変動があるひび割れが発生していたので、ひび割れに沿ってコンクリートをU字形にカットし、シーリング材を充てんした。

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正解(2)

(1)問題のとおりです。幅0.1mmと小さい、表面ひび割れが多数発生している場合、複層仕上塗材で表面を被覆します。

(2)誤りです。漏水を伴う箇所は、湿潤状態であるため、エポキシ樹脂を使用すると付着力の低下や硬化不良が生じます。漏水を伴う箇所には、ポリマーセメントモルタルなどの無機系の使用が適切です。

(3)問題のとおりです。鉄筋にそってさび汁が伴っているため、はつり取り、防せい処理後、断面修復します。

(4)問題のとおりです。幅が0.3~0.6mmとある程度大きいため、U字型にカットします。また、変動のあるひび割れのため、可とう性のあるシーリング材を充てんします。

【問295_補修】

 1988年に竣工した内陸部にある鉄筋コンクリート造の倉庫について、使用後10年で点検を行った。打放し仕上げの外壁に発生した変状への対策に関する次の記述のうち、適当なものはどれか

(1)屋内側にエフロレッセンスを伴うひび割れが発生していたので、屋内側からUカットしシーリング材を充てんした。

(2)屋内側に幅0.4mmの漏水跡がないひび割れが発生していたので、屋内側から透水性吸水防止材を塗布した。

(3)屋外側のひび割れからさび汁が発生していたので、その部分の鉄筋をはつり出して防せい処理を行った後に断面を修復した。

(4)屋外側のかぶりコンクリートに浮きが発生していたので、セメントペーストを注入した。

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正解(3)

(1)誤りです。屋内側のエフロレッセンスは、屋外からの水分供給が原因であるため、屋外側でUカットシールを施し止水します。

(2)誤りです。屋外側に漏水跡がない場合でも、幅が0.4mmと大きく、ひび割れの進展に伴う漏水の可能性が考えられるため、屋外側も含めた対策が必要です。

(3)問題のとおりです。鉄筋にさびが発生しているため、はつり取り、防せい処理後、断面修復します。

(4)誤りです。かぶりコンクリートの浮きは、鉄筋の腐食による錆の膨張で発生することが多いため、セメントペーストの注入だけでは不十分です。

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