【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-30)基本問題30

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-30

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【No.146】

コンクリート構造物の材料強度の判定方法に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)材料強度の判定に関して,コンクリートの圧縮強度試験値が設計基準強度より高かったため,圧縮強度試験値を採用した。
(2)圧縮強度値の判定には,原則としてコアコンクリートを用いるが,条件によってはリバウンドハンマーを用いる場合もある。
(3)鉄筋などの鋼材の強度は,設計図書に記載された仕様に基づいて設定する。
(4)鋼材の材料強度について,設計図書による設定ができない場合は,構造体より採取した試験片について引張試験を行い,降伏強度を設定する。
クリックで【No.146】の解答と解説をみる

正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。材料強度の判定に関して,コンクリートの圧縮強度試験値が設計基準強度より高い場合は,設計基準強度を採用します。同じく,低い場合には,圧縮強度値が採用されます。
(2)○正しい。圧縮強度値の判定には,原則としてコアコンクリートを用いますが,条件によってはリバウンドハンマーを用いる場合もあります。
(3)○正しい。鉄筋などの鋼材の強度は,設計図書に記載された仕様に基づいて設定します。
(4)○正しい。鋼材の材料強度について,設計図書による設定ができない場合は,構造体より採取した試験片について引張試験を行い,降伏強度を設定します。

【No.147】

コンクリート構造物の中性化による劣化の評価に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)中性化は,ほとんどの既存構造物に生じておらず,中性化が進行している構造物は鉄筋が腐食するに至っているため,中性化による劣化を目視で見出すことは容易である。
(2)調査によってコンクリートの中性化深さがある程度進行していたり,鋼材が腐食していることが認められる場合は,中性化としての評価,判定を行う。
(3)屋外の場合は,中性化領域が鉄筋位置に到達すると急速に鉄筋が腐食する。
(4)屋内の場合には,中性化領域が鉄筋位置に到達しても急速に腐食することはなく,中性化領域が鉄筋のかぶり厚さよりも内側に20~30mm通り過ぎた時点で有害な腐食状況になることが分かる。
クリックで【No.147】の解答と解説をみる

正解は(1)

【解説】
(1)×誤り。中性化は,ほとんどの既存構造物に生じていますが,中性化が進行し鉄筋が腐食するに至るまでは,中性化による劣化を目視で見出すことはできません。
(2)○正しい。調査によってコンクリートの中性化深さがある程度進行していたり,鋼材が腐食していることが認められる場合は,中性化としての評価,判定を行います。
(3)○正しい。屋外の場合は,中性化領域が鉄筋位置に到達すると急速に鉄筋が腐食します。
(4)○正しい。屋内の場合には,中性化領域が鉄筋位置に到達しても急速に腐食することはなく,中性化領域が鉄筋のかぶり厚さよりも内側に20~30mm通り過ぎた時点で有害な腐食状況になることが分かります。

【No.148】

中性化深さの予測に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)既存構造物がある時間経過した時点での,その後を予測する場合には,中性化測定時点の経過年数をもとに,√t則にもとづいて,今後の中性化進行を予測することができる。
(2)中性化速度式は,大気中の炭酸ガスによるコンクリート表面からの中性化の進行を,経過時間の関数として表したものである。
(3)中性化深さは,経過時間の平方根に比例するもので,環境にかかわらず一定の式で表される。
(4)√t則に用いられる中性加速度係数は,値が大きいほど中性化進行速度が大きくなる。
クリックで【No.148】の解答と解説をみる

正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。既存構造物がある時間経過した時点での,その後を予測する場合には,中性化測定時点の経過年数をもとに,√t則にもとづいて,今後の中性化進行を予測することができます。
(2)○正しい。中性化速度式は,大気中の炭酸ガスによるコンクリート表面からの中性化の進行を,経過時間の関数として表したものです。
(3)×誤り。中性化深さは,経過時間の平方根に比例するもので,環境によって係数を乗じた式で表します。
(4)○正しい。√t則に用いられる中性加速度係数は,値が大きいほど中性化進行速度が大きくなります。

【No.149】

塩害による劣化の評価に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)調査によって,コンクリート中に塩化物イオンが,ある程度含まれていたり,鋼材が腐食していることが認められる場合には,塩害としての評価,判定を行う。
(2)構造物の現状を評価するには,コンクリートおよび鋼材の劣化状態を評価し,それらを定量化して構造物の性能を評価する。
(3)現状では,構造物の所性能をグレードや劣化過程で評価する手法が確立されているものが多い。
(4)加速期,劣化期では計算による実用的方法は確立されていないが,潜伏期においては塩化物イオンのコンクリート内部への拡散の予測は,フィックの第二法則として知られる拡散方程式で予測する。
クリックで【No.149】の解答と解説をみる

正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。調査によって,コンクリート中に塩化物イオンが,ある程度含まれていたり,鋼材が腐食していることが認められる場合には,塩害としての評価,判定を行います。
(2)○正しい。構造物の現状を評価するには,コンクリートおよび鋼材の劣化状態を評価し,それらを定量化して構造物の性能を評価します。
(3)×誤り。現状では,構造物の所性能をグレードや劣化過程で評価する手法が確立されていないものが多いです。
(4)○正しい。加速期,劣化期では計算による実用的方法は確立されていないが,潜伏期においては塩化物イオンのコンクリート内部への拡散の予測は,フィックの第二法則として知られる拡散方程式で予測します。

【No.150】

塩害による劣化に関する次の記述のうち,不適当なものはどれか。
(1)塩化物イオンのコンクリート内部への拡散の予測では,初期含有塩化物イオン濃度とコンクリート表面の塩化物イオン濃度および塩化物イオンの見かけの拡散係数を用いて計算する。
(2)鋼材が腐食発生する限界塩化物イオン濃度は,標準的に0.12kg/㎥と定めている。
(3)塩化物イオンは,コンクリートの水セメント比が小さく緻密なほど浸透しにくい。
(4)塩化物イオンは,普通ポルトランドセメントを使用するより高炉セメントB種を用いる方が浸透しにくい。
クリックで【No.150】の解答と解説をみる

正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。塩化物イオンのコンクリート内部への拡散の予測では,初期含有塩化物イオン濃度とコンクリート表面の塩化物イオン濃度および塩化物イオンの見かけの拡散係数を用いて計算します。
(2)×誤り。鋼材が腐食発生する限界塩化物イオン濃度は,標準的に1.2kg/㎥と定めています。
(3)○正しい。塩化物イオンは,コンクリートの水セメント比が小さく緻密なほど浸透しにくいです。
(4)○正しい。塩化物イオンは,普通ポルトランドセメントを使用するより高炉セメントB種を用いる方が浸透しにくいです。
タイトルとURLをコピーしました