コンクリート診断士 問題と解説Vol.26
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このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。
【問126_調査】
400万正方画素(2000×2000画素)のデジタルカメラでコンクリート表面の1m×1mの範囲を撮影したときのデジタル分解能として、次の(1)~(4)のうち、適当なものはどれか。
(1)0.50mm
(2)0.40mm
(3)0.25mm
(4)0.20mm
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正解(1)
2000×2000画素のデジタルカメラは、撮影範囲の縦と横の両方を2000分割したデジタル分解能を持ちます。1m=1000mmを2000分割すると、1000mm/2000=0.50mmとなることから、撮影したときのデジタル分解能は0.5mmとなります。
【問127_規格】
JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の改正が行われた年代と改正の内容(A)~(D)との次の組合せのうち、適当なものはどれか。
(A)コンクリートの強度を「呼び強度」で区分した。
(B)「アルカリ骨材反応抑制方法」が規定された。
(C)購入者が指定できる事項に「単位水量の上限値」が規定された。
(D)コンクリート中の「塩化物量の限度」が規定された。
(A)~(D)と対応した年代 | |||
1970年代① | 1980年代 | 1990年代 | |
(1) | (A) | (C)、(D) | (B) |
(2) | (A) | (B)、(D) | (C) |
(3) | (D) | (A)、(C) | (B) |
(4) | (D) | (A)、(B) | (C) |
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正解(2)
【問128_調査】
コンクリート構造物の劣化調査を開始するにあたり、コンクリートの記録が得られない場合の判断に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか。
(1)調査対象の構造物が1940年に建設されたものだったので、コンクリートにはAE剤が使用されていないと判断した。
(2)調査対象の構造物が1965年に建設されたものだったので、コンクリートのアルカリ総量は考慮されていないと判断した。
(3)西日本地区にある調査対象の構造物が1970年に建設されたものだったので、コンクリートには海砂が使用された可能性があると判断した。
(4)調査対象の構造物が1990年に建設されたものだったので、コンクリートには反応性骨材が使用されていないと判断した。
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正解(4)
(1)問題のとおりです。日本では、第二次世界大戦後の1948年にAE剤が導入されたのが始まりとされています。次いで、1950年代初頭にリグニンスルホン酸塩ならびにその誘導体、オキシカルボン酸塩などを主成分とする減水剤・AE減水剤が導入され始めました。
(2)問題のとおりです。アルカリ総量規制(3.0kg/m3)は1986年(昭和61年)に施行されました。
(3)問題のとおりです。塩化物総量規制(0.30kg/m3(無筋では0.60kg/m3))は1986年(昭和61年)に施行されました。
(4)誤りです。ASRの対策で、無害な骨材を使用することだけではなく、無害でない骨材を使用する場合は、混合セメント等の対策を講じるとされています。年代だけでは、反応性骨材を使用していないと判断できません。
【問129_話題】
次の(1)~(4)に示す年代とコンクリートに関連する話題の組合せとして、不適当なものはどれか。ただし、コンクリートに関連する話題の記述に誤りはないものとする。
年代 | コンクリートに関する話題 | |
(1) | 1970年代 | 海砂による内在塩化物による塩害が問題となり、JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)では、塩害抑制対策のために、細骨材の絶乾重量に対する塩分量(NaCl換算)の許容限度が示された。 |
(2) | 1980年代 | 海岸付近のコンクリート構造物の塩害が顕在化し、また、アルカリ骨材反応の問題も表面化し、コンクリート構造物の耐久性低下が「コンクリートクライシス」として報道された。 |
(3) | 1990年代 | 建設省通達「アルカリ骨材反応暫定対策」において、骨材の選定、低アルカリ形のセメント、抑制効果のある混合セメントの使用、コンクリート中のアルカリ総量の抑制の4つの対策が示された。 |
(4) | 2000年代 | コンクリートのひび割れ抑制や耐久性向上の観点から、国土交通省通達「レディーミクストコンクリートの品質確保について」の中で、コンクリートの単位水量の定量的な管理方法が示された。 |
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正解(3)
(1)問題のとおりです。1974年:土木学会示方書では、海砂に含まれる塩化物の許容限度の標準は、海砂の絶乾重量に対し塩化ナトリウムに換算して0.1%とされました。
1975年:JASS5では海砂に含まれる塩化物の許容限度の標準は、海砂の絶乾重量に対し塩化ナトリウムに換算して0.04%とされました。
1975年:JASS5では海砂に含まれる塩化物の許容限度の標準は、海砂の絶乾重量に対し塩化ナトリウムに換算して0.04%とされました。
(2)問題のとおりです。1984年(昭和59年)にNHKで報道された「コンクリートクライシス」により、塩害、ASRの早期劣化が社会問題となり、国会でも取り上げられました。
(3)誤りです。1986年に、建設省通達「アルカリ骨材反応暫定低策について」ASRの4つの対策が示されました。なお、4種類の対策いずれでもよいとされ、優先順位はありません。
・骨材の選定
・低アルカリ形セメントの使用
・抑制効果のある混合セメント等の使用
・アルカリ総盤の抑制
・骨材の選定
・低アルカリ形セメントの使用
・抑制効果のある混合セメント等の使用
・アルカリ総盤の抑制
(4)問題のとおりです。国土交通省通達「レディーミクストコンクリートの品質確保について」は2004年に出されました。
【問130_規格】
アルカリシリカ反応に関連したa~dのJIS規格と、その制定または改正が行われた年代に関する次の(1)~(4)の組合せのうち、適当なものはどれか。
a JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)が改正され、アルカリ骨材反応の抑制対策の方法が付属書に織り込まれた。
b JIS A 5308(レディーミクストコンクリート)の付属書が改正され、ポルトランドセメント(低アルカリ形)がアルカリ骨材反応の抑制対策の方法から削除された。
c JIS A 1804(コンクリート生産工程管理用試験方法-骨材のアルカリシリカ反応性試験方法(迅速法))が制定された。
d JIS A 6204(コンクリート用化学混和剤)が改正され、全アルカリ量の規定が追加された。
1980年代① | 1990年代 | 2000年代 | |
(1) | d | a | b、c |
(2) | c | a、d | b |
(3) | a、d | c | b |
(4) | b | a、d | c |
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正解(3)
a 1986年
b 2003年
c 1992年
d 1987年