コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-26
このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

コンクリート診断士_一問一答_No2-26_基本問題26
運動や通勤をしながら、コンクリート診断士試験の学習ができるように作成しました。ぜひ、チャンネル登録していただけますと、動画作成の励みになります。問題と解説を確認...
【No.126】
分極抵抗法による鋼材腐食に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)分極抵抗法は,実構造物表面からコンクリート中の鉄筋の分極抵抗を計測する場合,3電極方式と呼ばれる測定方法をとる。
(2)分極抵抗を求める方法は,直流法と交流方があり,一般的には直流法を指す。
(3)分極抵抗法は,自然電位法と異なり,かぶりコンクリートの含水率によって計測結果は左右されない。
(4)分極抵抗法は,コンクリート表面が非常に乾燥し,電気的に絶縁体に近い場合や,コンクリート表面が塗装等の絶縁材料で被覆されている場合は適用できない。
クリックで【No.126】の解答と解説をみる
正解は(3)
【解説】
(1)○正しい。分極抵抗法は,実構造物表面からコンクリート中の鉄筋の分極抵抗を計測する場合,3電極方式と呼ばれる測定方法をとります。
(2)○正しい。分極抵抗を求める方法は,直流法と交流方があり,一般的には直流法を指します。
(3)×誤り。分極抵抗法は,自然電位法と同様に,かぶりコンクリートの含水率によって計測結果が左右されるので,コンクリート面を湿布で覆うなどして湿らせた状態で計測します。
(4)○正しい。分極抵抗法は,コンクリート表面が非常に乾燥し,電気的に絶縁体に近い場合や,コンクリート表面が塗装等の絶縁材料で被覆されている場合は適用できません。
【No.127】
分極抵抗法による鋼材腐食に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)分極抵抗法は,計測対象のコンクリート表面が滑らかでなくても計測できる。
(2)分極抵抗法は,エポキシ樹脂塗装鉄筋や亜鉛メッキ鉄筋など,表面が被覆されている鉄筋には適用できない。
(3)分極抵抗法は,迷走電流が存在している場所や強い磁場が存在しているところでは適用できない。
(4)分極抵抗法は,屋外にある実構造物は鉄筋の腐食速度は日変動や季節変動するので,信頼性を向上させるためには,年間を通じて異なる時期に測定を繰り返すことが望ましい。
クリックで【No.127】の解答と解説をみる
正解は(1)
【解説】
(1)×誤り。分極抵抗法は,腐食劣化の初期の段階の診断に用いられ,電流が流れないと測定できないため,コンクリート表面にひび割れや浮き,はく離のない部分を選定しないと計測ができません。
(2)○正しい。分極抵抗法は,エポキシ樹脂塗装鉄筋や亜鉛メッキ鉄筋など,表面が被覆されている鉄筋には適用できません。
(3)○正しい。分極抵抗法は,迷走電流が存在している場所や強い磁場が存在しているところでは適用できません。
(4)○正しい。分極抵抗法は,屋外にある実構造物は鉄筋の腐食速度は日変動や季節変動するので,信頼性を向上させるためには,年間を通じて異なる時期に測定を繰り返すことが望ましいです。
【No.128】
アルカリシリカ反応の疑いがある構造物の調査項目に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)アルカリシリカ反応の反応性鉱物の有無を調査する方法として,偏光顕微鏡観察,SEM,X線回折法が挙げられる。
(2)アルカリシリカ反応の骨材のアルカリシリカ反応性を調査する方法として,化学法,モルタルバー法が挙げられる。
(3)アルカリシリカ反応のアルカリシリカゲルの有無を調査する方法として,酢酸ウラニル蛍光法が挙げられる。
(4)アルカリシリカ反応の残存膨張量を調査する方法として,静弾性係数試験が挙げられる。
クリックで【No.128】の解答と解説をみる
正解は(4)
【解説】
(1)○正しい。アルカリシリカ反応の反応性鉱物の有無を調査する方法として,偏光顕微鏡観察,SEM,X線回折法が挙げられます。
(2)○正しい。アルカリシリカ反応の骨材のアルカリシリカ反応性を調査する方法として,化学法,モルタルバー法が挙げられます。
(3)○正しい。アルカリシリカ反応のアルカリシリカゲルの有無を調査する方法として,酢酸ウラニル蛍光法が挙げられます。
(4)×誤り。アルカリシリカ反応の残存膨張量を調査する方法として,促進養生試験が挙げられます。静弾性係数試験は,初期の力学的性能との比較に用いられます。
【No.129】
アルカリシリカ反応の調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)偏光顕微鏡観察は,鉱物の光学的性質はそれぞれ固有のものであることから,種類の同定が可能となる。
(2)偏光顕微鏡観察は,試料は厚さ200μm程度の薄片を用いる。
(3)アルカリシリカ反応性の調査における化学法は,試料から得られたアルカリ濃度減少量と,溶解シリカ量の関係から「無害」または「無害でない」と判定する。
(4)アルカリシリカ反応性の調査における化学法は,すべての骨材のアルカリシリカ反応性の判定に適しているのではなく,判定できない骨材もある。
クリックで【No.129】の解答と解説をみる
正解は(2)
【解説】
(1)○正しい。偏光顕微鏡観察は,鉱物の光学的性質はそれぞれ固有のものであることから,種類の同定が可能となります。
(2)×誤り。偏光顕微鏡観察は,試料は厚さ20μm程度の薄片を用います。
(3)○正しい。アルカリシリカ反応性の調査における化学法は,試料から得られたアルカリ濃度減少量と,溶解シリカ量の関係から「無害」または「無害でない」と判定します。
(4)○正しい。アルカリシリカ反応性の調査における化学法は,すべての骨材のアルカリシリカ反応性の判定に適しているのではなく,判定できない骨材もあります。
【No.130】
アルカリシリカ反応の調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,セメントの等価アルカリ量が1.2%になるように調整し,モルタル供試体3本を作成する。
(2)アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,供試体を湿気箱に保存し,所定間隔でモルタルの膨張量を測定する。
(3)アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,3本の供試体の平均膨張率が,6か月後に0.1%以上,もしくは3か月後の膨張率が0.05%以上の場合は「有害である」と判定する。
(4)アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,多量の骨材試験を必要とするため,既存構造物を対象の測定には現実的でない。
クリックで【No.130】の解答と解説をみる
正解は(3)
【解説】
(1)○正しい。アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,セメントの等価アルカリ量が1.2%になるように調整し,モルタル供試体3本を作成します。
(2)○正しい。アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,供試体を湿気箱に保存し,所定間隔でモルタルの膨張量を測定します。
(3)×誤り。アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,3本の供試体の平均膨張率が,6か月後に0.1%以上,もしくは3か月後の膨張率が0.05%以上の場合は「無害でない」と判定します。有害であるとは断定できません。
(4)○正しい。アルカリシリカ反応性の調査におけるモルタルバー法は,多量の骨材試験を必要とするため,既存構造物を対象の測定には現実的ではありません。