コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-27
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コンクリート診断士_一問一答_No2-27_基本問題27
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【No.131】
アルカリシリカ反応の調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)硬化コンクリートにおいて,アルカリを分析する場合,水溶液試料を調整する必要があり,このためには粉末試料を調整し強酸処理や熱水抽出する方法と,コアについて常圧で細孔溶液を抽出する2つの方法がある。
(2)コンクリート粉末試料によるアルカリ量の分析は,コンクリート試料をハンマーで砕きクラッシャーで粉砕するか,振動ミルにより一挙に粉末試料を得る方法がある。
(3)コンクリート粉末試料によるアルカリ量の分析は,水溶液サンプルの調整には,熱水抽出法,振とう法,強酸溶解法の3種類がある。
(4)コンクリート粉末試料によるアルカリ量の分析は,調整された水溶液サンプルを原子吸光光度計あるいはICPにかけ,ナトリウムとカリウムの含有量を調べ,当初に採取したサンプル量に対する重量百分率を求める。
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正解は(1)
【解説】
(1)×誤り。硬化コンクリートにおいて,アルカリを分析する場合,水溶液試料を調整する必要があり,このためには粉末試料を調整し強酸処理や熱水抽出する方法と,コアについて高圧で細孔溶液を抽出する2つの方法があります。
(2)○正しい。コンクリート粉末試料によるアルカリ量の分析は,コンクリート試料をハンマーで砕きクラッシャーで粉砕するか,振動ミルにより一挙に粉末試料を得る方法があります。
(3)○正しい。コンクリート粉末試料によるアルカリ量の分析は,水溶液サンプルの調整には,熱水抽出法,振とう法,強酸溶解法の3種類があります。
(4)○正しい。コンクリート粉末試料によるアルカリ量の分析は,調整された水溶液サンプルを原子吸光光度計あるいはICPにかけ,ナトリウムとカリウムの含有量を調べ,当初に採取したサンプル量に対する重量百分率を求めます。
【No.132】
アルカリシリカ反応の調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)コンクリートコア試料によるアルカリ量の分析は,採取した硬化コンクリートコアを密封容器内で加圧し,採取された細孔溶液の化学組成を調べる方法である。
(2)コンクリートコア試料によるアルカリ量の分析は,鋼管コンクリート中に対する含有量を調べるためには,サンプルを絶乾にした時の自由水量の変化から,含水量を求め,分析結果をコア全体の含有量に換算して,コア質量に対する百分率を求める。
(3)アルカリシリカ反応が発生した構造物では,反応性骨材の周囲に褐色のアルカリシリカゲルが生成され,ひび割れを通ってコンクリート表面に滲出する。
(4)アルカリシリカゲルの判定において,ひび割れが発生した構造物には,遊離石灰やエフロレッセンスも同時に発生しているので,それぞれを識別する必要がある。
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正解は(3)
【解説】
(1)○正しい。コンクリートコア試料によるアルカリ量の分析は,採取した硬化コンクリートコアを密封容器内で加圧し,採取された細孔溶液の化学組成を調べる方法です。
(2)○正しい。コンクリートコア試料によるアルカリ量の分析は,鋼管コンクリート中に対する含有量を調べるためには,サンプルを絶乾にした時の自由水量の変化から,含水量を求め,分析結果をコア全体の含有量に換算して,コア質量に対する百分率を求めます。
(3)×誤り。アルカリシリカ反応が発生した構造物では,反応性骨材の周囲に白色のアルカリシリカゲルが生成され,ひび割れを通ってコンクリート表面に滲出します。
(4)○正しい。アルカリシリカゲルの判定において,ひび割れが発生した構造物には,遊離石灰やエフロレッセンスも同時に発生しているので,それぞれを識別する必要があります。
【No.133】
アルカリシリカ反応の調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)アルカリシリカゲルを識別する方法として,偏光顕微鏡観察,蛍光X線分析,SEM観察,酢酸ウラニル蛍光法などがある。
(2)アルカリシリカゲルを簡単に識別する方法としては,酢酸ウラニル蛍光法があり,コアの断面に酢酸ウラニル溶液を塗布し,暗室でUVライトを照射すると白色の蛍光色を発することで確認ができる。
(3)アルカリシリカ反応の残存膨張量の調査において,コンクリートの膨張量を測定する目安として,採取したコアを用いて測定する開放膨張量と残存膨張量がある。
(4)アルカリシリカ反応の残存膨張量の調査において,開放膨張量とは,コアを標準養生したときに生じるアルカリ骨材反応による膨張量,構造物に既に発生している劣化の程度を表す尺度である。
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正解は(2)
【解説】
(1)○正しい。アルカリシリカゲルを識別する方法として,偏光顕微鏡観察,蛍光X線分析,SEM観察,酢酸ウラニル蛍光法などがあります。
(2)×誤り。アルカリシリカゲルを簡単に識別する方法としては,酢酸ウラニル蛍光法があり,コアの断面に酢酸ウラニル溶液を塗布し,暗室でUVライトを照射すると蛍光色の蛍光色を発することで確認ができます。
(3)○正しい。アルカリシリカ反応の残存膨張量の調査において,コンクリートの膨張量を測定する目安として,採取したコアを用いて測定する開放膨張量と残存膨張量があります。
(4)○正しい。アルカリシリカ反応の残存膨張量の調査において,開放膨張量とは,コアを標準養生したときに生じるアルカリ骨材反応による膨張量,構造物に既に発生している劣化の程度を表す尺度です。
【No.134】
アルカリシリカ反応の調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)アルカリシリカ反応に関するコアの促進養生試験法であるJCIーDD2法は,温度40℃,湿度95%以上の条件にて養生し,膨張量をもとに有害性を判定する方法である。
(2)アルカリシリカ反応に関するコアの促進養生試験法であるデンマーク法は,温度50℃の飽和塩化ナトリウム溶液中に浸漬し,試験材齢6ヶ月での膨張量で判定する。
(3)アルカリシリカ反応に関するコアの促進養生試験法であるカナダ法は,温度80℃の1規定度の水酸化ナトリウム溶液中に浸漬し,試験開始後14日間での膨張量で判定する方法である。
(4)JCIーDD2法では,膨張量の測定結果が小さくなる傾向があり,一方,カナダ法やデンマーク法では,コアの大きさに影響を受けず,膨張量の測定結果が全体的に大きくなるため,残存膨張性の評価が容易となる。
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正解は(2)
【解説】
(1)○正しい。アルカリシリカ反応に関するコアの促進養生試験法であるJCIーDD2法は,温度40℃,湿度95%以上の条件にて養生し,膨張量をもとに有害性を判定する方法です。
(2)×誤り。アルカリシリカ反応に関するコアの促進養生試験法であるデンマーク法は,温度50℃の飽和塩化ナトリウム溶液中に浸漬し,試験材齢3ヶ月での膨張量で判定します。
(3)○正しい。アルカリシリカ反応に関するコアの促進養生試験法であるカナダ法は,温度80℃の1規定度の水酸化ナトリウム溶液中に浸漬し,試験開始後14日間での膨張量で判定する方法です。
(4)○正しい。JCIーDD2法では,膨張量の測定結果が小さくなる傾向があり,一方,カナダ法やデンマーク法では,コアの大きさに影響を受けず,膨張量の測定結果が全体的に大きくなるため,残存膨張性の評価が容易となります。
【No.135】
火害に関する調査に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)火害を受けた構造物の損傷度の調査は,目視調査を主体とする一次調査と材料試験あるいは構造試験による二次調査に分けて実施する。
(2)火害調査における一次調査には目視調査があり,ひび割れや浮き,変色,爆裂等を確認し,受熱温度を推定する。
(3)火害調査における二次調査には中性化深さの測定があり,受熱温度を推定することができる。
(4)火害調査における二次調査にはコアサンプル試験があり,圧縮強度およびヤング係数などの物理的性質を調査することができる。
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正解は(2)
【解説】
(1)○正しい。火害を受けた構造物の損傷度の調査は,目視調査を主体とする一次調査と材料試験あるいは構造試験による二次調査に分けて実施します。
(2)×誤り。火害調査における一次調査には目視調査があり,ひび割れや浮き,はく落,爆裂等を確認し,火害状況を推定します。受熱温度の推定には,コンクリートの変色状況を調査する必要があります。
(3)○正しい。火害調査における二次調査には中性化深さの測定があり,受熱温度を推定することができます。
(4)○正しい。火害調査における二次調査にはコアサンプル試験があり,圧縮強度およびヤング係数などの物理的性質を調査することができます。