【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.95)総合問題23

コンクリート診断士 問題と解説Vol.95

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。

【問446_電位差滴定法】

 電位差滴定法による硬化コンクリート中の全塩化物イオン濃度の測定に関する次の記述のうち、適当なものはどれか
(1)コンクリート試験片を0.15mm以下に部粉砕し試料とする。
(2)微粉砕した試料をビーカーに量りとり塩酸を加える。
(3)溶液の色が無色であることを確認した後、加熱煮沸し、塩化物イオンを抽出する。
(4)加熱煮沸した資料を、常温まで冷却後、溶液をろ過し、ろ液を硝酸銀溶液で定容にし、試料ろ液とする。
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正解(1)

(1)〇:問題のとおりです。コンクリート試験片を0.15mm以下に部粉砕し試料とします。
(2)×:誤りです。電位差滴定法による、全塩化物イオンの測定では、微粉砕した試料を、ビーカーに量りとり硝酸を加えます。
(3)×:誤りです。電位差滴定法による、全塩化物イオンの測定では、溶液色のpHが、3以下であることを確認した後、加熱煮沸し塩化物イオンを抽出します。
(4)×:誤りです。電位差滴定法による全塩化物イオンの測定では、加熱煮沸した資料を、常温まで冷却後、溶液をろ過し、ろ液を蒸留水で定容にし、試料ろ液とします。

【問447_凍害】

 凍害が生じたコンクリート構造物の調査に関する次の記述のうち、不適当なものはどれとどれか
(1)レーザー変位計を用いて基準面からのスケーリング深さを測定した。
(2)赤外線サーモグラフィー法により浮きの範囲を推定した。
(3)X線透過撮影法により気泡間隔係数を測定した。
(4)コンクリート表面のポップアウトの原因を調査するため、使用骨材の吸水率を測定した。
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正解(1)と(3)

(1)×:誤りです。レーザー変位計は移動にともない、深さや距離を測定するものです。スケーリング深さは測定できません。
(2)〇:問題のとおりです。赤外線サーモグラフィー法はコンクリート中の空洞などの欠陥箇所を赤外線量から表面温度分布を測定することにより把握するものです。これにより、浮きの範囲が推定できます。
(3)×:誤りです。X線透過法はコンクリート内部の鉄筋、配管や空洞、ひび割れの変状を検出しますが、気泡間隔係数は測定できません。気泡間隔係数の測定にはリニアトラバース法を用います。
(4)〇:問題のとおりです。骨材の吸水率が大きいほど凍害によるポップアウト現象は生じやすくなります。

【問448_疲労】

 疲労による劣化が懸念される鋼道路橋PC床版の調査に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)床版下面のひび割れ密度をデジタルカメラで取得した画像を用いて求めた。
(2)床版下面のひび割れ幅を弾性衝撃波法により測定した。
(3)床版コンクリートの土砂化の範囲を電磁波レーダー法により推定した。
(4)床版支間中央のたわみをレーザー距離計により測定した。
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正解(2)

(1)〇:問題のとおりです。デジタルカメラで取得した画像により、面積当たりのひび割れ長さである、ひび割れ密度を測定できます。
(2)×:誤りです。弾性衝撃波法では、周波数分析により、ひび割れ深さや、内部欠陥の有無が測定できますが、ひび割れ幅は測定できません。ひび割れ幅はクラックスケール等で直接確認します。
(3)〇:問題のとおりです。土砂化とは、コンクリートが骨材とモルタルに分離し、土砂のような状態になることです。電磁波レーダー法は電磁波の反射を利用して、埋設物の位置や大きさ、空洞の位置を測定します。電磁波の反射を利用して土砂化を把握できます。
(4)〇:問題のとおりです。床版支間中央のたわみ測定にレーザー距離計を用いるのは適当です。

【問449_火害】

 火害を受けたコンクリート構造物の調査に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか
(1)コンクリート表面の変色状況を目視により観察した。
(2)コンクリート表面の受熱温度を推定するために赤外線サーモグラフィ法を用いた。
(3)コンクリートの中性化深さを測定するためにフェノールフタレインを用いた。
(4)コンクリート中の水和生成物を同定するために粉末X線回折法を用いた。
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正解(2)

(1)〇:問題のとおりです。火害におけるコンクリート表面の変色状況を目視観察により確認します。
(2)×:誤りです。コンクリート表面の受熱温度推定にはUVスペクトル法やX線回折法等が適しています。
(3)〇:問題のとおりです。コンクリートの中性化深さを測定するためにはフェノールフタレイン法が適しています。
(4)〇:問題のとおりです。粉末X線回折法により火害を受けたコンクリート中の水和生成物を同定できます。

【問450_反発硬度法】

 反発硬度法に関する次の記述のうち、不適当なものはどれとどれか
(1)反発度は9点の平均値を用いて算出する。
(2)平均値の20%以上の値は削除し追加の測定点の値を入れて再度計算した。
(3)測定点同士の間隔は25から50mm間隔程度とした。
(4)部材厚さが80mmの部材に反発硬度法を適用した。
(5)部材の端部から100mmの位置で反発度を測定した。
(6)一辺の長さが100mm以上の断面を持つ部材で反発度を測定した。
(7)コンクリート強度が55N/mm2の部材で反発度を測定した。
(8)点検結果がリバウンドハンマーの製造時反発度から5%異なっていたので用いないようにした。
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正解(4)と(6)

(1)〇:問題のとおりです。反発度は9点の平均値を用いて算出します。
(2)〇:問題のとおりです。平均値の20%以上の値は削除し追加の測定点の値を入れて再度計算します。
(3)〇:問題のとおりです。測定点同士の間隔は25~50mm間隔程度とします。
(4)×:誤りです。反発硬度法は、部材厚さが100mm以上の部材に適用します。
(5)〇:問題のとおりです。部材の端部から50mm以上の位置で反発度を測定します。
(6)×:誤りです。一辺の長さが150mm以上の断面を持つ部材で反発度を測定します。
(7)〇:問題のとおりです。反発硬度法の適用範囲はコンクリート強度が10~60N/mm2です。
(8)〇:問題のとおりです。点検結果がリバウンドハンマーの製造時反発度から3%以上異なっている場合は用いてはなりません。
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