【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.51)塩害、化学的浸食の調査

コンクリート診断士 問題と解説Vol.51

【問251_凍害】

 コンクリートの構造物の凍害の判定に関する次の記述のうち、適当なものはどれか

(1)寒冷地にある使用中の事務所ビルで、乾燥した屋内3階床スラブにひび割れが認められたが、凍害によるものではないと判定した。

(2)気象庁の資料による最低気温が-5℃の地域であったが、年間降水量が少ないのでその地域の構造物で凍害の可能性はないものと判定した。

(3)コンクリート中のセメント硬化体部分の気泡間隔係数が600μmであったので、そのコンクリートは耐凍害性を有していると判定した。

(4)寒冷地のひさしにスケーリングが見られたが、南面のみに発生していたので凍害によるものではないと判定した。

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正解(1)

(1)問題のとおりです。屋内は凍害が起こりにくいため、劣化が生じていた場合は、凍害以外の原因を考えます。

(2)誤りです。年間降水量が少ない場合でも、河川に近い条件など、水に接する構造物において、凍害の可能性があります。

(3)誤りです。気泡間隔係数が200~250μm以下の場合、耐凍害性を有すると判定されます。

(4)誤りです。日射量の多い南面は、凍結融解の繰り返しが多いため、凍害を受けやすくなります。

【問252_凍害】

 凍結融解作用が懸念される地域のコンクリートの劣化評価に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)防波堤の海中部のコンクリート表面に粗骨材の露出が認められたが、飛沫部のコンクリートが健全であったため、凍害の可能性は低いと判断した。

(2)設置後一冬を経た道路境界のブロックに激しいスケーリングが局所的に観察されたので、走行車両の跳ね水によって凍結防止剤(融雪剤)が集中的に作用し凍害が促進された可能性が高いと判断した。

(3)海岸付近で数年を経たコンクリート橋脚の表面に軽いスケーリングに加えポップアウトが多数発生していたので、コンクリート中の粗骨材の品質に起因した凍害の可能性が高いと判断した。

(4)倉庫の南面のひさしにひび割れとはく落が認められたが、より寒さの厳しい北面のひさしにはそれらが認められなかったので、凍害の可能性は低いと判断した。

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正解(4)

(1)問題のとおりです。一般に海中部は氷点下以下とならず、凍結融解の環境になりません。

(2)問題のとおりです。凍結防止剤による融解作用により、集中的に凍結融解の繰り返し回数が多くなることで、凍害が発生します。

(3)問題のとおりです。ポップアウトは、コンクリート中の粗骨材の品質に起因した凍害です。

(4)誤りです。日射量の多い南面は、凍結融解の繰り返しが多いため、凍害を受けやすくなります。

【問253_凍害】

 寒冷地にあるコンクリートの劣化原因の判定に関する次の記述のうち、不適当なものはどれか

(1)鉄筋コンクリート道路橋の桁の側面に、軸方向のひび割れおよび白色のゲルが生じていたので凍害による劣化と判定した。

(2)設置後一冬を経た道路境界のブロックに激しいスケーリングが局所的に観察されたので、走行車両の跳ね水によって凍結防止剤が集中的に作用し、凍害が生じたと判定した。

(3)設置後一冬を経過したダムの外部コンクリートに、粗骨材の割れを伴うポップアウトが生じていたので、低品質骨材の混在に起因した凍害による劣化と判定した。

(4)建物のひさしにスケーリングが見られ、特に南西面に多く発生していたので凍害による劣化と判定した。

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正解(1)

(1)誤りです。桁の軸方向のひび割れと、白色ゲルの発生から、アルカリシリカ反応による劣化の可能性が高いと判定します。

(2)問題のとおりです。凍結防止剤による融解作用により、集中的に凍結融解の繰り返し回数が多くなることで、凍害が発生します。

(3)問題のとおりです。ポップアウトは、コンクリート中の粗骨材の品質に起因した凍害です。

(4)問題のとおりです。日射量の多い南面は、凍結融解の繰り返しが多いため、凍害を受けやすくなります。

【問254_凍害】

 厳しい凍結融解作用をうける環境下に立地し、建設後数年が経過したコンクリート製壁高欄(A)~(D)より採取したコンクリートコアを用いて各種試験を実施した。各々の試験結果に基づくコンクリートの耐凍害性に対する次の判断のうち、適当なものはどれか

(1)壁高欄(A)では、微細なひび割れが、コアの表面から10mmまでの部分に観察されたが、それより深部のコンクリートは耐凍害性を有していると判断した。

(2)壁高欄(B)では配合推定を行った結果、水セメント比が65%であったので、このコンクリートは耐凍害性を有していると判断した。

(3)壁高欄(C)では、コアより取り出した粗骨材の安定性試験の損失量が13.0%であったのでこのコンクリートは耐凍害性を有していると判断した。

(4)壁高欄(D)では、コアの気泡間隔係数を測定した結果が200μmであったので、このコンクリートは耐凍害性を有していると判断した。

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正解(4)

(1)誤りです。微細なひび割れは凍害によるものと推定できます。長期間経過後は、深部にも凍害による劣化が発生する可能性があります。

(2)誤りです。コンクリートに耐凍害性を持たせるためには、水セメント比を55%以下とすることが望ましいです。

(3)誤りです。安定性試験の結果、損失百分率が、砂利では12%以下、砂では10%以下で、耐凍害性を有すると判定されます。

(4)問題のとおりです。気泡間隔係数が200~250μm以下の場合、耐凍害性を有すると判定されます。

【問255_化学的変状】

 コンクリート構造物の化学的浸食に対する評価・判定に関する次の記述のうち、適当なものはどれか

(1)下水道関連施設のコンクリート表層部分が白色に脆弱化していたため、炭酸カルシウムによる劣化と判断した。

(2)コンクリートの化学的浸食により断面が減少していたので、構造物の耐荷力が低下していると判断した。

(3)コンクリートが酸を含んだ地下水による浸食を受けているとき、地下水が流れて当たる部分より停滞して流れない部分の方が浸食が速いと判断した。

(4)コンクリートが鉱物油に常に接しているので、化学的浸食が進行すると判断した。

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正解(2)

(1)誤りです。下水道関連施設は、硫黄による劣化を生じる場合が多くなります。硫黄による劣化では、白色の硫酸カルシウム(せっこう)が生成されます。

(2)問題のとおりです。断面減少は、耐荷力の低下に直接つながります。

(3)誤りです。流れの無い部分は、劣化の原因となる酸の供給量が、流れの速い部分に比べて少なくなるため、劣化の進行が遅くなります。

(4)誤りです。鉱物油は酸性物質を含まないため、コンクリートの化学的浸食はほとんど起こしません。一方、動物油、植物油に少量含まれる、遊離脂肪酸は、酸として直接コンクリートを侵食します。浸食は、遊離脂肪酸と水酸化カルシウムが反応し、脂肪酸のカルシウム塩が生成され、脂肪酸カルシウム塩が膨張することにより生じます。

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