【診断士の問題と解説】1日5問!(Vol.2-35)基本問題35

診断士問題と解説

コンクリート診断士 問題と解説Vol.2-35

 このページの問題を一問一答形式の動画としてまとめました。復習用にご活用ください。通勤中や運動中に最適です。
コンクリート診断士_一問一答_No2-35_基本問題35
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【No.171】

補修材料に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)ポリマーセメント系注入材の特徴として,熱膨張率がコンクリートに近いことが挙げられる。
(2)ポリマーセメント系注入材の特徴として,湿潤箇所には適用できないことが挙げられる。
(3)ポリマーセメント系注入材の特徴として,鋼材に対する防さび効果があることが挙げられる。
(4)ポリマーセメント系注入材の特徴として,注入箇所が乾燥状態にあると,途中で目詰まりを起こすため,注入前に水を注入するなどして,湿潤状態にする必要があることが挙げられる。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。ポリマーセメント系注入材の特徴として,熱膨張率がコンクリートに近いことが挙げられます。
(2)×誤り。ポリマーセメント系注入材の特徴として,樹脂系注入材とは異なり,湿潤箇所に適用できることが挙げられます。
(3)○正しい。ポリマーセメント系注入材の特徴として,鋼材に対する防さび効果があることが挙げられます。
(4)○正しい。ポリマーセメント系注入材の特徴として,注入箇所が乾燥状態にあると,途中で目詰まりを起こすため,注入前に水を注入するなどして,湿潤状態にする必要があることが挙げられます。

【No.172】

補修材料および工法に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)ポリマーセメント系注入材を用いた充填工法は,1.0mm以上の大きなひび割れの補修に適する。
(2)充填工法は,ひび割れに沿ってコンクリートをカットし,その部分に補修材を充填する方法である。
(3)充填工法は,ひび割れに動きがある場合はポリマーセメントモルタルを充填し,動きが無い場合はウレタン樹脂やシリコーン樹脂などの材料を充填する。
(4)充填工法は,鋼材が腐食している場合は,その原因が中性化や塩害が考えられ,この場合は,鋼材が露出するまでコンクリートをはつり,鋼材のさびを十分に落として,鋼材に防さび処理をした後,ポリマーセメントモルタルなどの断面補修材で復旧する。
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正解は(3)

【解説】
(1)○正しい。ポリマーセメント系注入材を用いた充填工法は,1.0mm以上の大きなひび割れの補修に適します。
(2)○正しい。充填工法は,ひび割れに沿ってコンクリートをカットし,その部分に補修材を充填する方法です。
(3)×誤り。充填工法は,ひび割れに動きがある場合はウレタン樹脂やシリコーン樹脂などのシーリング材や,可とう性エポキシ樹脂など,追従性のある材料を充填します。動きが無い場合はポリマーセメントモルタルなどの断面修復材で復旧します。
(4)○正しい。充填工法は,鋼材が腐食している場合は,その原因が中性化や塩害が考えられ,この場合は,鋼材が露出するまでコンクリートをはつり,鋼材のさびを十分に落として,鋼材に防さび処理をした後,ポリマーセメントモルタルなどの断面補修材で復旧します。

【No.173】

断面修復工法に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)断面修復工法は,コンクリート構造物が劣化により元の断面を喪失した場合の修復や,中性化,塩化物イオンなどの劣化因子を含む,かぶりコンクリートを撤去した場合の断面修復を目的とした修復工法である。
(2)断面修復材に要求される性能として,圧縮,曲げおよび引張強度等が既存のコンクリートと同等以上であることが挙げられる。
(3)断面修復材に要求される性能として,熱膨張係数,弾性係数,およびポアソン比等が既存のコンクリートと同等であることが挙げられる。
(4)断面修復材に要求される性能として,現場施工であるため作業性が良いこと,接着性が高いこと,乾燥収縮が大きいことが挙げられる。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。断面修復工法は,コンクリート構造物が劣化により元の断面を喪失した場合の修復や,中性化,塩化物イオンなどの劣化因子を含む,かぶりコンクリートを撤去した場合の断面修復を目的とした修復工法です。
(2)○正しい。断面修復材に要求される性能として,圧縮,曲げおよび引張強度等が既存のコンクリートと同等以上であることが挙げられます。
(3)○正しい。断面修復材に要求される性能として,熱膨張係数,弾性係数,およびポアソン比等が既存のコンクリートと同等であることが挙げられます。
(4)×誤り。断面修復材に要求される性能として,現場施工であるため作業性が良いこと,接着性が高いこと,乾燥収縮が小さいことが挙げられます。

【No.174】

断面修復工法に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)断面修復工法では,コンクリートへの接着性を高めるために,有機系またはポリマーセメント系プライマーが使用される。
(2)断面修復工法では,断面修復材として使用されるポリマーセメント系材料には,亜硝酸リチウムやアミノアルコール系の防さび材を添加したものや,塩化物イオンやアルカリ金属イオンなどの有機物質を吸着する特殊混和材を添加したものなど,機能性材料が開発されている。
(3)断面修復工法におけるモルタル注入工法は補修面積が比較的大きい場合に用いられ,補修断面に合わせた形状で型枠を組み立て,流動性に優れたポリマーセメントモルタルや,セメントモルタルをポンプで圧送して充填する工法である。
(4)断面修復工法におけるコンクリート充填工法は,補修面積が比較的大きい場合に用いられ,あらかじめ練り混ぜた断面修復材を吹付ける湿式工法と,粉体と水または混和液を別々に圧送して吹付ける乾式工法がある。
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正解は(4)

【解説】
(1)○正しい。断面修復工法では,コンクリートへの接着性を高めるために,有機系またはポリマーセメント系プライマーが使用されます。
(2)○正しい。断面修復工法では,断面修復材として使用されるポリマーセメント系材料には,亜硝酸リチウムやアミノアルコール系の防さび材を添加したものや,塩化物イオンやアルカリ金属イオンなどの有機物質を吸着する特殊混和材を添加したものなど,機能性材料が開発されています。
(3)○正しい。断面修復工法におけるモルタル注入工法は補修面積が比較的大きい場合に用いられ,補修断面に合わせた形状で型枠を組み立て,流動性に優れたポリマーセメントモルタルや,セメントモルタルをポンプで圧送して充填する工法です。
(4)×誤り。断面修復工法におけるコンクリート充填工法は,補修面積が比較的大きい場合に用いられ,流動性に優れたコンクリートを充填する工法です。問題は吹付け工法の説明で,吹付け工法にはあらかじめ練り混ぜた断面修復材を吹付ける湿式工法と,粉体と水または混和液を別々に圧送して吹付ける乾式工法があり,それぞれ専用の吹付け機を使用します。

【No.175】

補修材料および工法に関する次の記述のうち,最も不適当なものはどれか。
(1)断面修復工法において,補修部と未補修部のコンクリートとの境界部でマクロセルを形成し,腐食を促進する材料もあるので建築学会などの規格に適合する材料を選択する。
(2)断面修復工法において,コンクリート中の鉄筋が腐食している場合の鉄筋の電位はプラス側であり,健全部の鉄筋の電位はマイナス側である。
(3)表面被覆工法はコンクリート構造物の表面を樹脂系やポリマーセメント系の材料で被覆することにより,水分,炭酸ガス,酸素および塩分などを遮断して,劣化進行を抑制し,構造物の耐久性を向上させる工法である。
(4)表面被覆工法に使用するウレタン系表面被覆材は空気中の二酸化炭素の浸透を防止でき,中性化の抑制に効果を発揮する。
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正解は(2)

【解説】
(1)○正しい。断面修復工法において,補修部と未補修部のコンクリートとの境界部でマクロセルを形成し,腐食を促進する材料もあるので建築学会などの規格に適合する材料を選択します。
(2)×誤り。断面修復工法において,コンクリート中の鉄筋が腐食している場合の鉄筋の電位はマイナス側であり,健全部の鉄筋の電位はプラス側です。
(3)○正しい。表面被覆工法はコンクリート構造物の表面を樹脂系やポリマーセメント系の材料で被覆することにより,水分,炭酸ガス,酸素および塩分などを遮断して,劣化進行を抑制し,構造物の耐久性を向上させる工法です。
(4)○正しい。表面被覆工法に使用するウレタン系表面被覆材は空気中の二酸化炭素の浸透を防止でき,中性化の抑制に効果を発揮します。
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